谷たには千せん尋じん 獅し子しなれば
父ちちは我わが子この 勇ゆう気きを試ためす
転ころがり落おちた その場ば所しょの
硬かたさ冷つめたさ 手て負おいの痛いたさ
語かたらず教おしえる 親おやの愛あい
獅し子しは百ひゃく獣じゅう 王おうの王おう
強つよくなければ 生いきてはゆけぬ
果はててなるかと 見み上あげれば
前足あしを巌いわおに 谷たに底そこのぞく
我わが子こを案あんずる 母ははがいる
爪つめを蹴け立たてて 駆かけ登のぼる
崖がけは男おとこの 試し練れんだ夢ゆめだ
風かぜにたてがみ なびかせて
明日あすを見み据すえて 雄おたけびあげる
夕ゆう陽ひに並ならんだ 親おや子こ獅じ子し
谷taniはha千sen尋jin 獅shi子shiなればnareba
父chichiはha我waがga子koのno 勇yuu気kiをwo試tameすsu
転koroがりgari落oちたchita そのsono場ba所syoのno
硬kataさsa冷tsumeたさtasa 手te負oいのino痛itaさsa
語kataらずrazu教oshiえるeru 親oyaのno愛ai
獅shi子shiはha百hyaku獣juu 王ouのno王ou
強tsuyoくなければkunakereba 生iきてはゆけぬkitehayukenu
果haててなるかとtetenarukato 見mi上aげればgereba
前足ashiをwo巌iwaoにni 谷tani底sokoのぞくnozoku
我waがga子koをwo案anずるzuru 母hahaがいるgairu
爪tsumeをwo蹴ke立taててtete 駆kaけke登noboるru
崖gakeはha男otokoのno 試shi練renだda夢yumeだda
風kazeにたてがみnitategami なびかせてnabikasete
明日asuをwo見mi据suえてete 雄oたけびあげるtakebiageru
夕yuu陽hiにni並naraんだnda 親oya子ko獅ji子shi