幻 歌詞 辛島美登里 ふりがな付

急いそぎがちに歩ゆくのはなぜ こんな穏おだやかな陽射ひざし
子供達こどもたちは 白しろいボール追おって 芝生しばふを駆かける
"さよなら"と横顔よこがおで あなた まぶしそうに
心こころが崩くずれてゆくけれど 何なにも動うごけない

春はるが空むなしく 桜さくらを散ちらすわ
たたずむ私わたしに 何なにも残のこさずに
あふれそうなの 笑顔えがおも涙なみだも
あなたを失うしなえば すべて幻まぼろしね

永遠えいえんの幸しあわせを いつも信しんじていたのね
子供達こどもたちは はしゃぎ疲つかれ ひざで寝息ねいきをたてる
なんとなく 気付きづいていた 別わかれの足音あしおとに
戯おどけらに 時ときは過すぎたのね 愛あいは戻もどらない

春はるが秘ひそかに 心こころを染そめるわ
見送みおくるだけなら 憎にくみたいのに
こわしたくない 笑顔えがおも涙なみだも
私わたしを惑まどわせる 甘あまい幻まぼろしね

春はるが空むなしく 桜さくらを散ちらすわ
私わたしを惑まどわせる 甘あまい幻まぼろしね