うつら うつらと 春はるの日ひの
うつろいゆくや 花はなのかげ
蝶ちょうは舞まい舞まい 風かぜも舞まい
二ふたつなき日ひの 青春せいしゅんを
あえなく 甘あまい恋こいでした
あゝああ その恋こいもつかの間まの
又またも失うしなう 春はるでした
さわら さわらと 初夏しょかの日ひの
もの憂うくゆれて さみどりの
鳥とりは舞まい舞まい 雲くもも舞まい
めくるめくよな 熱あつい血ちを
思おもえば 遠とおい女ひとでした
あゝああ その女ひとを街角まちかどで
ちらり見みつけた 初夏しょかでした
そよろ そよろと 秋あきの風かぜ
から紅くれないに 頬ほおそめて
君きみは哀かなしく 前髪まえがみの
ゆれて つぶらの 目めはうるむ
見上みあげて われに何なにかたる
あゝああ ふりこしの思おもい出でが
またも燃もえたつ 秋あきでした
ちらり ちらりと 粉雪こなゆきの
まつげにつもる 冬ふゆの朝あさ
君きみの冷つめたき 手てをとりて
わがふところの ぬくもりを
音おとなく 過すぎる「時とき」の舞まい
たゞただ 寄よりそいて 道みちをゆく
別わかれとしりて なおもゆく
うつらutsura うつらとutsurato 春haruのno日hiのno
うつろいゆくやutsuroiyukuya 花hanaのかげnokage
蝶chouはha舞maいi舞maいi 風kazeもmo舞maいi
二futaつなきtsunaki日hiのno 青春seisyunをwo
あえなくaenaku 甘amaいi恋koiでしたdeshita
あゝaa そのsono恋koiもつかのmotsukano間maのno
又mataもmo失ushinaうu 春haruでしたdeshita
さわらsawara さわらとsawarato 初夏syokaのno日hiのno
ものmono憂uくゆれてkuyurete さみどりのsamidorino
鳥toriはha舞maいi舞maいi 雲kumoもmo舞maいi
めくるめくよなmekurumekuyona 熱atsuいi血chiをwo
思omoえばeba 遠tooいi女hitoでしたdeshita
あゝaa そのsono女hitoをwo街角machikadoでde
ちらりchirari見miつけたtsuketa 初夏syokaでしたdeshita
そよろsoyoro そよろとsoyoroto 秋akiのno風kaze
からkara紅kurenaiにni 頬hooそめてsomete
君kimiはha哀kanaしくshiku 前髪maegamiのno
ゆれてyurete つぶらのtsuburano 目meはうるむhaurumu
見上miaげてgete われにwareni何naniかたるkataru
あゝaa ふりこしのfurikoshino思omoいi出deがga
またもmatamo燃moえたつetatsu 秋akiでしたdeshita
ちらりchirari ちらりとchirarito 粉雪konayukiのno
まつげにつもるmatsugenitsumoru 冬fuyuのno朝asa
君kimiのno冷tsumeたきtaki 手teをとりてwotorite
わがふところのwagafutokorono ぬくもりをnukumoriwo
音otoなくnaku 過suぎるgiru「時toki」のno舞maいi
たゞtada 寄yoりそいてrisoite 道michiをゆくwoyuku
別wakaれとしりてretoshirite なおもゆくnaomoyuku