「あなた
とても悲かなしい噂うわさが私わたしの耳みみに入はいって
来くるのです
それは まるで氷こおりのナイフのように
眠ねむってしまった 私わたしの心こころを切きり裂さく
のです
人人ひとびとは 私わたしを信しんじることの愚おろかさを
私わたしに教おしえます
待まつということのむなしさを
私わたしに教おしえます
透明とうめいな しかし うすくなった
空気くうきの中なかで
季節きせつの終おわった 蝶ちょうのように
私わたしは 生いきているのです」
しあわせ過すぎた 月つきのあとの
涙なみだの海うみに おぼれる私わたし
髪かみをとかして 爪つめみがいて
好すきなドレスを 鏡かがみにうつす
「あなたに抱だかれて海うみの音おとをきき
空そらいっぱいの鴎かもめの群むれを見みた時とき
死しんでもいいとさえ 感かんじたしあわせが
やはり 忘わすれられないのです」
二度にどとは人ひとを 愛あいさないでしょう
一度いちどの愛あいで ぬけがらのよう
帰かえらぬ人ひとと知しっているのに
なぜ さよならいえずにいるの
「突然とつぜんの別わかれは こわくないのです
耐たえて 行いけるのです
でもなぜか
段段だんだん遠とおく 段段だんだん遠とおくなって行いく感かんじが
つらいのです
多分たぶん 私わたしが 女おんなだからでしょう」
「あなたanata
とてもtotemo悲kanaしいshii噂uwasaがga私watashiのno耳mimiにni入haiってtte
来kuるのですrunodesu
それはsoreha まるでmarude氷kooriのnoナイフnaifuのようにnoyouni
眠nemuってしまったtteshimatta 私watashiのno心kokoroをwo切kiりri裂saくku
のですnodesu
人人hitobitoはha 私watashiをwo信shinじることのjirukotono愚oroかさをkasawo
私watashiにni教oshiえますemasu
待maつということのむなしさをtsutoiukotonomunashisawo
私watashiにni教oshiえますemasu
透明toumeiなna しかしshikashi うすくなったusukunatta
空気kuukiのno中nakaでde
季節kisetsuのno終owaったtta 蝶chouのようにnoyouni
私watashiはha 生iきているのですkiteirunodesu」
しあわせshiawase過suぎたgita 月tsukiのあとのnoatono
涙namidaのno海umiにni おぼれるoboreru私watashi
髪kamiをとかしてwotokashite 爪tsumeみがいてmigaite
好suきなkinaドレスdoresuをwo 鏡kagamiにうつすniutsusu
「あなたにanatani抱daかれてkarete海umiのno音otoをききwokiki
空soraいっぱいのippaino鴎kamomeのno群mureをwo見miたta時toki
死shiんでもいいとさえndemoiitosae 感kanじたしあわせがjitashiawasega
やはりyahari 忘wasuれられないのですrerarenainodesu」
二度nidoとはtoha人hitoをwo 愛aiさないでしょうsanaidesyou
一度ichidoのno愛aiでde ぬけがらのようnukegaranoyou
帰kaeらぬranu人hitoとto知shiっているのにtteirunoni
なぜnaze さよならいえずにいるのsayonaraiezuniiruno
「突然totsuzenのno別wakaれはreha こわくないのですkowakunainodesu
耐taえてete 行iけるのですkerunodesu
でもなぜかdemonazeka
段段dandan遠tooくku 段段dandan遠tooくなってkunatte行iくku感kanじがjiga
つらいのですtsurainodesu
多分tabun 私watashiがga 女onnaだからでしょうdakaradesyou」