春はるの訪おとずれ 待まちかねて
君きみを忘わすれる ひとり旅たび
沖おき行ゆく遊覧船ふねに 手てを振ふれば
旅たび着ぎの裾すそを 濡ぬらす波なみ
春はるを待まつ島しま 福浦島ふくうらじまは
椿つばきの花はなに 雪ゆき帽子ぼうし
芭蕉ばしょうの夢ゆめに 誘さそわれて
歩あるけば冷つめたい 雨あめが降ふる
千々ちぢに砕くだけた 島しまの数かず
浮うかべて静しずか 春はるの海うみ
君きみを待まつ島しま 雄島おじまの磯いそに
帰かえりそびれた 渡わたり鳥どり
夕ゆうべの鐘かねに 振ふり向むけば
木立こだちに君きみの 声こえがする
ひとり旅たびする ひとの瞳めに
君きみのおもかげ 重かさねてる
誰だれを待まつ島しま 寒風沢島さぶさわじまは
すすきが風かぜに そよいでる
春haruのno訪otozuれre 待maちかねてchikanete
君kimiをwo忘wasuれるreru ひとりhitori旅tabi
沖oki行yuくku遊覧船funeにni 手teをwo振fuればreba
旅tabi着giのno裾susoをwo 濡nuらすrasu波nami
春haruをwo待maつtsu島shima 福浦島fukuurajimaはha
椿tsubakiのno花hanaにni 雪yuki帽子boushi
芭蕉basyouのno夢yumeにni 誘sasoわれてwarete
歩aruけばkeba冷tsumeたいtai 雨ameがga降fuるru
千々chijiにni砕kudaけたketa 島shimaのno数kazu
浮uかべてkabete静shizuかka 春haruのno海umi
君kimiをwo待maつtsu島shima 雄島ojimaのno磯isoにni
帰kaeりそびれたrisobireta 渡wataりri鳥dori
夕yuuべのbeno鐘kaneにni 振fuりri向muけばkeba
木立kodachiにni君kimiのno 声koeがするgasuru
ひとりhitori旅tabiするsuru ひとのhitono瞳meにni
君kimiのおもかげnoomokage 重kasaねてるneteru
誰dareをwo待maつtsu島shima 寒風沢島sabusawajimaはha
すすきがsusukiga風kazeにni そよいでるsoyoideru