翳かげりだした夜半やはんの月つき、全すべてを塗ぬり潰つぶす
黒くろの視界しかい、目隠めかくしのように私わたしを飲のみ込こんで
この手てを牽ひいている貴方あなたへと呟つぶやいた。
あぁ、身みを溶とかして逃にげましょう
掴つかめぬほど遠とおい何処どこかへ。
だから雲くもが途切とぎれるまでには
あの崖がけを越こえて向むこう側がわへ、いきましょう。
雲くもを裂さいた夜半やはんの月つき、全すべてを曝さらけだす
過去かこも今いまも、この先さきの道筋みちすじさえ決きめるように
この手てを牽ひいている貴方あなたにも分わかるでしょう?
あぁ、身みを落おとして消きえましょう
立たち入いることは許ゆるさないわ。
だから、足音あしおとが迫せまる前まえに
あの崖がけを越こえた向むこう側がわへ、いきましょう。
聞きいたの、あそこにいけば幸しあわせ掴つかめるって
この手てを牽ひきながらお互たがいを確たしかめた。
あぁ、身みを裂さかれるくらいなら
月つきの傍そばで寄より添そいたいわ。
だから、夜よるが明あけてしまう前まえに
あの崖がけを越こえて向むこうへ、いきましょう。
あぁ、私わたしたちの行ゆく末すえに
朝あさなんて必要ひつようないから
夜半やはんの月つきが見下みおろしているこの場所ばしょで
たった一ひとつの愛あいだけ連つれていく。
暁あかつきに染そまる空そら、夜半やはんの刻ときは最期さいご
いつか、一ひとつになった私わたしたちを見みつけて下ください。
翳kageりだしたridashita夜半yahanのno月tsuki、全subeてをtewo塗nuりri潰tsubuすsu
黒kuroのno視界shikai、目隠mekakuしのようにshinoyouni私watashiをwo飲noみmi込koんでnde
このkono手teをwo牽hiいているiteiru貴方anataへとheto呟tsubuyaいたita。
あぁaa、身miをwo溶toかしてkashite逃niげましょうgemasyou
掴tsukaめぬほどmenuhodo遠tooいi何処dokoかへkahe。
だからdakara雲kumoがga途切togiれるまでにはrerumadeniha
あのano崖gakeをwo越koえてete向muこうkou側gawaへhe、いきましょうikimasyou。
雲kumoをwo裂saいたita夜半yahanのno月tsuki、全subeてをtewo曝saraけだすkedasu
過去kakoもmo今imaもmo、このkono先sakiのno道筋michisujiさえsae決kiめるようにmeruyouni
このkono手teをwo牽hiいているiteiru貴方anataにもnimo分waかるでしょうkarudesyou?
あぁaa、身miをwo落oとしてtoshite消kiえましょうemasyou
立taちchi入iることはrukotoha許yuruさないわsanaiwa。
だからdakara、足音ashiotoがga迫semaるru前maeにni
あのano崖gakeをwo越koえたeta向muこうkou側gawaへhe、いきましょうikimasyou。
聞kiいたのitano、あそこにいけばasokoniikeba幸shiawaせse掴tsukaめるってmerutte
このkono手teをwo牽hiきながらおkinagarao互tagaいをiwo確tashiかめたkameta。
あぁaa、身miをwo裂saかれるくらいならkarerukurainara
月tsukiのno傍sobaでde寄yoりri添soいたいわitaiwa。
だからdakara、夜yoruがga明aけてしまうketeshimau前maeにni
あのano崖gakeをwo越koえてete向muこうへkouhe、いきましょうikimasyou。
あぁaa、私watashiたちのtachino行yuくku末sueにni
朝asaなんてnante必要hitsuyouないからnaikara
夜半yahanのno月tsukiがga見下mioろしているこのroshiteirukono場所basyoでde
たったtatta一hitoつのtsuno愛aiだけdake連tsuれていくreteiku。
暁akatsukiにni染soまるmaru空sora、夜半yahanのno刻tokiはha最期saigo
いつかitsuka、一hitoつになったtsuninatta私watashiたちをtachiwo見miつけてtsukete下kudaさいsai。