飯綱落とし 歌詞 陰陽座 ふりがな付

其処そこに 在あるなら 取とりも 敢あえず
行いき立たつ 是非ぜひも 無なく
迷まよいも無なくば 追おえど 待またぬ
御座おざなりの 我われは 影かげ無なし

憐あわれなる哉かな 無為むいに 如しかず
只ただ 狩かられる 狐狼ころうよ

運命さだめなりせば 渾すべて 呑のまれて 終しまえ
其それは 未まだ かなうと
然されど 至情しじょうに やけに 過剰かじょうな
覚悟かくごは 剥はがれはしない

何処どこに 在あるやら 丸まるで 見みえぬ
苛立いらだつ 態ざまも 無なく
争いかで 生うまれ 死しぬるを 随ままにさるか
置おき去ざりの 悔くいに 喰くわれて

愚おろかなる哉かな 戒かいも 聞きかず
只ただ 咲さいて 散ちるのに 何いずれとも無なし

掟おきてなりせば いっそ 巻まかれて 仕舞しまえ
其それは 未まだ かなうと
然されど 無上むじょうに 酷ひどく 野乗やじょうの
編あみたし 滅ほろびの 儘ままに

運命さだめなりせば 渾すべて 呑のまれて 終しまえ
其それは 未まだ かなうと
然されど 至情しじょうに やけに 過剰かじょうな
覚悟かくごの 忘わすれ形見がたみ 神鳴かみなりりの 魔まぞ

真芯まっしんに 走はしるは 二度にどと 返かえらぬ 念おもい
其それが 今いま 翔かけるも
然さらば 非道ひどうに 暮くれた 私わたしよ
彼あの手てに 抱だかれて 墜おちる