Angraecum 歌詞 珀 ふりがな付

簡単かんたんに着きこなしてた
君きみの「理想りそう」がこんなにも
今いまは何故なぜか息苦いきぐるしく
感かんじてしまうから

「なんで上手うまくできないかな」
見みえ隠かくれ揺ゆらいで またひとり
僕ぼくの知しらない僕ぼくが 顔かおを出だしたようだ

確たしかにそこにいるのに
触ふれられない 君きみのことを
愛いとしいと想おもう僕ぼくまでもが
嘘うそになっていくのかな

言葉ことばばかりを綺麗きれいに
飾かざりつけて誤魔化ごまかす度たびに
痛いたいほど思おもい知しるんだよ
もう張はり裂さける心こころも無ないくせに

その瞳ひとみにさえ 映うつれない僕ぼくだ
「忘わすれないで」なんてさ
身みの程ほど知しらずだね
きっと掴つかみ取とっても
無なくしてしまうのに
全部ぜんぶ知しってながら
愛あいしていたいんだよ
全部ぜんぶ 知しっても尚なお
愛あいしてほしいんだよ

君きみの頬ほおを流ながれてく
ほんの小ちいさな一粒ひとつぶさえ
拭ぬぐえない僕ぼくの両手りょうてになど
何なんの価値かちもなくて

膨ふくらんでいく気持きもちと裏腹うらはらに
空あく距離きょりが憎にくいよ
なんで?
取とり憑つかれたように
嫌きらいな人ひとに似にていく

どんな約束やくそくでも 守まもれない僕ぼくだ
「どうかお幸しあわせに」祈いのるばかりだよ
その腕うでを引ひいて いっそ連つれて行おこなけたら...
なんて口先くちさきだけ どうせ意気地無いくじなしだ

そのあたたかさに 恐おそれを覚おぼえた
いつか手放てばなすには あまりに惜おしくて
迎むかえる未来みらいは さよなら一ひとつと
全部ぜんぶ知しってながら 愛あいしてしまうんだよ
全部ぜんぶ知しってながら
愛あいしていたいよ