(セリフ)
「生いきるすべてを、語かたりつづけ、
うたいつづける事ことに、ささげて来きた私わたし。
その思おもい出でを拾ひろいあつめてみるならば、
人生じんせいをぬって流ながれる、なみだの川かわになる
ようでございます。」
照てる日ひ曇くもる日ひ 吹雪ふぶきの日ひ
芸げいがいのちと 仕込しこまれて
泪なみだうかべる ひまもなく
おさな芸人げいにん 流ながれ旅たび
幾年月いくとしつきを幾年月いくとしつきを
あゝああ……流ながれ旅たび
むしろがこいの かけ小屋こやが
娘むすめ浪曲ろうきょく 晴はれ舞台ぶたい
たった一ひとつの 衣裳いしょう着きて
十九じゅうく 二十はたちを 汗あせまみれ
恋こいすら忘わすれ恋こいすら忘わすれ
あゝああ……汗あせまみれ
(セリフ)
「ひもじさと貧まずしさを道みちづれに、ひ
たすら修業しゅぎょうの歳月さいげつをすごした私わたしには、いつ
の間あいだにか、ふれあうお方かた一人一人ひとりひとりの、つらいく
るしい人生じんせいが分わかって参まいりました。人ひとの泪なみだ
は私わたしの泪なみだ……、共ともに泣なき共ともに応こたえて筒井つつい
筒つつ、私わたしに命いのちある限かぎり、歌うたい続つづけて参まいります。」
生いきるつらさを わけあえば
他人ひとの泪なみだも わが泪なみだ
つきぬこの世よの 哀かなしみを
拾ひろいあつめる なみだ川がわ
我わが人生じんせいは我わが人生じんせいは
あゝああ……なみだ川がわ
(セリフserifu)
「生iきるすべてをkirusubetewo、語kataりつづけritsuduke、
うたいつづけるutaitsudukeru事kotoにni、ささげてsasagete来kiたta私watashi。
そのsono思omoいi出deをwo拾hiroいあつめてみるならばiatsumetemirunaraba、
人生jinseiをぬってwonutte流nagaれるreru、なみだのnamidano川kawaになるninaru
ようでございますyoudegozaimasu。」
照teるru日hi曇kumoるru日hi 吹雪fubukiのno日hi
芸geiがいのちとgainochito 仕込shikoまれてmarete
泪namidaうかべるukaberu ひまもなくhimamonaku
おさなosana芸人geinin 流nagaれre旅tabi
幾年月ikutoshitsukiをwo幾年月ikutoshitsukiをwo
あゝaa……流nagaれre旅tabi
むしろがこいのmushirogakoino かけkake小屋koyaがga
娘musume浪曲roukyoku 晴haれre舞台butai
たったtatta一hitoつのtsuno 衣裳isyou着kiてte
十九juuku 二十hatachiをwo 汗aseまみれmamire
恋koiすらsura忘wasuれre恋koiすらsura忘wasuれre
あゝaa……汗aseまみれmamire
(セリフserifu)
「ひもじさとhimojisato貧mazuしさをshisawo道michiづれにdureni、ひhi
たすらtasura修業syugyouのno歳月saigetsuをすごしたwosugoshita私watashiにはniha、いつitsu
のno間aidaにかnika、ふれあうおfureauo方kata一人一人hitorihitoriのno、つらいくtsuraiku
るしいrushii人生jinseiがga分waかってkatte参maiりましたrimashita。人hitoのno泪namida
はha私watashiのno泪namida……、共tomoにni泣naきki共tomoにni応kotaえてete筒井tsutsui
筒tsutsu、私watashiにni命inochiあるaru限kagiりri、歌utaいi続tsuduけてkete参maiりますrimasu。」
生iきるつらさをkirutsurasawo わけあえばwakeaeba
他人hitoのno泪namidaもmo わがwaga泪namida
つきぬこのtsukinukono世yoのno 哀kanaしみをshimiwo
拾hiroいあつめるiatsumeru なみだnamida川gawa
我waがga人生jinseiはha我waがga人生jinseiはha
あゝaa……なみだnamida川gawa