気きが付つけばまたこの季節きせつ 薄紫うすむらさきの桔梗ききょうが咲さく頃ころ
あなたが大事だいじに育そだてていた庭先にわさきの花はな
幼おさない頃ころあなたの差さし出だした ひとさし指ゆびを強つよく握にぎっていた
あの指ゆびは誰だれよりも優やさしくぬくもりだった
いまあなたに会あえたらもう一度いちど聞ききたい
傷口きずぐちをさすりながら言いってくれた「大丈夫だいじょうぶ」
私わたしも少すこしずつあなたの年齢ねんれいに近ちかづいてきたからか
よけいに側そばに感かんじています
あなたはいつの日ひも気丈きじょうに振ふる舞まって
自分じぶんより私わたしのことを気遣きづかい続つづけていた
最後さいごの最後さいごまで母親ははおやでした
いつだって心配しんぱいばかりされるのは私わたしの方ほうで
寝ねたきりになってもまだあなたは心配しんぱいいらないと言いう
もしあなたに会あえたら今度こんどこそ言いいたい
心こころにもないことを言いってしまってごめんね
私わたしも母ははになりあの涙なみだの意味いみが
今いまになってわかったと もう伝つたえられないけれど
あなたのような母ははになれているでしょうか
迷まよった時とき あなたならといつも考かんがえています
いつまでも私わたしは子供こどものままでした
五いつつの花はなびらが繋つながって咲さいている
途切とぎれる事ことのない絆きずな 教おしえてくれた人ひと
最後さいごの最後さいごまで残のこしてくれた人ひと
気kiがga付tsuけばまたこのkebamatakono季節kisetsu 薄紫usumurasakiのno桔梗kikyouがga咲saくku頃koro
あなたがanataga大事daijiにni育sodaてていたteteita庭先niwasakiのno花hana
幼osanaいi頃koroあなたのanatano差saしshi出daしたshita ひとさしhitosashi指yubiをwo強tsuyoくku握nigiっていたtteita
あのano指yubiはha誰dareよりもyorimo優yasaしくぬくもりだったshikunukumoridatta
いまあなたにimaanatani会aえたらもうetaramou一度ichido聞kiきたいkitai
傷口kizuguchiをさすりながらwosasurinagara言iってくれたttekureta「大丈夫daijoubu」
私watashiもmo少sukoしずつあなたのshizutsuanatano年齢nenreiにni近chikaづいてきたからかduitekitakaraka
よけいにyokeini側sobaにni感kanじていますjiteimasu
あなたはいつのanatahaitsuno日hiもmo気丈kijouにni振fuるru舞maってtte
自分jibunよりyori私watashiのことをnokotowo気遣kidukaいi続tsuduけていたketeita
最後saigoのno最後saigoまでmade母親hahaoyaでしたdeshita
いつだってitsudatte心配shinpaiばかりされるのはbakarisarerunoha私watashiのno方houでde
寝neたきりになってもまだあなたはtakirininattemomadaanataha心配shinpaiいらないとiranaito言iうu
もしあなたにmoshianatani会aえたらetara今度kondoこそkoso言iいたいitai
心kokoroにもないことをnimonaikotowo言iってしまってごめんねtteshimattegomenne
私watashiもmo母hahaになりあのninariano涙namidaのno意味imiがga
今imaになってわかったとninattewakattato もうmou伝tsutaえられないけれどerarenaikeredo
あなたのようなanatanoyouna母hahaになれているでしょうかninareteirudesyouka
迷mayoったtta時toki あなたならといつもanatanaratoitsumo考kangaえていますeteimasu
いつまでもitsumademo私watashiはha子供kodomoのままでしたnomamadeshita
五itsuつのtsuno花hanaびらがbiraga繋tsunaがってgatte咲saいているiteiru
途切togiれるreru事kotoのないnonai絆kizuna 教oshiえてくれたetekureta人hito
最後saigoのno最後saigoまでmade残nokoしてくれたshitekureta人hito