呼よんでみたって 泣ないたって
二度にどとあの日ひは 帰かえりゃしない
だのに ただ何なんとなく こころ惹ひかれて
こんな涯はてまで 来きて了しまった…
汽車きしゃの窓まどから 見みるだけじゃ
なつかしすぎる
あの娘こを泣なかせた 山やまの町まち
別わかれない 死しんでほしいと
すがりついた肩かたに
アカシヤの花はなが 散ちっていたよ
俺おれは弱虫よわむしだったのか いや 卑怯者ひきょうものだった
今いまになって 是これほどあの娘こが恋こいしいのに
俺おれはあの娘こから逃にげたのだ
命いのちまでかけてくれた 女おんなのまごころを捨すてて了しまった…
駅えきの広場ひろばも 山裾やますそも
あの日ひのままだ
牧場まきばの夕陽ゆうひもおなじだが
ふたりして じっと見上みあげた
やさし花はなの匂におう
アカシヤが寒さむく 枯かれているよ
風かぜに震ふるえる 枯かれ枝えだは
見みるさえつらい
果敢はかないふたりの 恋こいのあと
北国きたぐにの春はるが逝ゆくのに
ひとり熱あついなみだ
アカシヤの蔭かげで 窃そっと拭ふくよ
呼yoんでみたってndemitatte 泣naいたってitatte
二度nidoとあのtoano日hiはha 帰kaeりゃしないryashinai
だのにdanoni ただtada何nanとなくtonaku こころkokoro惹hiかれてkarete
こんなkonna涯hateまでmade 来kiてte了shimaったtta…
汽車kisyaのno窓madoからkara 見miるだけじゃrudakeja
なつかしすぎるnatsukashisugiru
あのano娘koをwo泣naかせたkaseta 山yamaのno町machi
別wakaれないrenai 死shiんでほしいとndehoshiito
すがりついたsugaritsuita肩kataにni
アカシヤakashiyaのno花hanaがga 散chiっていたよtteitayo
俺oreはha弱虫yowamushiだったのかdattanoka いやiya 卑怯者hikyoumonoだったdatta
今imaになってninatte 是koreほどあのhodoano娘koがga恋koiしいのにshiinoni
俺oreはあのhaano娘koからkara逃niげたのだgetanoda
命inochiまでかけてくれたmadekaketekureta 女onnaのまごころをnomagokorowo捨suててtete了shimaったtta…
駅ekiのno広場hirobaもmo 山裾yamasusoもmo
あのano日hiのままだnomamada
牧場makibaのno夕陽yuuhiもおなじだがmoonajidaga
ふたりしてfutarishite じっとjitto見上miaげたgeta
やさしyasashi花hanaのno匂nioうu
アカシヤakashiyaがga寒samuくku 枯kaれているよreteiruyo
風kazeにni震furuえるeru 枯kaれre枝edaはha
見miるさえつらいrusaetsurai
果敢hakaないふたりのnaifutarino 恋koiのあとnoato
北国kitaguniのno春haruがga逝yuくのにkunoni
ひとりhitori熱atsuいなみだinamida
アカシヤakashiyaのno蔭kageでde 窃soっとtto拭fuくよkuyo