「俺おれが選えらんだ 女ひとだよ母かあさん」
遠とおい汽笛きてきが 胸むねを刺さす
いのち削けずった わたしの宝たから
すべてあなたに 托たくします
この息子このことを よろしくと
握にぎる手てと手てに
涙なみだポツポツ 晩秋ばんしゅうの駅えき
男親おとこおやなど 力ちからにゃなれぬ
嫁よめに出だしたら なおのこと
花はなのくらしに つまずいて
ごめんなさいと 泣なきじゃくる
よくよくだろう 帰かえるとは
肩かたを抱だくだけ
父ちちと娘むすめの 晩秋ばんしゅうの駅えき
親おやを子供こどもは 追おい越こしてゆく
身体からだばかりか 夢ゆめまでも
夫婦ふうふ最後さいごは ふたりきり
あなた おまえと 寄より添そって
錦繍きんしゅうの山やま ふり仰あおぐ
逢あうも別わかれも
みんなこの駅えき 晩秋ばんしゅうの駅えき
「俺oreがga選eraんだnda 女hitoだよdayo母kaaさんsan」
遠tooいi汽笛kitekiがga 胸muneをwo刺saすsu
いのちinochi削kezuったtta わたしのwatashino宝takara
すべてあなたにsubeteanatani 托takuしますshimasu
このkono息子koのことをnokotowo よろしくとyoroshikuto
握nigiるru手teとto手teにni
涙namidaポツポツpotsupotsu 晩秋bansyuuのno駅eki
男親otokooyaなどnado 力chikaraにゃなれぬnyanarenu
嫁yomeにni出daしたらshitara なおのことnaonokoto
花hanaのくらしにnokurashini つまずいてtsumazuite
ごめんなさいとgomennasaito 泣naきじゃくるkijakuru
よくよくだろうyokuyokudarou 帰kaeるとはrutoha
肩kataをwo抱daくだけkudake
父chichiとto娘musumeのno 晩秋bansyuuのno駅eki
親oyaをwo子供kodomoはha 追oいi越koしてゆくshiteyuku
身体karadaばかりかbakarika 夢yumeまでもmademo
夫婦fuufu最後saigoはha ふたりきりfutarikiri
あなたanata おまえとomaeto 寄yoりri添soってtte
錦繍kinsyuuのno山yama ふりfuri仰aoぐgu
逢aうもumo別wakaれもremo
みんなこのminnakono駅eki 晩秋bansyuuのno駅eki