昔むかしなら船ふねが出でて
見送みおくる人ひともいた
別わかれは悲かなしい
ものだった
待まつと云ゆうのも生命いのちがけ
さだめまでもを敵てきにして
唇くちびるを噛かみしめた
女おんなが生いきていた
ああ 昔むかしのように
港町みなとまち
行ゆく人ひとも来くる人ひとも
何なにかを背負せおってた
身軽みがるな人ひとなど
いなかった
せまい ながらも海峡かいきょうは
心こころひき裂さく壁かべになり
ときおりの噂うわさだけ
信しんじて待まつばかり
ああ 昔むかしのように
港町みなとまち
桟橋さんばしは水みずびたし
涙なみだも混まじらせて
はぐれた鴎かもめも
泣ないていた
心変こころがわりを責せめるのも
逢あえて全すべてを許ゆるすのも
それぞれに人生じんせいと
思おもえるもの ばかり
ああ 昔むかしのように
港町みなとまち
昔mukashiならnara船funeがga出deてte
見送miokuるru人hitoもいたmoita
別wakaれはreha悲kanaしいshii
ものだったmonodatta
待maつとtsuto云yuうのもunomo生命inochiがけgake
さだめまでもをsadamemademowo敵tekiにしてnishite
唇kuchibiruをwo噛kaみしめたmishimeta
女onnaがga生iきていたkiteita
ああaa 昔mukashiのようにnoyouni
港町minatomachi
行yuくku人hitoもmo来kuるru人hitoもmo
何naniかをkawo背負seoってたtteta
身軽migaruなna人hitoなどnado
いなかったinakatta
せまいsemai ながらもnagaramo海峡kaikyouはha
心kokoroひきhiki裂saくku壁kabeになりninari
ときおりのtokiorino噂uwasaだけdake
信shinじてjite待maつばかりtsubakari
ああaa 昔mukashiのようにnoyouni
港町minatomachi
桟橋sanbashiはha水mizuびたしbitashi
涙namidaもmo混majiらせてrasete
はぐれたhagureta鴎kamomeもmo
泣naいていたiteita
心変kokorogawaりをriwo責seめるのもmerunomo
逢aえてete全subeてをtewo許yuruすのもsunomo
それぞれにsorezoreni人生jinseiとto
思omoえるものerumono ばかりbakari
ああaa 昔mukashiのようにnoyouni
港町minatomachi