弱よわくなった夏なつの陽ひが傾かたむく頃ころ
わずかばかりの荷物にもつを手てにとって
君きみが住すみたいといつも言いってた
緑みどりの多おおいこの街まちに来きた
時ときを共ともにして想おもい出でをつみ
重かさねた日ひの暮くらしを君きみに残のこして
草くさの上うえに寝ねころび空そらを見みてると
この出来事できごとがとても小ちいさく見みえる
こんなにも深ふかい悲かなしみでさえ
やがては時ときの中なか、沈しずみ流ながれる
どれほどに深ふかい悲かなしみがあれば
時ときは流ながれを止とめるというのだろう
真新まあたららしいペンキの匂においがしてる
荷物にもつのほかは何なにもないこの部屋へやで
君きみといた頃ころと同おなじように
あわただしい日々ひびが始はじまるのでしょう
黄昏たそがれが広ひろがり涼すずしく風かぜが吹ふき
ぬける秋あきの吐息といきはもうすぐそこまで
弱yowaくなったkunatta夏natsuのno陽hiがga傾katamuくku頃koro
わずかばかりのwazukabakarino荷物nimotsuをwo手teにとってnitotte
君kimiがga住suみたいといつもmitaitoitsumo言iってたtteta
緑midoriのno多ooいこのikono街machiにni来kiたta
時tokiをwo共tomoにしてnishite想omoいi出deをつみwotsumi
重kasaねたneta日hiのno暮kuraしをshiwo君kimiにni残nokoしてshite
草kusaのno上ueにni寝neころびkorobi空soraをwo見miてるとteruto
このkono出来事dekigotoがとてもgatotemo小chiiさくsaku見miえるeru
こんなにもkonnanimo深fukaいi悲kanaしみでさえshimidesae
やがてはyagateha時tokiのno中naka、沈shizuみmi流nagaれるreru
どれほどにdorehodoni深fukaいi悲kanaしみがあればshimigaareba
時tokiはha流nagaれをrewo止toめるというのだろうmerutoiunodarou
真新maataraらしいrashiiペンキpenkiのno匂nioいがしてるigashiteru
荷物nimotsuのほかはnohokaha何naniもないこのmonaikono部屋heyaでde
君kimiといたtoita頃koroとto同onaじようにjiyouni
あわただしいawatadashii日々hibiがga始hajiまるのでしょうmarunodesyou
黄昏tasogareがga広hiroがりgari涼suzuしくshiku風kazeがga吹fuきki
ぬけるnukeru秋akiのno吐息toikiはもうすぐそこまでhamousugusokomade