サブウェイを乗り継いで 歌詞 中田裕二 ふりがな付

あの子ことの部屋へやを後あとにして
青春せいしゅんとさよなら

路頭ろとうに迷まよってふらふらと
水色みずいろの地下鉄ちかてつに転ころがる

東京とうきょうはまだまだ見みえない
あの子こは涙顔なみだがお

これから俺おれは何なにをすれば
若わかさだけが取とり柄えで情なさけない

気付きづけば兄貴あにきの愛あいの巣すに
逃にげ込こんで居座いすわる

新あたらしい季節きせつを迎むかえて
緑色みどりいろの地下鉄ちかてつで向むかった

東京とうきょうはまだまだ先さきだぜ
あの子こが気きにかかる

少すこしだけ夢ゆめが芽吹めぶく頃ごろ
夜よるの風かぜが手招てまねきはじめてる

若わかさで輝かがやくあの街まちへ
西にしへ移うつり住すもう
だけど馴染なじめないこの街まちは
私鉄してつから地下鉄ちかてつに戻もどった

東京とうきょうはまだまだ深ふかいね
あの子こはいまいずこ
メロディが星空ほしぞらに踊おどる
恋こいしても何なんとなくね尻窄しりすぼみ

大手町おおてまちの地下ちか要塞ようさい
西船にしふなの埃ほこりっぽい朝あさ
葛西かさいに帰かえれない下北しもきたの夜よる
錦糸町きんしちょうの下世話げせわな店みせ

銀座ぎんざの夜よるは気高けだかくて
新宿しんじゅくは魔性ましょうを秘ひめていて
相あいも変かわらず憧あこがれで
ただいま八重洲やえすあたり午前ごぜん二に時半じはん

東京とうきょうに負まけられないのさ
月つきを見上みあげながら
果はたして夢ゆめは夢ゆめのままか
だけどほらあの頃ころよりはマシさ

今宵こよいは黄色きいろの地下鉄ちかてつで
あの子こと久ひさしぶり
晴はれてこの道みち一筋ひとすじです
変かわらないこの街まちが好すきです

変かわりゆくこの街まちが好すきです

あちこちに思おもい出でが TOKYO