俺おれには何なにも理解りかいできない
とゆうかわかるわけもない
何なんの罪つみもない2歳にさいだった俺おれの前まえから姿すがたを消けしたって話はなしでした
会あいたいわけじゃないのにそれから数年すうねんに1度いちどの再会さいかい
「やっと会あえたよ、仕事しごとが大変たいへんだよ」
て話はなしてくるあなたは誰だれなの?
やがて保育園ほいくえん、階段登かいだんのぼり小学生しょうがくせいの高学年こうがくねん
思春期ししゅんきの交差点こうさてんへ 頭あたまでやっと理解りかいできてきました
大おおきい体からだ 大おおきい声こえ 大おおきい手てでガシガシ頭あたまなでてくるのは
俺おれには何故なぜかいないと思おもってた父親ちちおや
笑えみを浮うかべ「また会あいに来くる」なんて言いったって
数年後すうねんごの俺おれにしてみりゃどうでもいい それではサヨナラ
別べつに言いい訳わけなんてせずに去さってく大おおきな背中せなかは
何なにかを語かたってたよに見みえた
やがて恋愛れんあいもし ノリが良いいダチと遊あそぶ日々ひびだった
あんたは忘わすれた頃ころに現あらわれては悪わるさした俺おれを殴なぐった
たったこの一瞬いっしゅんだけもっともらしい親おやのフリして
「もうわかったから…二度にどと戻もどってくんな」
なんて呟つぶやいた俺おれは痛いたみか悲かなしみかわからなくて涙なみだぐんだ
かあちゃんが俺おれを産うんだ そして一人ひとりで俺おれをここまで育はぐくんだ
わかるかその苦労くろうが 父親ちちおやぶろうが俺おれは
“お父とうさん”なんて決けっして思おもわない
都合つごうがいい ふざけんな
笑えみを浮うかべ「また会あいに来くる」なんて言いったって
ここまで来きた俺おれにしてみりゃどうでもいい それではサヨナラ
別べつに言いい訳わけなんてせずに去さってく大おおきな背中せなかは
何なにかを語かたってたよに見みえた
時ときをせわしく辿たどり 情報じょうほうに息苦いきぐるしく埋うもれ
感情かんじょうに身みを任まかせてた俺おれは今いまいわゆる大人おとなになり
現実げんじつを肌はだで感かんじていた この鉛筆えんぴつで綴つづった概念がいねんは
あなたの理解りかいへと導みちびいていった
あの時ときの背中せなかはやっぱりきっと何なにかを物語ものがたっていたんだ
無理むりしてでも笑顔えがおを作つくった 殴なぐった拳こぶしのほうが痛いたかった
本当ほんとは一緒いっしょにいたかった こうなった理由りゆうを言いいたかったんだろ?
俺おれも一緒いっしょにいたかった 本当ほんとうはいつでも会あいたかった
だから叶かなわなくて苛立いらだった
実じつの父親ちちおやのあんたを好すきだったんだ
本当ほんとうの事ことはわからなくていい
ただ俺おれからしたらたった1人ひとりの父親ちちおやで
会あえるたび徐おもむろに喜よろこびをあらわにしてた事ことが
あなたの全すべての答こたえとわかった
笑えみを浮うかべ「また会あいに来くる」なんて言いったって
あの頃ころの俺おれにしてみりゃわかるわけなかった その深ふかい意味いみを
別べつに言いい訳わけなんてせずに去さってく大おおきな背中せなかは
沢山たくさんの物語ものがたりを背負せおってた
これからは俺おれがその重荷おもにを半分背負はんぶんせおって生いきていくよ
実じつは今いま、あなたのような男おとこになりたいと思おもってるんだ
“お父とうさん”
俺oreにはniha何naniもmo理解rikaiできないdekinai
とゆうかわかるわけもないtoyuukawakaruwakemonai
何nanのno罪tsumiもないmonai2歳nisaiだったdatta俺oreのno前maeからkara姿sugataをwo消keしたってshitatte話hanashiでしたdeshita
会aいたいわけじゃないのにそれからitaiwakejanainonisorekara数年suunenにni1度ichidoのno再会saikai
「やっとyatto会aえたよetayo、仕事shigotoがga大変taihenだよdayo」
てte話hanaしてくるあなたはshitekuruanataha誰dareなのnano?
やがてyagate保育園hoikuen、階段登kaidannoboりri小学生syougakuseiのno高学年kougakunen
思春期shisyunkiのno交差点kousatenへhe 頭atamaでやっとdeyatto理解rikaiできてきましたdekitekimashita
大ooきいkii体karada 大ooきいkii声koe 大ooきいkii手teでdeガシガシgashigashi頭atamaなでてくるのはnadetekurunoha
俺oreにはniha何故nazeかいないとkainaito思omoってたtteta父親chichioya
笑eみをmiwo浮uかべkabe「またmata会aいにini来kuるru」なんてnante言iったってttatte
数年後suunengoのno俺oreにしてみりゃどうでもいいnishitemiryadoudemoii それではsoredehaサヨナラsayonara
別betsuにni言iいi訳wakeなんてせずにnantesezuni去saってくtteku大ooきなkina背中senakaはha
何naniかをkawo語kataってたよにttetayoni見miえたeta
やがてyagate恋愛renaiもしmoshi ノリnoriがga良iいiダチdachiとto遊asoぶbu日々hibiだったdatta
あんたはantaha忘wasuれたreta頃koroにni現arawaれてはreteha悪waruさしたsashita俺oreをwo殴naguったtta
たったこのtattakono一瞬issyunだけもっともらしいdakemottomorashii親oyaのnoフリfuriしてshite
「もうわかったからmouwakattakara…二度nidoとto戻modoってくんなttekunna」
なんてnante呟tsubuyaいたita俺oreはha痛itaみかmika悲kanaしみかわからなくてshimikawakaranakute涙namidaぐんだgunda
かあちゃんがkaachanga俺oreをwo産uんだnda そしてsoshite一人hitoriでde俺oreをここまでwokokomade育hagukuんだnda
わかるかそのwakarukasono苦労kurouがga 父親chichioyaぶろうがburouga俺oreはha
“おo父touさんsan”なんてnante決kextuしてshite思omoわないwanai
都合tsugouがいいgaii ふざけんなfuzakenna
笑eみをmiwo浮uかべkabe「またmata会aいにini来kuるru」なんてnante言iったってttatte
ここまでkokomade来kiたta俺oreにしてみりゃどうでもいいnishitemiryadoudemoii それではsoredehaサヨナラsayonara
別betsuにni言iいi訳wakeなんてせずにnantesezuni去saってくtteku大ooきなkina背中senakaはha
何naniかをkawo語kataってたよにttetayoni見miえたeta
時tokiをせわしくwosewashiku辿tadoりri 情報jouhouにni息苦ikiguruしくshiku埋uもれmore
感情kanjouにni身miをwo任makaせてたseteta俺oreはha今imaいわゆるiwayuru大人otonaになりninari
現実genjitsuをwo肌hadaでde感kanじていたjiteita このkono鉛筆enpitsuでde綴tsuduったtta概念gainenはha
あなたのanatano理解rikaiへとheto導michibiいていったiteitta
あのano時tokiのno背中senakaはやっぱりきっとhayapparikitto何naniかをkawo物語monogataっていたんだtteitanda
無理muriしてでもshitedemo笑顔egaoをwo作tsukuったtta 殴naguったtta拳kobushiのほうがnohouga痛itaかったkatta
本当hontoはha一緒issyoにいたかったniitakatta こうなったkounatta理由riyuuをwo言iいたかったんだろitakattandaro?
俺oreもmo一緒issyoにいたかったniitakatta 本当hontouはいつでもhaitsudemo会aいたかったitakatta
だからdakara叶kanaわなくてwanakute苛立iradaったtta
実jitsuのno父親chichioyaのあんたをnoantawo好suきだったんだkidattanda
本当hontouのno事kotoはわからなくていいhawakaranakuteii
ただtada俺oreからしたらたったkarashitaratatta1人hitoriのno父親chichioyaでde
会aえるたびerutabi徐omomuroにni喜yorokoびをあらわにしてたbiwoarawanishiteta事kotoがga
あなたのanatano全subeてのteno答kotaえとわかったetowakatta
笑eみをmiwo浮uかべkabe「またmata会aいにini来kuるru」なんてnante言iったってttatte
あのano頃koroのno俺oreにしてみりゃわかるわけなかったnishitemiryawakaruwakenakatta そのsono深fukaいi意味imiをwo
別betsuにni言iいi訳wakeなんてせずにnantesezuni去saってくtteku大ooきなkina背中senakaはha
沢山takusanのno物語monogatariをwo背負seoってたtteta
これからはkorekaraha俺oreがそのgasono重荷omoniをwo半分背負hanbunseoってtte生iきていくよkiteikuyo
実jitsuはha今ima、あなたのようなanatanoyouna男otokoになりたいとninaritaito思omoってるんだtterunda
“おo父touさんsan”