髪かみを乱みだして 追おいすがる
かわいい女房にょうぼうを 目めに残のこし
闇やみを払はらって 独ひとり行いく
竜りゅうの魂たましい 掴つかみ彫ぼり
波なみの伊八いはちは 安房あわ生うまれ
天狗てんぐ奢おごるな そそり立たつ
鼻はなも天てんには 届とどかない
宿やどる菩薩ぼさつに 導みちびかれ
隠かくれ裏うら波なみ 拝おがみ彫ぼり
波なみの伊八いはちの 匠たくみわざ
浮うかれ人ひとの世よ 後あとにして
時ときを刻きざんだ 旅たびの空そら
木きの香こう抱だき寝ねの 明あけ暮くれは
女おんな割わり込こむ 隙すきもない
波なみの伊八いはちは いい彫刻師しごと
髪kamiをwo乱midaしてshite 追oいすがるisugaru
かわいいkawaii女房nyoubouをwo 目meにni残nokoしshi
闇yamiをwo払haraってtte 独hitoりri行iくku
竜ryuuのno魂tamashii 掴tsukaみmi彫boりri
波namiのno伊八ihachiはha 安房awa生uまれmare
天狗tengu奢ogoるなruna そそりsosori立taつtsu
鼻hanaもmo天tenにはniha 届todoかないkanai
宿yadoるru菩薩bosatsuにni 導michibiかれkare
隠kakuれre裏ura波nami 拝ogaみmi彫boりri
波namiのno伊八ihachiのno 匠takumiわざwaza
浮uかれkare人hitoのno世yo 後atoにしてnishite
時tokiをwo刻kizaんだnda 旅tabiのno空sora
木kiのno香kou抱daきki寝neのno 明aけke暮kuれはreha
女onna割waりri込koむmu 隙sukiもないmonai
波namiのno伊八ihachiはha いいii彫刻師shigoto