白銀しろがねの光ひかりに浮うかぶ
高たかくそびえ立たつ城しろへ
さあ 足あしを踏ふみ入いれて
凍こおる心こころ融とかそう
降ふり止やまない雪ゆきはまるで
積つみ重かさなった誇ほこりと
決けっして切きれることのない
愛あいと 絆きずなのよう
気高けだかき吹雪ふぶきに氷こおりの花はなを
それは言葉ことばさえも
隠かくすけど
静しずけさに響ひびき渡わたった
通つうじ合あう魔法まほうは
ああ 気付きづかないままに
結晶けっしょうへと変かわって
それぞれの姿すがたかたち
違ちがいはあるのに
集つどえば美うつくしくて
白雪しらゆきは笑わらう
雪明ゆきあかりに導みちびかれて
会あえた運命うんめいに感謝かんしゃを
さあ 歓迎かんげいをしよう
きっと気きに入いるだろう
真まっ白しろな絨毯じゅうたんの上うえ
足あしあとをつける音おとが
ひとつではないことが
ふと嬉うれしく思おもえた
「シュニー、グレイシアはどこだ」
「さあ。また街まちにでも行いったんじゃない?」
「……仕様しようのない奴やつだ。
トロイメアの姫ひめも来きたるというのに」
「ああ……降ふってきたな。兄にいさんの雪ゆきか。
そういえば今日きょうはあいつが来くるんだったな」
「立派りっぱな綿雪わたゆきだ。さすがだな……」
「それに比くらべ俺おれは……くそっ!」
「雪ゆきのように、厳おごそかに誇ほこり高たかく……
俺おれだって高潔こうけつなる雪ゆきの一族いちぞくだ」
「なのに…― 」
凛りんと風花かざはなが舞まい降おりるころ
穢けがれなき道みちは照てらされていく
孤高ここうにあるのは深雪しんせつの誓ちかい
氷壁ひょうへきよりも堅かたい 繋つながりで
今宵こよい
静しずけさに響ひびき渡わたった
通つうじ合あう魔法まほうは
ああ 温ぬくもり感かんじる
結晶けっしょうへと変かわって
麗うるわしい姿すがたかたち
輝かがやきを湛たたえ
瞳ひとみを離はなせなくて
白雪しらゆきは笑わらう
手てのひらに融とけたものが
消きえないようにと
そう 降ふらせ続つづけよう
望のぞみの通とおりに
高貴こうきなる白しろをまとい
心こころ交まじわれば
澄すんだ決意けついのもとで
強つよく
激はげしく
溢あふれる
想おもいを余あまさず
伝つたえよう
「グレ兄あに!」
「シュニー? お前まえ、なんでここに…― 」
「迎むかえに来きたぞ、グレイシア」
「兄にいさん……」
「帰かえるぞ。晩餐ばんさんは一緒いっしょだ。……兄弟きょうだいなのだからな」
「……ああ、わかったよ」
「へへっ……あいつも早はやく、来こないかなあ」
白銀shiroganeのno光hikariにni浮uかぶkabu
高takaくそびえkusobie立taつtsu城shiroへhe
さあsaa 足ashiをwo踏fuみmi入iれてrete
凍kooるru心kokoro融toかそうkasou
降fuりri止yaまないmanai雪yukiはまるでhamarude
積tsuみmi重kasaなったnatta誇hokoりとrito
決kextuしてshite切kiれることのないrerukotononai
愛aiとto 絆kizunaのようnoyou
気高kedakaきki吹雪fubukiにni氷kooriのno花hanaをwo
それはsoreha言葉kotobaさえもsaemo
隠kakuすけどsukedo
静shizuけさにkesani響hibiきki渡wataったtta
通tsuuじji合aうu魔法mahouはha
ああaa 気付kiduかないままにkanaimamani
結晶kessyouへとheto変kaわってwatte
それぞれのsorezoreno姿sugataかたちkatachi
違chigaいはあるのにihaarunoni
集tsudoえばeba美utsukuしくてshikute
白雪shirayukiはha笑waraうu
雪明yukiakaりにrini導michibiかれてkarete
会aえたeta運命unmeiにni感謝kansyaをwo
さあsaa 歓迎kangeiをしようwoshiyou
きっとkitto気kiにni入iるだろうrudarou
真maっxtu白shiroなna絨毯juutanのno上ue
足ashiあとをつけるatowotsukeru音otoがga
ひとつではないことがhitotsudehanaikotoga
ふとfuto嬉ureしくshiku思omoえたeta
「シュニsyuniー、グレイシアgureishiaはどこだhadokoda」
「さあsaa。またmata街machiにでもnidemo行iったんじゃないttanjanai?」
「……仕様shiyouのないnonai奴yatsuだda。
トロイメアtoroimeaのno姫himeもmo来kitaるというのにrutoiunoni」
「ああaa……降fuってきたなttekitana。兄niiさんのsanno雪yukiかka。
そういえばsouieba今日kyouはあいつがhaaitsuga来kuるんだったなrundattana」
「立派rippaなna綿雪watayukiだda。さすがだなsasugadana……」
「それにsoreni比kuraべbe俺oreはha……くそっkusoxtu!」
「雪yukiのようにnoyouni、厳ogosoかにkani誇hokoりri高takaくku……
俺oreだってdatte高潔kouketsuなるnaru雪yukiのno一族ichizokuだda」
「なのにnanoni…― 」
凛rinとto風花kazahanaがga舞maいi降oりるころrirukoro
穢kegaれなきrenaki道michiはha照teらされていくrasareteiku
孤高kokouにあるのはniarunoha深雪shinsetsuのno誓chikaいi
氷壁hyouhekiよりもyorimo堅kataいi 繋tsunaがりでgaride
今宵koyoi
静shizuけさにkesani響hibiきki渡wataったtta
通tsuuじji合aうu魔法mahouはha
ああaa 温nukuもりmori感kanじるjiru
結晶kessyouへとheto変kaわってwatte
麗uruwaしいshii姿sugataかたちkatachi
輝kagayaきをkiwo湛tataえe
瞳hitomiをwo離hanaせなくてsenakute
白雪shirayukiはha笑waraうu
手teのひらにnohirani融toけたものがketamonoga
消kiえないようにとenaiyounito
そうsou 降fuらせrase続tsuduけようkeyou
望nozoみのmino通tooりにrini
高貴koukiなるnaru白shiroをまといwomatoi
心kokoro交majiわればwareba
澄suんだnda決意ketsuiのもとでnomotode
強tsuyoくku
激hageしくshiku
溢afuれるreru
想omoいをiwo余amaさずsazu
伝tsutaえようeyou
「グレgure兄ani!」
「シュニsyuniー? おo前mae、なんでここにnandekokoni…― 」
「迎mukaえにeni来kiたぞtazo、グレイシアgureishia」
「兄niiさんsan……」
「帰kaeるぞruzo。晩餐bansanはha一緒issyoだda。……兄弟kyoudaiなのだからなnanodakarana」
「……ああaa、わかったよwakattayo」
「へへっhehextu……あいつもaitsumo早hayaくku、来koないかなあnaikanaa」