どうしてこんなに、僕ぼくの生活せいかつは
朝あさにだって昼ひるにだって夜よるにだって理不尽りふじんに苛さいなまれ
どうにもできない、散ちらかった部屋へやの隅すみで泥水どろみずを口くちに含ふくんでも
「誰だれが僕ぼくを救すくってくれるの?」
背後はいごに張はり付つく視線しせんは、
「彼かれの目めがこちらを見みている」
タバコの煙けむりで顔かおを隠かくしたって、その視線しせんが僕ぼくを貫つらぬいて
飽あき飽あきしてんだ 薄汚うすよごれたこの生活せいかつから救すくってくれ
このどうしようもない日々ひびの傷口きずぐちから溢あふれ出だした灰色はいいろの夢ゆめ
これが何者なにものにもなれない僕ぼくらが見みている未来みらい
このままじゃ、どうしようもない僕ぼくが吐はき捨すてた彼かれを呪のろう言葉ことばも届とどかぬまま
彼かれは罰ばつすら与あたえてはくれないのさ、この僕ぼくの愚おろかさに
どうしてこんなに、僕ぼくの生活せいかつは
昨日きのうにだって今日きょうにだって明日あしたにだって不条理ふじょうりに貫つらぬかれ
どうにもできない、凡庸ぼんような街まちの隅すみで天てんを仰あおいで唾つばを吐はいても
「彼かれが僕ぼくを救すくってくれるの?」
紫むらさきの煙けむりが泳およいで
「もうそろそろ終おわらせてくれないか」
目めの前まえが白しろく染そまるのを待まっている
少すこしずつ明日あしたが近ちかづいて、
この生活せいかつから抜ぬけ出だせずに不安ふあんの種たねを芽吹めぶかせている
このどうしようもない日々ひびの傷口きずぐちから溢あふれ出だした灰色はいいろの夢ゆめ
これが何者なにものにもなれない僕ぼくらが見みている未来みらい
このまま消きえ去さってしまうことさえも叶かなわずに、僕ぼくらは息いきをした
ただ薄汚うすよごれた日常にちじょうの中なかで、狡猾こうかつに餌えさを奪うばいあって
斜陽しゃようさす小ちいさな窓まど、206号ごう室しつで途方とほうに暮くれている
街まちが錆さびついていく、子供こどもの声こえが遠とおくに聞きこえた
ここに生うまれてしまったこと、醜みにくい姿すがたに育そだったことを、書かき遺のこしておく
このどうしようもない日々ひびの傷口きずぐちから溢あふれ出だした灰色はいいろの夢ゆめ
これが何者なにものにもなれない僕ぼくらが見みている未来みらい
明日あしたさえどうしようもないほど恐おそろしくて、彼かれを呪のろう言葉ことばも届とどかぬなら
この手紙てがみを書かき遺のこして終おわらせたいんだ、明日あしたが来くる前まえに
どうしてこんなにdoushitekonnani、僕bokuのno生活seikatsuはha
朝asaにだってnidatte昼hiruにだってnidatte夜yoruにだってnidatte理不尽rifujinにni苛sainaまれmare
どうにもできないdounimodekinai、散chiらかったrakatta部屋heyaのno隅sumiでde泥水doromizuをwo口kuchiにni含fukuんでもndemo
「誰dareがga僕bokuをwo救sukuってくれるのttekureruno?」
背後haigoにni張haりri付tsuくku視線shisenはha、
「彼kareのno目meがこちらをgakochirawo見miているteiru」
タバコtabakoのno煙kemuriでde顔kaoをwo隠kakuしたってshitatte、そのsono視線shisenがga僕bokuをwo貫tsuranuいてite
飽aきki飽aきしてんだkishitenda 薄汚usuyogoれたこのretakono生活seikatsuからkara救sukuってくれttekure
このどうしようもないkonodoushiyoumonai日々hibiのno傷口kizuguchiからkara溢afuれre出daしたshita灰色haiiroのno夢yume
これがkorega何者nanimonoにもなれないnimonarenai僕bokuらがraga見miているteiru未来mirai
このままじゃkonomamaja、どうしようもないdoushiyoumonai僕bokuがga吐haきki捨suてたteta彼kareをwo呪noroうu言葉kotobaもmo届todoかぬままkanumama
彼kareはha罰batsuすらsura与ataえてはくれないのさetehakurenainosa、このkono僕bokuのno愚oroかさにkasani
どうしてこんなにdoushitekonnani、僕bokuのno生活seikatsuはha
昨日kinouにだってnidatte今日kyouにだってnidatte明日ashitaにだってnidatte不条理fujouriにni貫tsuranuかれkare
どうにもできないdounimodekinai、凡庸bonyouなna街machiのno隅sumiでde天tenをwo仰aoいでide唾tsubaをwo吐haいてもitemo
「彼kareがga僕bokuをwo救sukuってくれるのttekureruno?」
紫murasakiのno煙kemuriがga泳oyoいでide
「もうそろそろmousorosoro終oわらせてくれないかwarasetekurenaika」
目meのno前maeがga白shiroくku染soまるのをmarunowo待maっているtteiru
少sukoしずつshizutsu明日ashitaがga近chikaづいてduite、
このkono生活seikatsuからkara抜nuけke出daせずにsezuni不安fuanのno種taneをwo芽吹mebuかせているkaseteiru
このどうしようもないkonodoushiyoumonai日々hibiのno傷口kizuguchiからkara溢afuれre出daしたshita灰色haiiroのno夢yume
これがkorega何者nanimonoにもなれないnimonarenai僕bokuらがraga見miているteiru未来mirai
このままkonomama消kiえe去saってしまうことさえもtteshimaukotosaemo叶kanaわずにwazuni、僕bokuらはraha息ikiをしたwoshita
ただtada薄汚usuyogoれたreta日常nichijouのno中nakaでde、狡猾koukatsuにni餌esaをwo奪ubaいあってiatte
斜陽syayouさすsasu小chiiさなsana窓mado、206号gou室shitsuでde途方tohouにni暮kuれているreteiru
街machiがga錆saびついていくbitsuiteiku、子供kodomoのno声koeがga遠tooくにkuni聞kiこえたkoeta
ここにkokoni生uまれてしまったことmareteshimattakoto、醜minikuいi姿sugataにni育sodaったことをttakotowo、書kaきki遺nokoしておくshiteoku
このどうしようもないkonodoushiyoumonai日々hibiのno傷口kizuguchiからkara溢afuれre出daしたshita灰色haiiroのno夢yume
これがkorega何者nanimonoにもなれないnimonarenai僕bokuらがraga見miているteiru未来mirai
明日ashitaさえどうしようもないほどsaedoushiyoumonaihodo恐osoろしくてroshikute、彼kareをwo呪noroうu言葉kotobaもmo届todoかぬならkanunara
このkono手紙tegamiをwo書kaきki遺nokoしてshite終oわらせたいんだwarasetainda、明日ashitaがga来kuるru前maeにni