2016年1月、CANDY GO!GO!は最強のメンバー居並ぶ7人編成の姿でメジャーへ進出。昨年12月には、自身の音楽スタイルを確立したアルバム『IDOROCK』を発売した。誰もが、現体制のまま突き進むと信じていた。が、今年に入り予想もしていなかった出来事が立て続けにCANDY GO!GO!へ襲いかかった。4月に宍戸桃子が、5月には活動初期からグループを支えてきた佐伯かなが相次いで卒業。それぞれ明確な理由があってとはいえ、2人が去ったことはCANDY GO!GO!に大きなダメージを与えてた。
それでも残った5人は、進むことをあきらめなかった。「オレンジ色(CANDY GO!GO!のカラー)に輝き続ける光」をステージへ灯し続けることが、卒業したメンバーや足を運ばなくなったファンたち、これから出逢う数多くの仲間たちも含め、たくさんの出会いと別れを交わした人たちとを繋ぐ場所になることを知っているからこそ、5人は「ボクは守り続ける ここでずっとずっと オレンジのヒカリを」と歌いかけてきた。
6月28日(水)、CANDY GO!GO!はメジャー第3弾となるシングル『CANDY』を発売する。グループ名をタイトルへ付けたように、この作品には「今と、これから」を示すメンバー5人の意志が詰め込まれている。先に触れたようこれまでも、これからも幾つもの出会いと別れを彼女たちは重ねていくだろう。だからこそ5人は、CANDY GO!GO!という帰る場所を、これからもずっと絶やすことなく育み続けてゆくと宣言してきた。
今回、シングルに収録した楽曲の中から、表題曲の『CANDY』と、A-TYPEのC/Wとして収録した『Yes-Yes-Yes』についてのメンバーの言葉をいただいた。以下へ、ミニインタジューという形を取って記そうか。
『CANDY』
――6月28日に、メジャー第3弾シングルとして『CANDY』を発売。歌詞へは、今のCANDY GO!GO!のメンバーたちが心に抱く想いや未来へ向けた強い意志が記されています。なぎさ:今回のシングルのフロント曲のタイトルが『CANDY』。そのタイトルを持ってきたのは、CANDY GO!GO!のプロデューサーであるOKBでした。作詞をお願いされたときに「思い入れの強い歌にしたい」と言われれば、歌詞を書いてる時期は、まさに宍戸桃子と佐伯かなというCANDY GO!GO!の大切な柱だった2人の卒業が相次いで決まった時期。正直、2人の脱退はとてもつらいことでした。だけど 2人の意志も、これまで卒業していったメンバーたちの意志も背負って頑張るぞという想いを示そうと、この歌詞を書きました。
菜月 歌詞は、本当にメンバーの気持ちをなぎささんが代弁してくれました。私が歌うパートに、「本当はもっと一緒にいたかったんだ」という言葉があるんですけど。これ、私が宍戸桃子の卒業公演のとき、サプライズで舞台上で読んだ手紙の一節なんですね。そこを歌詞に取り入れてくれれば、そのパートも私が歌っているように、今でも『CANDY』を歌うたびに当時の光景が甦れば、あのときの気持ちを思い出す。そういう歌にもなりました。
――旅立つ人たちの想いも背負いながら、私たちは、みんなの帰ってくるオレンジ(CANDY GO!GO!カラー)の光輝く場所を守り続けるからと、『CANDY』では歌いかけました。5人は、ここ(CANDY GO!GO!)をずっと守り続ける強い意志を持って活動をしているわけですよね。
なぎさ:そうです。意地でも辞めないぞ、ここを絶対に守るぞという強い意志を示しました。『CANDY』は卒業したメンバーにも向けていますけど、この歌詞を書いていた時期は、同期や、よく共演していたグループの解散やメンバーの卒業が相次いでいた頃。それもあって、「逢えなくなった人たちへ向けた歌」として書きました。
関根:今、5人体制で活動をしているCANDY GO!GO!ですが、7年間の活動の中、今が最小人数なんですね。7月3日に新宿ReNYで行う7周年ワンマン公演も5人で挑むように、正直不安な面もあります。でも、今回の『CANDY』というシングルや7周年ワンマン公演は、5人編成のCANDY GO!GO!としての第一歩を示す機会や場になるからこそ、今、5人の気持ちを一つに気合いを入れて活動をしています。
高城:CANDY GO!GO!はたくさんの出会いと別れを経験しています。その「出会いと別れ」を受け止め、見届ける立場で歌詞を書いているように、この歌は、普段の生活の中でも別れや出会いを経験している、いろんな人たちの気持ちに寄り添い、共感していける歌にもなりました。
――この時期に伝える想いだからこそ、『CANDY』を聞くたび余計にグッと心が熱く潤うんだなとも感じています。
関根:2人の卒業は、私たちにとってもすごく衝撃的なことでしたし、CANDY GO!GO!にとっても大きな試練であり、同時に、「頑張っていこう」という5人の決意を固める機会にもなりました。
というのも、卒業をした佐伯かな/宍戸桃子を加えた7人体制のCANDY GO!GO!が、すごく安定していたんですね。その中から相次いで2人が卒業したことで、正直、今でも不安はあります。でも、『CANDY』が生まれたことで、また新たな決意を固めることが出来たのも事実。『CANDY』という、CANDY GO!GO!にとって最終兵器的な言葉を冠したように、とても思い入れの強い歌が生まれたなと実感しています。
菜月:『CANDY』という楽曲が、結果的にこの5人の意志を繋ぎ止め、改めて強く結びつけてくれた気がする。この『CANDY』が生まれていなかったら、ここまで一致団結出来ていなかったかも知れない。『CANDY』が生まれたことで、メンバーみんなが「5人の意志をさらに強く固めていこう」という気持ちにもなれました。今はとても前向きな気持ちでいるように、私たちは何時までもオレンジの光あふれる場所を守り続けていきますから。
磯野:『CANDY』は現メンバー、旧メンバーの気持ちを代弁したような曲だと思います。私自身、加入してから約3年半、CANDY GO!GO!の半分しか知りません。卒業メンバーでも一緒にステージで立ったことがない人も数多くいます。だけどそれがCANDY GO!GO!が7年間やってきた歴史であり、次へと受け継がれるバトンであり、それぞれが存在したから出来た足跡で、自分と交わることのなかったものもCANDY GO!GO!を通して繋がっていく。
卒業していったメンバーの出来なかったこと、見れなかった景色を私たちが引き継ぎ、切り開いていくぞ!という曲ですね。佐伯、宍戸の卒業はメンバーにとってもかなりの衝撃だったのでお客さんからしても、すごく衝撃を感じたと思います。2人が卒業を決めるまで7人でずっと安定していたので苦楽をともにした「仲間」という意識がわたしにとっては一番強かったです。このままずっとCANDY GO!GO!は7人で走っていくんだって信じてました。だけど、それはやっぱり永遠ではなくて。メンバーの新しい道を心から祝福し、応援する時が来たんだな、と残るメンバーでだれが何をいうわけでもなく団結したような気がします。
覚悟を決めたというか。5人になって、きっと良くも悪くも転がるし、むしろいままで人数に頼ってた部分もあるので苦しいことばかりだと思います。わたしたちもいい大人なので、状況は把握できてるし、残ったメンバーで支え合い、どんな苦境でも意地にも似た強い意志で踏ん張るしかないと思います。
『Yes-Yes-Yes』
――A-TYPEのC/Wには『Yes-Yes-Yes』を収録しています。磯野:歌詞は私が作詞しました!宍戸ソロ曲をCANDY GO!GO!で受け継ぐときに宍戸の遺言(笑)でわたしがリードになったんですけど、作詞もその勢いで磯野が担当することになりまして、めっちゃくちゃ迷いました。宍戸はこの曲に自分自身のことを当てはめて作詞していたので、内容をそのまま尊重してアンサーソングのような形にするか、全く別のものにするか。結局全く別なものにしてしまったんですけど(笑)テーマは「汚い大人たち」です。この曲を初めて聞いた時から「強さ」を感じていました。わたしのイメージではCANDY GO!GO!=強い女たちなので常に戦っているわたしたちにぴったりの曲だな、と思いました。CANDY GO!GO!は7年やって来たので、それだけたくさんの大人の人と関わりながら活動して来ました。その中でも良い人もいるし、悪い人もいるんですけど、悪い大人に騙されることも多かったです(笑)
大口叩いて希望だけ与えていつのまにかフェードアウトしてる人とか。結局あの案件どうなったんだろう?みたいな(笑)何度も立ち上がって来ました。自分自身の弱さも認め、その壁を乗り越えていく決意、そしてタレントとしての生命、覚悟はどんな大人に騙されても揺るがないからな!!という強い意志を込めました。CANDY GO!GO!からの宣戦布告のようなものですね。
なぎさ:『Yes-Yes-Yes』はフロント曲にしてもいいくらいの良い歌。もともとは卒業した宍戸桃子のソロ曲だったんですけど、アレンジを変え、宍戸の要望で磯野にリードを歌ってもらったところ、以前にも増してロック色が強くなれば、一番「IDOROCK(アイドロック)したCANDY GO!GO!らしさ」の出た楽曲になりました。
高城:まさにCANDY GO!GO!らしさの出た歌であり、アイドロックというコンセプトが一番生える歌になったなとすごく感じています。永遠の反抗期している歌詞もCANDY GO!GO!らしさですよね。
現在、CANDY GO!GO!はシングルの発売日へ向け数多くのライブとキャンペーン活動を行っている。7月3日には、新宿ReNYを舞台にした7周年記念ワンマン公演をバンドを従えて行うことも決まっている。
次回のニュースでは、C/Wに収録した『禁断relation〜ゲスLOVE〜』とB-TYPEに入る『ハピスマ』について紹介しよう。
TEXT:長澤智典