五線譜のタイムマシン 歌詞 そらる ふりがな付

「タイムマシンはね つくれないんだ ごめんね 君きみの夢ゆめを壊こわすようなことを言いってしまって」
途方とほうに暮くれた橋はしの袂たもと 誰だれかが口くちずさんだ あれは確たしか十じゅう年ねん前まえ
線路せんろの隙間すきまを縫ぬって落おちる光ひかりとメロディ

どれだけの夢ゆめを諦あきらめてきたの どれだけの人ひとを傷きずつけてきたの
思おもえば後悔こうかいばかりの旅路たびじを辿たどって

さあ声こえを放はなて 今時いまときを越こえよう この調しらべを思おもい出だす度たびに 僕ぼくは再ふたたび君きみに会あえる
さあ歌うたを歌うたえ ただ幼おさないまま まだ誰だれも 知しらない 秘密ひみつのタイムマシン

「タイムマシンはね つくれないんだ 頭あたまの良いい科学者かがくしゃたちが結論けつろんを出だしたそうだよ」
夢中むちゅうで読よんだ科学かがく図鑑ずかん 間抜まぬけに書かいていたんだ
そうして君きみは少すこしずつ微睡まどろみから醒さめて 歌うたい出だすのはメロディ

あのときの夢ゆめはもう追おえないこと あの人ひとにはもう謝あやまれないこと
何一なにひとつ変かえられはしない過去かこを重かさねて

さあ会あいに行いくよ 今時いまときを越こえて 君きみの十じゅう年ねん後ごの未来みらいを 変かえるための時間じかん飛行ひこう
さあ一緒いっしょに帰かえろう ただ熱ねつを抱だいて まだ誰だれも 知しらない 未完みかんのタイムマシン

(La la la……)

君きみはどれだけの音おとを聞きいてきたの 君きみはどれだけの時間じかんを越こえたの
思おもい出だしたその音符おんぷを辿たどって帰かえろう

さあ声こえを放はなて 今時いまときを越こえよう この調しらべを思おもい出だす度たびに 僕ぼくは再ふたたび君きみに会あえる
さあ歌うたを歌うたえ ただ幼おさないまま まだ誰だれも 知しらない 秘密ひみつのタイムマシン
君きみと僕ぼくだけの発明はつめい 五線譜ごせんふのタイムマシン

タイムマシンはね つくれないんだ でもね 代かわりにこの歌うたを 憶おぼえていてほしい
橋はしの袂たもとの少年しょうねんに僕ぼくは歌うたう またいつの日ひか会あおう