歌の中には不自由がない 歌詞 ASKA ふりがな付

ドアを斜ななめに持もちあげながら 回まわした鍵かぎを手応てごたえで抜ぬく
人質ひとじちの背中せなかに張はり付ついて 耳元みみもとで脅おどすように

そこにはそこのやり方かたがある 唇くちびるの柔やわらかさくらいに
人ひとには人ひとのやり方かたがある 知しらず知しらずのうちに

外そとは雨あめ どんよりと鉛色なまりいろの空そらの下した
鼻先はなさきを軽かるく上うえに向むけたら 息いきが沁しみてゆく

言葉ことばを引ひき上あげようと すればするだけ形かたちづいてく
本当ほんとうのことはいつでも 誰だれかの口くちで捻ねじれて行いく

歌うたの中なかには不自由ふじゆうがない 夜よるでも朝あさにでもなれる
疾とうの昔むかしに片付かたづいたこと 何度なんども向むかい合あえる

陽ひが昇のぼる それとも沈しずみはじめてるのか
役目やくめのような垂直すいちょくの雨あめが 街まちをたたんでく

今いままで信しんじたこと これまで聞きかされた話はなしが
どれもこれも嘘うそだとしても 歌うたの中なかには不自由ふじゆうがない

どこか人ひとは終おわりたい 何なにか消けしさりたい
どんな孤独こどくさえも 歌うたの中なかには不自由ふじゆうがない

言葉ことばを引ひき上あげようと すればするだけ形かたちづいてく
本当ほんとうのことはいつでも 誰だれかの口くちで捻ねじれて行いく

今いままで信しんじたこと これまで聞きかされた話はなしが
どれもこれも嘘うそだとしても 歌うたの中なかには不自由ふじゆうがない