糸しいひと 歌詞 汐れいら ふりがな付

「色いろんな愛あいがあるからね」
「訓読くんよみだけで いいのにね」
それだけで意味いみがわかるから
詩集ししゅうをめくっている
「言葉ことばじゃ伝つたえられないよね」
「だけど言葉ことばがほしい」
「それじゃ僕ぼくを計はかれないよ、
余白よはくまで読よまないと」

「君きみを想おもって したことが
君きみにとっての幸しあわせになれたらな」
「二人ふたりでも 独ひとりよがりなものだから」

君きみの編あむ文字もじは
わたしを突つき刺させるから
幸しあわせも不幸ふしあわせも
君きみが名前なまえをつけた
言葉ことばの結ゆい方かたは
難むずかしいけど
ずっと紡つむいでる
つぐんだ愛あいの先さきには君きみがいる

「色いろんな愛あいがあるからね」
「不器用ぶきようだっていいから」
まっすぐにならないんだよ
君きみの刺繍ししゅうを急せかしてる

独占どくせんしてほしくて
だれにも愛あいされないわたしのこと
なのに 君きみは嫉妬しっともしないで
どこへ行いってもいいと言いうの

君きみの編あむ愛あいは
わたしを突つき放はなすみたいで
愛あいがないと思おもい込こんで
終おわらせてしまったけど
「愛あいされてるんだよ」
教おしえてくれた君きみの散ちりばめたやさしさに
ふりがなを今いま綴つづっている

君きみの編あむ愛あいは
わたしを抱だきしめていた
大おおきくてあたたかくて
届とどくのに時間じかんが要いるの
君きみと会あうまでは
知しらなかった編あみ方かたで
幸しあわせの不幸ふしあわせも
一人ひとりでほどいていける
幸しあわせも不幸ふしあわせも
誰だれかとつくっていける