牡丹の記憶 歌詞 mao ふりがな付

儚はかない瞳ひとみが壮麗そうれいな庭にわを映うつす
あなたはもぅいない

遠とおい記憶きおく 咲さき誇ほこる約束やくそく
なぜこんなにも哀かなしく美うつくしい
重かさねたぬくもりは偽いつわりじゃないとしても
満みち足たりなくて…

壊こわしてくれればよかった その腕うでで
運命うんめいの歯車はぐるまは止とまったまま

高貴こうきな花はなびら どこか寂さびしげに咲さいた
甘美かんびな牡丹ぼたんの香かおりが今いま 胸むねを打うつ
無邪気むじゃきに笑わらって 手てを差さし伸のべてくれた
あなたを探さがしてしまう

鳥籠とりかごの中なか なすすべもなくて
窓まどから見みえる庭にわに想おもい馳はせて
痛いたいくらいに抱だきしめられた瞬間しゅんかんに
涙なみだに濡ぬれた…

愛いとしい想おもい出でなど欲ほしくなかった
運命うんめいの歯車はぐるまに溺おぼれていたい

深紅しんくの花はなびら 妖あやしく魅了みりょうされる華はな
頑かたくなまでの誠実せいじつさで 散ちってゆく
最期さいごまでずっと 解わかりたくなかったのに
あなたを愛あいしていると

せめて夢ゆめの中なか 運命うんめいなど知しらないまま
牡丹ぼたんが咲さき誇ほこるこの庭にわで 会あいたくて
どうしてわたしは 思おもい出だしてしまったの
あなたはもういないのに…