ただ浮うかぶように過すごした午後ごご五ご時半じはんのトワイライトドーズ
十じゅう四歳よんさいのその景色けしきは今いまとなに一ひとつ変かわらない
この街まちでたったひとつの大型おおがたスーパーに向むかった
お母かあさんの軽自動車けいじどうしゃに乗のって
弟おとうとはずっと後うしろの席せきで攻略本こうりゃくぼん読よんでる
しまいには「乗のっとくから二人ふたりで買かい物もの行いって」って言いい出だす始末しまつ
屋上おくじょうのゲーセン パンダは目めの輝かがやきを失うしなってる
食品しょくひん売うり場ばでクラスメイトと遭遇そうぐう お母かあさん美人びじん 体操服たいそうふくのままだ
あっ部活ぶかつ帰がえりか 下しただけウィンドブレーカー ハッと目めが合あう
軽かるく会釈えしゃく 色白いろじろ さらに白しろい歯は そしてさらに白しろく透すき通とおる笑顔えがお
あのコのことちょっと好すきになる 小ちいさな街まちのマーケット
恋こいの何歩なんぽか手前てまえ 私生活しせいかつ 私生活しせいかつ
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ウィンナーの試食ししょくが気きになったけど
もし見みられたらなんか恥はずかしい気きがしてやめといた
巡めぐる恋こいの予感よかん 巡めぐる外回そとまわり ただ親おやのあとをついていくだけ
それぞれの家族かぞく それぞれの夕飯ゆうはん レジも段々だんだんと混こんでいく
通とおり過すぎる台だいの上うえ 詰つめ込こむ材料ざいりょう そして隣となりの台だいにはなんと麗うるわしき女神めがみ
芽吹めぶくその正体しょうたいは恋こいの花はなでした
外そとはすっかり暗くらくなって この街まちらしい涼すずしい匂におい
ブレザーのポケットに手てを入いれて スカした感かんじの顔かおを作つくった
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窓越まどごしに過すぎ行ゆく街路樹がいろじゅ 私生活しせいかつ 私生活しせいかつ
偶然性ぐうぜんせいの一ひとコマ 小ちいさな街まちの出来事できごと
どこの街まちだってあり得える 私生活しせいかつ 私生活しせいかつ
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