素肌すはだに片袖かたそで 通とおしただけで
色いろとりどりに 脱ぬぎ散ちらかした
床ゆかに広ひろがる 絹きぬの海うみ
着きていく服ふくが まだ決きまらない
苛立いらだたしさに 口唇くちびるかんで
私わたしほんのり 涙なみだぐむ
あなたに会あう日ひのときめきは
憧憬しょうけいよりも 苦くるしみめいて
ああ
夢ゆめ一いち夜や 一いち夜や限かぎりに
咲さく花はなのよう 匂におい立たつ
恋こいするなんて 無駄むだな事ことだと
例たとえば人ひとに 言いってはみても
あなたの誘さそい 拒こばめない
最後さいごの仕上しあげに 手鏡てかがみみれば
灯あかりの下したで 笑わらったはずが
影かげを集あつめる 泣なきぼくろ
あなたに会あう日ひのときめきは
歓よろこびよりも 切せつなさばかり
ああ
夢ゆめ一いち夜や 一いち夜や限かぎりと
言いい聞きかせては 紅べにをひく
あなたを愛あいした はかなさで
私わたしはひとつ大人おとなになった
ああ
夢ゆめ一いち夜や 一いち夜や限かぎりで
醒さめてく夢ゆめに 身みをまかす
素肌suhadaにni片袖katasode 通tooしただけでshitadakede
色iroとりどりにtoridorini 脱nuぎgi散chiらかしたrakashita
床yukaにni広hiroがるgaru 絹kinuのno海umi
着kiていくteiku服fukuがga まだmada決kiまらないmaranai
苛立iradaたしさにtashisani 口唇kuchibiruかんでkande
私watashiほんのりhonnori 涙namidaぐむgumu
あなたにanatani会aうu日hiのときめきはnotokimekiha
憧憬syoukeiよりもyorimo 苦kuruしみめいてshimimeite
ああaa
夢yume一ichi夜ya 一ichi夜ya限kagiりにrini
咲saくku花hanaのようnoyou 匂nioいi立taつtsu
恋koiするなんてsurunante 無駄mudaなna事kotoだとdato
例tatoえばeba人hitoにni 言iってはみてもttehamitemo
あなたのanatano誘sasoいi 拒kobaめないmenai
最後saigoのno仕上shiaげにgeni 手鏡tekagamiみればmireba
灯akariのno下shitaでde 笑waraったはずがttahazuga
影kageをwo集atsuめるmeru 泣naきぼくろkibokuro
あなたにanatani会aうu日hiのときめきはnotokimekiha
歓yorokoびよりもbiyorimo 切setsuなさばかりnasabakari
ああaa
夢yume一ichi夜ya 一ichi夜ya限kagiりとrito
言iいi聞kiかせてはkaseteha 紅beniをひくwohiku
あなたをanatawo愛aiしたshita はかなさでhakanasade
私watashiはひとつhahitotsu大人otonaになったninatta
ああaa
夢yume一ichi夜ya 一ichi夜ya限kagiりでride
醒saめてくmeteku夢yumeにni 身miをまかすwomakasu