生命いのちはひとつ あの村むらも
生うまれた村むらだよ ただひとつ
なぐられ泣ないた 思おもい出でも
今いまは風かぜの中なか
本当ほんとうに行いくかと 背せを向むけて
おふくろつぶやく
別わかれのあのさびしさ あのせつなさが
あゝ のしかかる
女おんなの情なさけに すがりつき
みじめなひと夜よも 過すごしたが
裸足はだしで駆かけた 砂浜すなはまの
夢ゆめで目めが覚さめた
郵便局ゆうびんきょくから 月つき一度いちど
おふくろしてくる
電話でんわにまた涙なみだが またこみあげる
あゝ 新宿じゅくの夜よる
男おとこは生うまれたその村むらで
おなごを抱だいて 生いきるもの
小泊村こどまりむらから はずされて
唄うたう怨えん唄か
みなりはどうにか サマになり
十じゅう円えんバラ銭せん
数かぞえてただ帰かえる日ひ ただあの村むらへ
あゝ 明日あしたこそ
生命inochiはひとつhahitotsu あのano村muraもmo
生umaれたreta村muraだよdayo ただひとつtadahitotsu
なぐられnagurare泣naいたita 思omoいi出deもmo
今imaはha風kazeのno中naka
本当hontouにni行iくかとkukato 背seをwo向muけてkete
おふくろつぶやくofukurotsubuyaku
別wakaれのあのさびしさrenoanosabishisa あのせつなさがanosetsunasaga
あaゝ のしかかるnoshikakaru
女onnaのno情nasakeにni すがりつきsugaritsuki
みじめなひとmijimenahito夜yoもmo 過sugoしたがshitaga
裸足hadashiでde駆kaけたketa 砂浜sunahamaのno
夢yumeでde目meがga覚saめたmeta
郵便局yuubinkyokuからkara 月tsuki一度ichido
おふくろしてくるofukuroshitekuru
電話denwaにまたnimata涙namidaがga またこみあげるmatakomiageru
あaゝ 新宿jukuのno夜yoru
男otokoはha生uまれたそのmaretasono村muraでde
おなごをonagowo抱daいてite 生iきるものkirumono
小泊村kodomarimuraからkara はずされてhazusarete
唄utaうu怨en唄ka
みなりはどうにかminarihadounika サマsamaになりninari
十juu円enバラbara銭sen
数kazoえてただetetada帰kaeるru日hi ただあのtadaano村muraへhe
あaゝ 明日ashitaこそkoso