恋月夜 歌詞 宝田みどり ふりがな付

あんたなじみの お店みせの前まえで
すれちがった だけなのに
風かぜが運はこんだ物語ものがたり
口説くどき文句もんくに ほだされた
すねた笑顔えがおが かわいいと
震ふるえる背中せなかを そっと抱だく
慣なれた手てつきが 憎にくらしい
嬉うれし恥はずかし 十九歳じゅうくの宵よいに
手てをとり歩あるいた花見はなみ橋ばし
月つきもほほえむ二人ふたり坂ざか

あれから幾いくとせ たったやら
重かさねた月日つきひの 泣なき笑わらい
二人ふたりでつむいだ赤あかい糸いと
からんでほどき また結むすぶ
あんな男おとこと 言いわれても
私わたしに優やさしい 人ひとでした
風かぜが運はこんだ 別わかれ歌うた
刹那せつなの命いのちと 知しった夜よるの
雨あめににじんだ泪橋なみだばし
さだめ哀かなしいネオン川がわ

あんたが星ほしに なった夜よる
膝ひざを抱かかえて 泣なきました

遠とおい旅路たびじの彼方かなたから
明日あしたの私わたしは 見みえますか
誰だれかに呼よばれた 気きがしたの
山白やましろ川がわの 橋はしの上うえ
一人ひとりぼんやり たたずんで
今日きょうも見上みあげる 弥生やよいの空そらに
私わたし見守みまもるあんた星ぼし
私わたし一人ひとりのあんた星ぼし