キスゲの花はなが 咲さけば夏なつだと
いつも私わたしは 手紙てがみを書かいた
咲さきいそぐ 一いち夜や花ばな
すぎてゆく 束つかの間まの夏なつ
キスゲの花はなが 散ちれば秋あきだと
いつも私わたしは 手紙てがみを書かいた
散ちりいそぐ 花はなたちを
抱だきしめて 押おしとどめたい
キスゲの花はなが 青あおい空そらから
舞まい降おりてきた 星ほしの灯あかり
霧ヶ峰きりがみね 白しろい雲くも
果はてもなく 金色きんいろの花はな
キスゲの花はなを ひとつ見みつけた
あの夏なつの日ひの 胸むねのときめき
花はなの名なを ささやいた
あの人ひとは もういない秋あき
キスゲkisugeのno花hanaがga 咲saけばkeba夏natsuだとdato
いつもitsumo私watashiはha 手紙tegamiをwo書kaいたita
咲saきいそぐkiisogu 一ichi夜ya花bana
すぎてゆくsugiteyuku 束tsukaのno間maのno夏natsu
キスゲkisugeのno花hanaがga 散chiればreba秋akiだとdato
いつもitsumo私watashiはha 手紙tegamiをwo書kaいたita
散chiりいそぐriisogu 花hanaたちをtachiwo
抱daきしめてkishimete 押oしとどめたいshitodometai
キスゲkisugeのno花hanaがga 青aoいi空soraからkara
舞maいi降oりてきたritekita 星hoshiのno灯akari
霧ヶ峰kirigamine 白shiroいi雲kumo
果haてもなくtemonaku 金色kiniroのno花hana
キスゲkisugeのno花hanaをwo ひとつhitotsu見miつけたtsuketa
あのano夏natsuのno日hiのno 胸muneのときめきnotokimeki
花hanaのno名naをwo ささやいたsasayaita
あのano人hitoはha もういないmouinai秋aki