傷口きずぐちに砂糖さとうを塗ぬったら
余計よけいに惨みじめになって、
引ひき金がねに手てをかけたこと、
見みせびらかしたくなった。
それだけだ。それだけだった。
命いのちは平等びょうどうだと道徳どうとくが、
人ひとは不平等ふびょうどうだと現実げんじつが、
信しんじるべき方ほうは明白めいはくだった。
理想りそうを語かたるには遅おそすぎた。
私わたしの体からだは、心こころは、
ただ息いきをする呪のろいだ。
張はり付つけた愛想笑あいそわらい。
迎合げいごうに媚こびを売うった。
掲かかげた正義せいぎは、
今いまや人ひとを殺ころす呪のろいなんだ。
あんまりだ。
指切ゆびきりの指ゆびの軽かるさと、
引ひき金がねを引ひく指ゆびの重おもさが、
同おなじなのだとしたらあまりに惨むごい。
こんなにも生いきているのに。
こんなにも命いのちなのに。
私わたしのエンドロールが流ながれる。
いの一番いちばんに席せきを立たったのは
数少かずすくないはずの友人ゆうじんだった。
恨うらむのは悪あくだろうか。
私わたしは違ちがうんだろうか。
孤独こどくを嘆なげいてしまうのに、
孤独こどくを誇ほこってしまうのだ。
それ以外いがい、持もっていないから。
銃口じゅうこうは心こころに向むけたまま。
誰だれかを想おもった言葉ことばは、
静しずかに誰だれかを呪のろった。
撫なでようと伸のばす手てで、
首くびを絞しめていたようだ。
正ただしい善意ぜんいも、
向むけ方かた次第しだいでは刃やいばになった。
絶望ぜつぼうの果はての涙なみだも、
希望きぼうの末すえに落おちる涙なみだも、
温度おんどは同おなじなのに、
あまりに違ちがう。
こんなにも苦くるしいのに。(美うつくしいのに)
こんなにも。
動物どうぶつは物ものだと教おそわった。
神かみ様さまはいると教おそわった。
その基準きじゅんを決きめた私わたしたちは
命いのちの価値かちすらも見限みかぎった。(見誤みあやまった)
私わたしたちは安やすらかな死しを褒ほめ称たたえ、
自みずから選えらんだ死しを咎とがめ、
正常せいじょうなフリをしている。(異常いじょうなフリをしている)
私わたしたちは皆みな、同おなじだ。
ただ服ふくを着きた呪のろいだ。
優劣ゆうれつを測はかるように天秤てんびんに乗のせた心臓しんぞう。
私わたしの体からだは、心こころは、
それでも脈みゃくを打うち続つづけるんだ。
だからさ。
指切ゆびきりの指ゆびの軽かるさと、
引ひき金がねを引ひく指ゆびの重おもさが、
同おなじなのだとしても生いきていくんだよ。
こんなにも愛いとしいから。(等ひとしいから)
そう、これは命いのちの話はなし。
傷口kizuguchiにni砂糖satouをwo塗nuったらttara
余計yokeiにni惨mijiめになってmeninatte、
引hiきki金ganeにni手teをかけたことwokaketakoto、
見miせびらかしたくなったsebirakashitakunatta。
それだけだsoredakeda。それだけだったsoredakedatta。
命inochiはha平等byoudouだとdato道徳doutokuがga、
人hitoはha不平等fubyoudouだとdato現実genjitsuがga、
信shinじるべきjirubeki方houはha明白meihakuだったdatta。
理想risouをwo語kataるにはruniha遅osoすぎたsugita。
私watashiのno体karadaはha、心kokoroはha、
ただtada息ikiをするwosuru呪noroいだida。
張haりri付tsuけたketa愛想笑aisowaraいi。
迎合geigouにni媚kobiをwo売uったtta。
掲kakaげたgeta正義seigiはha、
今imaやya人hitoをwo殺koroすsu呪noroいなんだinanda。
あんまりだanmarida。
指切yubikiりのrino指yubiのno軽karuさとsato、
引hiきki金ganeをwo引hiくku指yubiのno重omoさがsaga、
同onaじなのだとしたらあまりにjinanodatoshitaraamarini惨mugoいi。
こんなにもkonnanimo生iきているのにkiteirunoni。
こんなにもkonnanimo命inochiなのにnanoni。
私watashiのnoエンドロendoroールruがga流nagaれるreru。
いのino一番ichibanにni席sekiをwo立taったのはttanoha
数少kazusukuないはずのnaihazuno友人yuujinだったdatta。
恨uraむのはmunoha悪akuだろうかdarouka。
私watashiはha違chigaうんだろうかundarouka。
孤独kodokuをwo嘆nageいてしまうのにiteshimaunoni、
孤独kodokuをwo誇hokoってしまうのだtteshimaunoda。
それsore以外igai、持moっていないからtteinaikara。
銃口juukouはha心kokoroにni向muけたままketamama。
誰dareかをkawo想omoったtta言葉kotobaはha、
静shizuかにkani誰dareかをkawo呪noroったtta。
撫naでようとdeyouto伸noばすbasu手teでde、
首kubiをwo絞shiめていたようだmeteitayouda。
正tadaしいshii善意zeniもmo、
向muけke方kata次第shidaiではdeha刃yaibaになったninatta。
絶望zetsubouのno果haてのteno涙namidaもmo、
希望kibouのno末sueにni落oちるchiru涙namidaもmo、
温度ondoはha同onaじなのにjinanoni、
あまりにamarini違chigaうu。
こんなにもkonnanimo苦kuruしいのにshiinoni。(美utsukuしいのにshiinoni)
こんなにもkonnanimo。
動物doubutsuはha物monoだとdato教osoわったwatta。
神kami様samaはいるとhairuto教osoわったwatta。
そのsono基準kijunをwo決kiめたmeta私watashiたちはtachiha
命inochiのno価値kachiすらもsuramo見限mikagiったtta。(見誤miayamaったtta)
私watashiたちはtachiha安yasuらかなrakana死shiをwo褒hoめme称tataえe、
自mizukaらra選eraんだnda死shiをwo咎togaめme、
正常seijouなnaフリfuriをしているwoshiteiru。(異常ijouなnaフリfuriをしているwoshiteiru)
私watashiたちはtachiha皆mina、同onaじだjida。
ただtada服fukuをwo着kiたta呪noroいだida。
優劣yuuretsuをwo測hakaるようにruyouni天秤tenbinにni乗noせたseta心臓shinzou。
私watashiのno体karadaはha、心kokoroはha、
それでもsoredemo脈myakuをwo打uちchi続tsuduけるんだkerunda。
だからさdakarasa。
指切yubikiりのrino指yubiのno軽karuさとsato、
引hiきki金ganeをwo引hiくku指yubiのno重omoさがsaga、
同onaじなのだとしてもjinanodatoshitemo生iきていくんだよkiteikundayo。
こんなにもkonnanimo愛itoしいからshiikara。(等hitoしいからshiikara)
そうsou、これはkoreha命inochiのno話hanashi。