はじめちまったんだ 歌詞 梶原岳人 ふりがな付

むず痒がゆいくらいウブな始はじまりも
どこか冷さめて奇妙きみょうな始はじまりも 同おなじ
指ゆびで触ふれれば跡あとを残のこして 変かわる
新あたらしい色いろは一いち秒びょうで混まざり うつろう

満開まんかいの花はな 振ふり下おろす日差ひざしの坂さかは
走はしったらそのまま転ころがっていきそうだな
あぁ君きみがいる 声こえをかけなくちゃ 昨日きのうのことを
でも ハローも なんにも 声こえが出でなかった

何なにかが起おこればいいのにって 退屈たいくつだったはずなのに
眩まぶしすぎて 目めを細ほそめてしまう
それは

ああ もう 僕ぼくらのせいなんだ ねえ はじめちまったんだ
君きみの目めは 今いま なにを見みてるの? なにを映うつすの?
全部ぜんぶ 僕ぼくらのもんなんだ ねえ! 分わからなくても
感かんじてしまったなら 止とめられないよ
僕ぼくらがやったんだ

物語ものがたりの最初さいしょのワンシーンで
さぁはじまるよなんて言いわない 野暮やぼだ
いつもの日ひが突如とつじょ終おわって 変かわる
かろうじてとった君きみの手てをぎゅっと握にぎる

遠とおくまで響ひびく声こえで 降ふり注そそぐ光ひかりと闇やみに向むけ
一いち度目どめの「ハロー!」はたぶん かすれたり力りきんでうわずるだろう
この先さきに約束やくそくはない ただ僕ぼくらが描えがく道みちがある
それでも信しんじている 背中せなかを押おすのは未知みちの力ちから

何なにかが芽吹めぶいて揺ゆれている 色いろもかたちもぐちゃぐちゃで
不思議ふしぎすぎて はまる言葉ことばがない
それは

ああ もう 僕ぼくらのもんなんだ ねぇ 笑わらえるくらい
君きみの目めの中なかで揺ゆらぐ春はるに 胸むねが締しめ付つけられる

さぁ もう 僕ぼくら行いかなきゃ ねえ はじめちまったんだ
君きみはこれから なにを見みたいの? なにを映うつしたいの?
全部ぜんぶ 僕ぼくらのせいなんだ ねえ! 分わからなくても
感かんじてしまったなら 止とめられないよ
僕ぼくらがやったんだ