よみ：はらるら
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この花はなは永ながくあるでしょうか
熟うれる香かおりをあなたは知しらない、触ふれることもない
例たとえば枯かれる季節きせつが来きても
あなたを探さがすようにさざめく過去かこに爛ただれていくの
気付きづかぬ涙なみだほろり。
二人ふたりいた部屋へやのランプも灯ともせず 唇くちびるが震ふるえる
はらるら
揺ゆるる薫風くんぷうが、春はるを連つれ去さった
ように消きえたんだ、あなただけが
喜よろこびは便箋びんせんに生いきる文字もじ
はらるら揺ゆるる、ただあなたを連つれて、ゆく
この花はなは永ながくあるでしょうか
朝露あさつゆに濡ぬれ 俯うつむく花弁はなびら、私わたしに似にている
例たとえば季節きせつを幾いくら越こえてもあの日ひと同おなじように
寂さびしくて、寂さびしくて、仕方しかたない。
嬉うれしさも悲かなしみも幾いくら手紙てがみに書かいても届とどける宛あてもなく
はらるら
揺ゆるる青嵐せいらんが、夏なつを告つげていった
ように浮うかぶのはあなたの面影おもかげ
悲かなしみは封筒ふうとうに変かわるように
はらるら揺ゆるる、触ふれるたび痛いたんで止やまない
奇跡きせきのようにまた話はなせるなら
言葉ことばに詰つまるだろうけれど
忘わすれた声こえ 思おもい出ださせて欲ほしい
そして時々ときどきあなたに憧あこがれる私わたしを、叱しかって
はらるら
揺ゆるる春風しゅんぷうが、その全すべてがあなただった
ぱっと消きえたんだ目めを閉とじれば
揺ゆるる薫風くんぷうが、春はるを連つれ去さった
ように消きえたんだ、愛あいの宛あてが
喜よろこびも悲かなしみもあなただけ
はらるら揺ゆるる、ただあなたを想おもう、だけ
涙なみだ流ながるるのは頬ほおがくすぐったいものね
熟うれる香かおりをあなたは知しらない、触ふれることもない
例たとえば枯かれる季節きせつが来きても
あなたを探さがすようにさざめく過去かこに爛ただれていくの
気付きづかぬ涙なみだほろり。
二人ふたりいた部屋へやのランプも灯ともせず 唇くちびるが震ふるえる
はらるら
揺ゆるる薫風くんぷうが、春はるを連つれ去さった
ように消きえたんだ、あなただけが
喜よろこびは便箋びんせんに生いきる文字もじ
はらるら揺ゆるる、ただあなたを連つれて、ゆく
この花はなは永ながくあるでしょうか
朝露あさつゆに濡ぬれ 俯うつむく花弁はなびら、私わたしに似にている
例たとえば季節きせつを幾いくら越こえてもあの日ひと同おなじように
寂さびしくて、寂さびしくて、仕方しかたない。
嬉うれしさも悲かなしみも幾いくら手紙てがみに書かいても届とどける宛あてもなく
はらるら
揺ゆるる青嵐せいらんが、夏なつを告つげていった
ように浮うかぶのはあなたの面影おもかげ
悲かなしみは封筒ふうとうに変かわるように
はらるら揺ゆるる、触ふれるたび痛いたんで止やまない
奇跡きせきのようにまた話はなせるなら
言葉ことばに詰つまるだろうけれど
忘わすれた声こえ 思おもい出ださせて欲ほしい
そして時々ときどきあなたに憧あこがれる私わたしを、叱しかって
はらるら
揺ゆるる春風しゅんぷうが、その全すべてがあなただった
ぱっと消きえたんだ目めを閉とじれば
揺ゆるる薫風くんぷうが、春はるを連つれ去さった
ように消きえたんだ、愛あいの宛あてが
喜よろこびも悲かなしみもあなただけ
はらるら揺ゆるる、ただあなたを想おもう、だけ
涙なみだ流ながるるのは頬ほおがくすぐったいものね
