RASTER 歌詞 いとうかなこ ふりがな付

初はじめて独ひとり バスに揺ゆられ
行いく先さきを書かいたメモを握にぎりしめて
見慣みなれた街まちが まるで違ちがう世界せかい
流ながれてゆく

バスは走はしる 不安ふあんなキモチを乗のせたままで
窓まどの外そと見みていた
当あたり前まえが壊こわれてゆく音おとが聞きこえたよ
耳みみをすます

あれからゆっくりと大人おとなになった
行いく先さきのメモは心こころに

明日あした夢ゆめ破やぶれても バスはまた停とまる
今いまだけみつめて
誰だれの言葉ことばも届とどかない 悲かなしみの海うみの底そこでも
少すこしだけ立たち止どまって バスはまた走はしる
今いまだけさわって
誰だれも代かわれない ひとつの今いまをみつめて

バスは停とまる 開ひらく扉とびらの向むこう側がわへと降おり立たったその時とき
世界中せかいじゅうがお祝いわいしてくれているような 気きがしたよ

これからゆっくりと大人おとなになってく
いつだって初はじめてだらけ

昨日きのう望のぞみ消きえても バスはまた停とまる
今いまだけみつめて
誰だれにも言いえない 心こころの奥おくのネジが凍こおりついても
少すこしだけ温あたためたら バスはまた走はしる 今いまだけさわって
誰だれも代かわれない ひとつの今いまをみつめて

明日あした夢ゆめ破やぶれても バスはまた停とまる
今いまだけみつめて
誰だれの言葉ことばも届とどかない悲かなしみの海うみの底そこでも
少すこしだけ立たち止どまって バスはまた走はしる
今いまだけさわって
誰だれにも言いえない 冷つめたい今いまを
誰だれも代かわれない ひとつの今いまをみつめて