特攻の母~ホタル~ シングルVer. 歌詞 原田悠里 ふりがな付

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特攻の母~ホタル~ シングルVer. 歌詞

原田悠里

2014.6.25 リリース
作詞
室町京之介
作曲
坂元政則
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わたし鳥浜とりはまとめともうします。

鹿児島県かごしまけん知覧ちらんというちいさなまちで、
ちいさな旅館りょかんいとなんでおりましたが、太平洋たいへいよう戦争せんそう勃発ぼっぱつした
直後ちょくご昭和しょうわじゅう六年ろくねん十二月じゅうにがつ二十四日にじゅうよっか飛行ひこう基地きち発足ほっそくいたしました。
しずかだった知覧ちらんまち飛行機ひこうき爆音ばくおんけくれるようになりました。
飛行ひこうへいといっても十五じゅうご六歳ろくさいから二十二にじゅうに三歳さんさい少年達しょうねんたちが、
日夜にちやきゅう仕込しこみで飛行機ひこうき操縦そうじゅうする猛訓練もうくんれんはげんでいたのでございます。

わたし旅館りょかん富屋とみやというぐん指定してい食堂しょくどうになり、
毎週まいしゅう日曜日にちようびにはわか隊員たいいんさんたちいこいの場所ばしょとなりました。
わたし故郷こきょうのおかあさんのようしたってくれて、無邪気むじゃきあまえてくれたり、
相談そうだんしてくれたり、わたし母親ははおやわりをと…一生懸命いっしょうけんめいくしました。

そのころ戦局せんきょく急速きゅうそく敗退はいたい一途いっとをたどっておりました。
昭和しょうわ十年じゅうねん三月さんがつ二十五日にじゅうごにち沖縄おきなわ一角いっかく連合軍れんごうぐん上陸じょうりくはじまり、
最悪さいあく事態じたいになってまいりました。
この戦局せんきょく挽回ばんかいする手段しゅだんとして、世界戦せかいせんるいをみない一機いっき
巨艦きょかん撃沈げきちんする体当たいあたり攻撃こうげき特攻隊とっこうたい編成へんせいされ、
この知覧ちらん基地きちから沖縄おきなわそらかってっていったのです

そしてだれかれもがさけぶのです…。
知覧ちらんのおかあさん、ぼくたちは立派りっぱはなってみせますよ…。」

それが少年しょうねん飛行ひこうへいなのです。あのたちよごれをらず、
ただ、おくにのためにまれたときのままの姿すがたで、
きよ雄々おおしくはなっていったのです…。

基地きち方角ほうがくからだれくのか、いているよう尺八しゃくはちこえるときは、
何人なんにんか、いいえ何十なんじゅうにんかが出撃しゅつげきするときでございました。

はなつぼみゆめ
しちぞらめて
んでせます おかあさん
ああ おかあさん
うはだんはなのかげ

ある日曜日にちようびよる食事しょくじがすんだあと、新潟にいがたから入隊にゅうたいした宮川みやがわくん
富屋とみやのおかあさん、いろいろお世話せわになりましたが、
明日あす夜明よあけ、出撃しゅつげきせよとの命令めいれいです。
せめて最後さいごに、故郷こきょうはは手紙てがみぐんからいただいたおかねおくりました。

ははひとり、ひとりに、あまえてそだてていただいた十八じゅうはちねん
ただの一度いちど孝行こうこう真似事まねごともできなかったのが残念ざんねんです…。
でも三郎さぶろう沖縄おきなわそらから立派りっぱ玉砕ぎょくさいする覚悟かくごです。

やだなぁ、いたりして…
そうだ、はしらぼく身長しんちょうたかさにきずをつけておきますね。
ねぇ、富屋とみやのおかあさん、ぼくんでもかならいにもどってきます…。
ほたるになって…だって、あのみちくらいんでしょう…。」

よく朝早あさはやく、尺八しゃくはちおとこえてきました。すると、飛行機ひこうき爆音ばくおんが…。

あぁ、あの基地きちってく。わたし一生懸命いっしょうけんめいいのつづけました…。
一時間いちじかん時間じかん、やがてらせがとどきました。
あのてき戦闘機せんとうきにやられて、だるまになりながらも、
敵艦てきかんがけて、きりもみの状態じょうたいで、うみそこえたそうでございます。
どんなにくやしかったことでしょうか…。」

やっぱりあのえらかった
それでも最後さいご最後さいごまで
たたかつづけた 姿すがたこそ
三千さんぜん年来ねんらい いだ
ながれです 日本にっぽん
ははそだてた ほこりです
よくったら 飛行機ひこうき
そのままてき甲板かんぱん
たっていたら 万歳ばんざい
わらってんで けたろに

せめてあの回向えこうをと、
ロウソクをともしお線香せんこうげていのっていると、いつのまにかはとっぷりと
れていた。そのときでした…。長女ちょうじょ美也子みやこくるったように…。

「おかあさん、たいへんっ! にわて!
宮川みやがわくんいにたのよ…。ほたるになって…。」

「ええっ? ほ、ほたるになって…。まさかおまえ、そんなことが…。」
そういながらにわると、
ようなあわひかりが…。「あぁ、やっぱりあのだっ!」

いにたのに ちがいない
ほたるえた おばさんと
んでいるようよう
ああ よう
くさ葉末はずえつゆうえ

あれから、もう何十年なんじゅうねんったでしょう。
いまでも、はっきりとおぼえています。
沖縄おきなわそらんでった可愛かわい少年しょうねん飛行ひこうへい千三十六せんさんじゅうろくにんもいたのです。
そのとうとたましいまつって基地きちあとに、知覧ちらん観音かんのん出来できました。

檜林ひのきばやし杉林すぎばやし
三角みょうか兵舎へいしゃ朝夕ちょうじゃく
はは夢見ゆめみ年頃としごろ
はかなそら散華さんげした
わすれられない 面影おもかげ
昨日きのうのように よみがえ
なんかずに いられよう
えらいぞそら少年しょうねん
そのいさおしを たたえつつ
ばばなみだれるまで
いのつづけて まいります
はちすはなてまでも

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曲名:特攻の母~ホタル~ シングルVer. 歌手:原田悠里