原作は、泣ける傑作乙女ゲーム!
画像引用元 (Amazon)
2010年に放送されたアニメ『薄桜鬼』。
原作は、2008年にアイディアファクトリー(オトメイト)からリリースされた、女性向け恋愛アドベンチャーゲームです。
女性向け作品と聞くと、敬遠する方もいるかもしれませんが、アニメ版は、恋愛描写は控えめ。
メインは京都の治安維持、反幕府勢力を取り締まる新選組の隊士たち。
彼らが命を懸けて信念を貫く姿に焦点をおいた、大河ドラマ風に仕上がっています!
そこに、鬼や羅刹(秘薬で鬼同等の力を得た吸血鬼)といったオリジナル要素が、戦闘を盛り上げます!
新選組隊士達が、羅刹になってまで戦い、主人公や仲間を守り抜く姿は、涙なしには見られません。
アニメのキャラクターデザインは、『GetBackers奪還屋』、『逮捕しちゃうぞ』など美麗な作画に定評のある中嶋敦子氏を起用しています!
応援したくなるかっこいい隊士たちがたくさん出てきますよ。
TVアニメは、2010年春に1期、2010年秋に2期「碧血録」、2012年に3期でありシリーズ前日譚「黎明録」が放送されました。
さらに、TVシリーズ1期・2期の脚本をリメイクした劇場版も、2013年、2014年に公開。
ミュージカル化され、2012年から現在に至るまで12回上演されています。
2018年には、10周年を迎え、2019年にはNintendo Switchから新作ゲームが発売。
今もファンから長く愛されている作品です。
幕末×吸血鬼!千鶴と新選組隊士達の物語!
画像引用元 (Amazon)
薄桜鬼1期の舞台は、幕末の京都。
主人公・雪村千鶴は、音信不通になった蘭学医の父親を探しに京都を訪れます。
ある夜、浪士に追われた千鶴は、衝撃的なものに遭遇します。
赤い目、白い髪の浅葱色の羽織を着た侍達が猟奇的に浪士を斬り倒していたのです。
命を狙われた千鶴がピンチに陥ったその時!
そこに颯爽と現れたのは、人斬りと恐れられた新選組の土方歳三達でした。
彼らのおかげで助かった千鶴ですが、見てはいけないものを見たため、新撰組の屯所へ連れて行かれます。
そして、殺さない代わりに、千鶴は男装を条件に、新選組に同行することになったのです。
そんな中、明かされた新選組の秘密と千鶴の出世の謎に、物語は大きく動いていきます。
2期では、新選組ら旧幕府派と明治新政府軍の激しい戦い。そして、鬼達との最終決戦がドラマチックに描かれていました。
遠く離れていても繋がる隊士たちの絆、最後の最後まで戦う姿勢に、涙がこぼれそうになりますよ。
3期は、まだ新選組が壬生浪士組と呼ばれていた頃、近藤勇派と重鎮・芹沢鴨派の抗争を中心に、新たな主人公・伊吹龍之介の視点で描いています!
全シリーズにおいて、新選組隊士たちの葛藤と信念を丁寧に描写。
最初から最後までスリリングな展開から目が離せません。
超豪華声優陣に注目!
画像引用元 (Amazon)
薄桜鬼には、豪華実力派声優がたくさん登場します!
メインキャラクターとキャストをみていきましょう。
■雪村千鶴:桑島法子
主人公。男装で新選組と行動を共にしている少女。素直で献身的な彼女は、彼らの精神的な支えになっていきます。
■土方歳三:三木眞一郎
通称・鬼の副長。何よりも新選組と近藤勇を大切に思っており、隊士たちに厳しく接することで、新選組をまとめあげています。
■沖田総司:森久保祥太郎
一番組組長。
普段は意地悪な発言が目立ちますが、本当は千鶴や近藤勇を大切に思っています。
不治の病・結核を患いながら鬼、新政府軍と戦います。
■斎藤一:鳥海浩輔
三番組組長。
最年少で、総司に並ぶ刀の達人。
沈着冷静、判断力に長けた戦いのプロフェッショナル。
■原田佐之助:遊佐浩二
十番組組長。
槍の使い手。
口が悪いが、人情に厚く、みんなのお兄さん的存在。気配りができるムードメーカー。
■藤堂平助:吉野裕行
八番組組長。
お祭り大好き、明るく活発な性格。身長が低いことがコンプレックス。
年が近い千鶴とは仲良し。
■永倉新八:坪井智浩
二番組組長。剣術の達人。
まっすぐで豪快な性格の持ち主で、酒好き。
■山南敬助:飛田展男
新選組総長。
にこやかな笑みと丸メガネが特徴。
実はひそかに秘薬・変若水(おちみず)の研究をしています。
■近藤勇:大川透
隊士たちに慕われる新選組局長。
いつも笑顔で隊士たちや、千鶴に接します。
■風間千景:津田健次郎
西国最強の鬼の一族出身。
薩摩藩に属し、新選組とは敵対関係。
千鶴の正体を知っており、彼女を狙っています。
いかがですか?
ベテラン大御所声優をはじめ、実力派声優が勢揃い!
彼らの高い演技力は、役の魅力をこれでもかと引き出しています!
屯所での和やかな日常、激しい戦闘シーンを通して、きっと推しキャラが見つかりますよ。
魅力は、桜の花のように美しい生き様!
画像引用元 (Amazon)
『薄桜鬼』の魅力は、フィクションと歴史の巧みな融合、志を決して捨てない新選組・隊士達の生き様を描ききるシナリオにあります。
テレビアニメを見れば、歴史に詳しくなくても、新選組の結成から五稜郭の戦いまでの激動の歴史が理解できちゃいます!
そこに、“鬼”や“羅刹”といった怪奇的な存在が登場しても、史実をむやみに曲げることはしていません。
2期で羅刹として暗躍する山南敬助・藤堂平助も、史実で命を落とした日に、記録上死亡者扱いになっています。
また、羅刹になると強大な力を得る代わりに、力を使えば使うほど自らの命を縮めてしまいます。
まさしく命懸け。
彼らが圧倒的不利な状態に立ち向かい、散っていく姿は、1期から彼らを応援していればいるほど、涙がこみ上げてきます。
負けると分かっていても、死ぬと分かっていても、応援せずにはいられない華やかなキャラクター達。
彼らの見せ場ともいえる戦のシーン、幕引きは必見です!
また、劇場版では同じシーンを描いていても、幕引きの演出が全く異なっています!
どちらもかっこいいので、テレビシリーズと見比べながら楽しんで見て下さいね。
特に注目!オススメ隊士をご紹介!
画像引用元 (Amazon)
ここからは、かっこいい新選組隊士3人の魅力に迫ります!
まずは、土方歳三!
背中で語る凛々しい佇まい、頼もしさにいつの間にか惚れてしまう魅力があります。
新選組のために昼夜問わず必死に働く勤勉さも応援せずにはいられません。
圧倒的不利な戦況でも最後の最後まで諦めず、士気を高める姿もかっこいいです。
そして、決して曲げない志の高さ。
部下としてついて行きたくなりますね!
そして、斉藤一。
人気上位にいる彼の魅力は、戦いと日常のギャップです!
千鶴の後ろに迫る敵を、あっという間に倒すほどの高い戦闘力。
クールで寡黙ですが、初めての洋装でボタンを思いっきり掛け違えるなど、時折愛らしい姿を見せてくれます。
他にも愛らしいシーン満載なので、探してみて下さいね。
沖田総司も忘れちゃいけません!
普段は、子どものような無邪気さや、意地悪な印象を与えますが、近藤の役に立ちたくて健気に頑張る姿は応援したくなりますね。
また、命を削って土方の盾になった彼の幕引きシーンは、涙なしには見られませんよ。
優しく、力強いボーカルに注目!1期OP「十六夜涙」!
『薄桜鬼』ファンの間で、絶大な人気を誇る楽曲といえば、吉岡亜衣加が歌う『十六夜涙』です。
作曲は、『金色のガッシュベル』のオープニングテーマ『君にこの声が届きますように』を手掛けた谷本貴義が担当しています。
『十六夜涙』は和楽器を使った情緒豊かなメロディーと、ボーカルがよく馴染み『薄桜鬼』の儚い世界観と見事マッチしていますね!
----------------吉岡亜衣加のこぶしのきいた力強さと、優しさを感じさせる伸びやかな歌声が印象的ですね。
凛としたあなたと同じ
手折られぬ花 色は匂へど
言の葉も届かないまま
憂ふ枝から消えた
あなたの空を飛ぶ、てふ(ちょう)になれぬのなら
その哀しみ 苦しみを 食らい尽す鬼でもかまわない
≪十六夜涙 歌詞より抜粋≫
----------------
古語を交えながら、儚い片思いが情緒たっぷりに歌われています。
ちなみにタイトルの『十六夜涙(いざよいなみだ)』は、美しい満月に泣けるという意味だけでなく、ためらうという意味の古語“いざよう”と意味を掛け合わせているんです。
すぐそばにいても、届きそうで届かない距離。
愛を告げることが出来ないもどかしさが伝わってきますね。
サビ前の「その哀しみ 苦しみを食らいつくす鬼でもかまわない」は、新選組と共に波乱の道を歩もうと決めた主人公・千鶴の覚悟を感じさせます。
その部分のこぶし全開の力強い歌声は、特に耳に残りますね。
切なげな歌詞を敢えて力強く感情豊かなボーカルで盛り上げることで、千鶴の強さ、切ない運命に抗おうとする新選組の頼もしさが感じ取れる楽曲です。
切なくて泣ける!1期ED「君ノ記憶」
1期EDを担当したのは、mao。
なんと、国民的アニメ『ドラえもん』の有名な主題歌『夢をかなえてドラえもん』を歌う実力派シンガーが担当しているんです!
彼女も吉岡亜衣加と同じく原作ゲームから楽曲に携わっています。
彼女の優しく包み込むような歌声は、切ない『薄桜鬼』のストーリーにふさわしいですね。
----------------イントロのピアノの優しい音色、和楽器の優雅な音色を聴いていると、さくらが舞い落ちる情景が目に浮かびます。
ずっと離れないと誓って
髪を撫でてくれた なのになぜ? となりに あなたはいない
抱きしめた ぬくもりは まだこの手の中に
忘れない
幾つの季節を重ねても あなた想ってる
≪君ノ記憶 歌詞より抜粋≫
----------------
“愛する人を失ってもいつまでも忘れない”という想いが伝わる歌詞と、maoの歌声が美しく、聴いているだけで涙があふれてきますね。
失った哀しみではなく、残ったぬくもりを大切にして生きてゆく強さが感じられ、2期最終回の土方を優しく看取る千鶴がイメージできます。
時代が変わる荒波の中、鬼と必死に戦う土方達をそばで見てきた千鶴と同じ気持ちになれる、泣ける名曲です。
時代を駆け抜ける「舞風」になれ!
『薄桜鬼』の2期主題歌『舞風』も、ファンから根強い人気がある楽曲です!
歌は、1期に続き吉岡亜衣加が担当しています。
新選組と敵対する明治新政府軍との激しい戦いを描いた2期は、1期よりシリアス色が強く、命懸けで戦い抜く土方達の勇姿が見られます。
土方達に寄り添い、闘う千鶴の心情を見事に表した曲が、『舞風』です。
早速、歌詞の一部を見ていきましょう。
----------------文語の持つ力強い響きと、吉岡亜衣加の抑揚をつけた力強い歌声がマッチして、凛々しい歌に仕上がっていますね!
奈落のほとりでさえも
駈けて行ける 貴方となら
舞う風の如く
抗えぬ時代の刃に
傷ついて倒れてなお
夢に見し光を信じて
ひさかたを仰ぎて
あゝ 我が身に あゝ 代えても
貴方を守れるなら
激しき風になれ この祈り
運命変えるほど 今すぐ
夜明けの風になれ 暗闇の扉
こじ開ける風に
≪舞風 歌詞より抜粋≫
----------------
特に、サビ前の「抗えぬ時代の刃に 傷ついて倒れてなお」以降の疾走感とだんだん強くなる歌声が、心をぐっと掴みます。
「奈落のほとり」、「抗えぬ時代の刃」といった表現からは、一寸先は闇、後に引けず前にも進めない新選組の状況がよく伝わってきます。
それと同時に、過酷な戦いからは決して逃げない強さも感じ取れますね。
また、アニメのオープニング映像も、血で汚れた隊服を抱きしめて泣いていた千鶴がきりっとした表情になり、洋装に変わっています。
洋装は、和装に比べると身軽で戦闘向き。
たとえ遠い戦地であっても必ずそばにいて、彼らを最前線で支えたい。
そんな彼女の思いがよく分かる演出ですね!
サビの「激しき風になれ」の“なれ”の高音のかすれは、聴いていてとても切なく苦しいです。
どうにもならない運命を変えたい、切実な願いがひしひしと伝わってきます。
生き抜いて新時代の夜明けを共に迎えたいから、祈りが天に届いて欲しい。
新選組を支えてきた千鶴の想いが込められた一曲です。
あなたの帰る場所でありたいと「茜空に願ふ」
2期は、エンディングテーマもオープニングテーマ同様1期より完成度がグレードアップしています。
歌うのは、1期のエンディングテーマ『君ノ記憶』を歌ったmaoが続投。
『茜空に願ふ』は、『君ノ記憶』以上に、切ない物語に寄り添う壮大で美しいバラード。
特に、物語後半では、隊士たちの最期のシーンの余韻にしっかり浸れ、聴いているだけで涙がこぼれてきます。
----------------オープニングテーマ『舞風』が堅い印象の文語をちりばめているのに対し、エンディングテーマ『茜空に願ふ』は、同じ古語でも柔らかく、伝わりやすい言葉を選んでいるようですね
遠く遠く 流るる雲
たとえ今が儚くとも
傍に居たい
この心を染めゆく陽は永久に
淡く淡く 消えゆく空
季節が全て塗り替へても
此処に居ます
この心に咲きし愛を永遠に抱きしめ
悠久の果てまで
≪茜空に願ふ 歌詞より抜粋≫
----------------
。
夕暮れから夜に空が移り変わっても、自分は一途にたった一人を愛していたい、あなたの帰る場所でありたい。
献身的な愛情が伝わってくる歌詞、maoの伸びやかで温かい歌声に、心が洗われますね。
そして、エンディングテーマの映像は、隊士が亡くなる順に描かれており、彼らの穏やかな表情は、物語が進むに連れて切なさが増していきます。
彼らをいつまでも見守っていたい、そう思わずにはいられない魅力が詰まっていますね。
決意と覚悟に満ちた3期OP「黎鳴-reimei-」
3期『薄桜鬼黎明録』は、新選組の始まりを描いた物語。
オープニングテーマ『黎鳴-reimei-』は、新選組の儚い物語の始まりに相応しい、応援したくなる楽曲になっています。
----------------剣術を磨いて、憧れの侍になれたとしても、蔑まれる土方達。
もう、戻れない
あの日々を恋焦がれいても
もう一つだけ
残された道があるとしたら
そう、此処にある
信念の炎を胸に灯せばいい
浅葱の夕闇に、満ちゆく希望を
遥か彼方で、鳴り響く声明
信じた契、貫く
永い追憶の瞬きを
この身に刻んで
明けゆく空に、心向ければ
痛みの本意に気付くだろう
色褪せない閃光を
抱いて、黒き闇へ
歩き出すよ
≪黎鳴-reimei- 歌詞より抜粋≫
----------------
厳しい現状に決して絶望せず、信念を貫く勇姿が目に見えてきますね!
また、「黒き闇へ歩き出すよ」からは、彼らの進む道が決して明るいものではないことがイメージできます。
サビの「遥か彼方で鳴り響く声明」からは、修羅の道を進む覚悟を教えた芹沢鴨が、今も土方の中に生きているように表現されていますね。
鬼の副長としての原点を描いた作品に相応しい一曲です。
ゲーム最新作は、隊士たちの日常にクローズアップ!
いかがでしたか?
鬼との戦いを通して、己の信念を貫き、大切な仲間を守る姿に、胸が熱くなりますね!
特に、2期最終回、劇場版2作目のクライマックスの土方歳三の台詞、「まがい物だろうがなんだろうが、貫きゃ誠になるはずだ」は、男女問わず心がたぎってくることでしょう!
作画も、9年前の作品とは思えないクオリティで、今見ても心に刺さる作品に仕上がっています。
まだ、見たことがない方も、久しく見ていない方も、激動の時代を戦った男たちの生き様を是非、アニメで楽しんで下さいね。
そして、シリーズ11周年を迎え、2019年9月26日に待望の新作ゲーム『薄桜鬼月影ノ抄』が発売されます!
新作では、アニメ1期のストーリーをベースに、起きた事件や出来事の合間にあった日常シーンが多数登場します。
静かな夜の月明かり、京都の美しい四季の美しさを通して、隊士たちの魅力をもっともっと知ることができるそうですよ。
また、土方さん達に恋をしてしまう素敵なゲームになるのでしょうね。
まだまだ『薄桜鬼』から目が離せませんね!
最新情報はコチラから
▷「薄桜鬼」Twitterアカウント▷「薄桜鬼」公式ホームページ
TEXT Asakura Mika