だから、こんな女アタシを許ゆるして。
ひとり啼なき濡ぬれる、この蜜みつの花はな。
でも愛あいした貴方あなたの気きが済すむのなら、
この痛いたみ……受うけ入いれるわ。
今夜こんやはもう少すこしだけ酔忘ヨワせて。
一杯ヒトハイが痛いたみを和やわらげるの。
愛あいしてる、許ゆるせない。
忘わすれたい、離はなれられない。
そうやって遺のこった傷痕きずあとが、この夜よるもまだ痛いたむのよ。
ねぇ、こんな女アタシを許ゆるして。
殴なぐりつ蹴ける声こえと、悲鳴カナシメる声こえ。
でも小ちいさな愛娘アノコを守まもるためなら、
この傷きずも……耐たえられるわ。
嫉妬しっとするくらい綺麗きれいな愛娘アノコの身体からだに、
傷きずひとつ、つけはしないと覚悟キメたの。
女おんなは独ひとりでも強つよい。
泣なかないで、枯かれてしまうわ。
小ちいさな花はなも可憐かれんな薔薇ばらを演えんじれば咲さくのよ。
だから今夜こんやは口紅ベニを塗ぬって、
貴方あなたと最期さいごの乾杯かんぱいをしましょう。
もう誰だれも苦くるしまぬように、
痛いたみのない毒どくで――。
「仮面かめんの裏うら」を見知みち[みせ]ないように、
愛娘アノコの遠とおくで、決着カタをつけるわ。
傷きずをつけられようが生別わかれられないの。
“愛あいしているわ"
ねぇ、こんな母アタシを許ゆるして。
午前ごぜん0時じには帰かえると偽イった。
でも心配しんぱいしないで大丈夫だいじょうぶよ。
今夜こんやはもう、傷きずが痛いたくないの。
だからdakara、こんなkonna女atashiをwo許yuruしてshite。
ひとりhitori啼naきki濡nuれるreru、このkono蜜mitsuのno花hana。
でもdemo愛aiしたshita貴方anataのno気kiがga済suむのならmunonara、
このkono痛itaみmi……受uけke入iれるわreruwa。
今夜konyaはもうhamou少sukoしだけshidake酔忘yowaせてsete。
一杯hitohaiがga痛itaみをmiwo和yawaらげるのrageruno。
愛aiしてるshiteru、許yuruせないsenai。
忘wasuれたいretai、離hanaれられないrerarenai。
そうやってsouyatte遺nokoったtta傷痕kizuatoがga、このkono夜yoruもまだmomada痛itaむのよmunoyo。
ねぇnee、こんなkonna女atashiをwo許yuruしてshite。
殴naguりつritsu蹴keるru声koeとto、悲鳴kanashimeるru声koe。
でもdemo小chiiさなsana愛娘anokoをwo守mamoるためならrutamenara、
このkono傷kizuもmo……耐taえられるわerareruwa。
嫉妬shittoするくらいsurukurai綺麗kireiなna愛娘anokoのno身体karadaにni、
傷kizuひとつhitotsu、つけはしないとtsukehashinaito覚悟kimeたのtano。
女onnaはha独hitoりでもridemo強tsuyoいi。
泣naかないでkanaide、枯kaれてしまうわreteshimauwa。
小chiiさなsana花hanaもmo可憐karenなna薔薇baraをwo演enじればjireba咲saくのよkunoyo。
だからdakara今夜konyaはha口紅beniをwo塗nuってtte、
貴方anataとto最期saigoのno乾杯kanpaiをしましょうwoshimasyou。
もうmou誰dareもmo苦kuruしまぬようにshimanuyouni、
痛itaみのないminonai毒dokuでde――。
「仮面kamenのno裏ura」をwo見知michi[みせmise]ないようにnaiyouni、
愛娘anokoのno遠tooくでkude、決着kataをつけるわwotsukeruwa。
傷kizuをつけられようがwotsukerareyouga生別wakaれられないのrerarenaino。
“愛aiしているわshiteiruwa"
ねぇnee、こんなkonna母atashiをwo許yuruしてshite。
午前gozen0時jiにはniha帰kaeるとruto偽iったtta。
でもdemo心配shinpaiしないでshinaide大丈夫daijoubuよyo。
今夜konyaはもうhamou、傷kizuがga痛itaくないのkunaino。