Summering 歌詞 じん ふりがな付

入道雲にゅうどうぐもは 屹きっと
紙かみに描かいた 落書らくがきでした

嗄しゃがれた声こえは 屹きっと
聞きき違ちがいの 耳鳴みみなりでした

息いきが詰つまる程ほど
目めを覆おおいたくなる程ほど

全部ぜんぶが綺麗きれいでした
彼あれを 如何なんと呼よぶんでしょう

君きみは

追想ついそう
錆さびた鉄橋てっきょう
人知ひとしれず 足あしを向むけました

湿気しけった匂においが きっと
逸はぐれ者もんの 逃にげ場ば所しょでした

薄うすい缶かんバッヂも
すぐ剥はがれたシールも
全部ぜんぶ 宝物たからものだったのです

いつしか、真面まともになったんだ
其それが何なんでか、本当ほんとうに
時折ときおり、恐おそろしくなるのです

バイバイ、My D××r
如何どうか、汚よごれないでいて
真まっ青さおな風景ふうけいに
繊細せんさいな儘ままでいて

過すぎ去さる夏なつが
息いきを止とめた頃ころに
今更いまさら、後悔こうかいに 耽ふけたのです

降ふる、夕立ゆうだちに
晴はれ上あがりが覗のぞく
厭いやに澄すんだ 風合ふうあいと匂においのまま

潸然さめざめ、頬ほおを打うった群青ぐんじょうに
気きが付つけど

悲かなしい哉かな、忽然こつぜんと
去さってしまうのです

拝啓はいけい
僕ぼくは 屹きっと
馬鹿ばかにされるのが 嫌いやでした

陰気いんきな奴やつと ずっと
虐いじめられるのが 嫌いやでした

だから、愛いとしくて
手てに余あまる物もの 全部ぜんぶを

全部ぜんぶ 置おき去ざりに
生いきたのです

降ふる、夕立ゆうだちに
晴はれ上あがりが覗のぞく

吸すって吐はいた群青ぐんじょうに
溺おぼれそうな程ほど

卑いやしい哉かな、思おもうのです
ずっと

怱々そうそう

バイバイ、My D××r
如何どうか、忘わすれないでいて
真まっ青さおな風景ふうけいに
傷きずを遺のこしていて

過すぎ去さる夏なつを
何度なんども書かき捨すてて
失うしなう決心けっしんが 付ついたのです

入道雲にゅうどうぐもは 屹きっと
僕ぼくの描かいた 落書らくがきでした

歪ひずんだ空そらも 屹きっと
一人ひとり分ぶんの 幻まぼろしでした

触ふれれば、痛いたむ程ほど
目めを背そむけたくなる程ほど

全部ぜんぶ 本物ほんものに
見みえたのです