生絲 歌詞 神山羊 ふりがな付

かなしみがつづく
街明まちあかりの影かげ隠かくれて
どこへでもゆける
そんな気きがしなくもない

いつからかひとり
動うごけない夜よるにも慣なれて
まどのそとのぞく
あなたのことを待まっている

きっとこの暮くらしは
いつかに繋つながる未来みらい
なぞってるあなたの指先ゆびさき

もう一度いちどだけ
きら きら きら
物語ものがたりが消きえないように
このまま触ふれる
ただ記憶きおくの中なかで
ひら ひら ひら
傘かさになって見みえないよ
何なにひとつ言いえないまま
朝あさを迎むかえても

いとなみがつづく
月明つきあかりの下した歩あるいて
いつまでもひびく
「私わたしはここにいます」

そっと張はり巡めぐらされている
見みえない糸いとは
あまりに脆もろくて千切ちぎれた

もう今更いまさら帰かえれない
私わたしと重かさねないで
古ふるくなる言葉ことばは今いまも
ただ嫌きらいになれば
馬鹿ばかみたいだ
そんなことばっかり
誰だれひとり気付きづかない
場所ばしょで生いきてゆく

適当てきとうに合あわせただけの結むすび目め
それだけでよかったなんて
思おもっていたんだよな
いつかまたあなたと
結むすべるなら
今度こんどは赤色あかいろ

するりとほどけて
溶とけだした
細ほそい生絲きいと
ああ こんなことなら
最初さいしょから欲ほしがってよ

もう一度いちどだけ
きら きら きら
物語ものがたりが消きえないように
このまま触ふれる
ただ記憶きおくの中なかで
ひら ひら ひら
傘かさになって見みえないよ
何なにひとつ言いえないまま
朝あさを迎むかえても