ラックライフのホーム、高槻でライブが幕をあける…
9月1日、大阪・高槻ラズベリーにて4人組バンド・ラックライフのワンマンライブが開催された。本公演は2ndシングル「初めの一歩」リリースを記念したもので、バンドのホームでもある同会場でのワンマンライブは久しぶりということもあって、チケットは即完。当日は「LINE LIVE」でも生配信され、会場はもちろん全国各地のオーディエンスが彼らの凱旋ライブの始まりを待ちわびていた。
メンバーが登場すると、いつも以上に距離の近いステージにオーディエンスからの歓声も高まる。いつものように、ステージ中央で気合いを入れるメンバーたち。PON(Vo&Gt)が大きく息を吸い込み、1曲目「君のこと」へ。手拍子が自然と沸き起こり、力強いPONの歌声がさらに大きく広がりを見せていく。
「お待たせしました! 大阪・高槻のラックライフです!音楽であなたの世界を変えにきました!」と、久方ぶりのホームでのライブにいつも以上に満面の笑みでオーディエンスに言葉をかけると、続けて「フールズ」へ。
イコマ(Gt)の渋みを効かせたギターリフがバンドのテンションを加速させると、続く「ブレイバー」では、たく(Ba)の雄々しさを感じさせる分厚いリズムが楽曲をより武骨に、雄々しさを感じさせてくれる。バンドのテンションはもちろんのこと、照明や音響との相性も“さすがホーム!”と言わんばかりに息もぴったりに、バンドの世界観がぐっと盛り上がっていく。
開演して早々の盛り上がりはネットを通じても、その温度の高さは伝わっていたようだ。PONはステージでスマホをチェックし、リアルタイムでライブを閲覧しているユーザーたちに言葉をかける。ライブ中だというのに、あまりに自然にスマホを取りだす姿に会場からは笑いが起きる。その後も結成当初の昔話なども飛び出し、ホームだからこその気楽なトークで場が和んでいく。
緩やかな地元トークの後には、同会場が学生時代に初めてライブをし、初めてワンマンライブを行った場所であり、いくつもの曲が生まれた、バンドにとってなくてはならない場所だと熱く語るPON。
そして、「これからも音楽だけをまっすぐにやっていきたい。全てはここから始まりました」と、「ローグ」「そんな世界になればいい」へと続いていく。彼らのライブで幾度となく聴いてきた楽曲だが、聴くたびにバンドの思いを受け取ることのできる、人間味のある歌に心がぐっと熱くなるのを感じる。彼らの音楽はいま流行りの四つ打ちロックでも、フェス系でもない。
気持ちの伝わることを第一に、誰もが口ずさめるようなポップソングな音楽を鳴らし続けている。その気持ちはオーディエンスにもしっかりと届いていて、どの楽曲でもマイクを向けられると大合唱が沸き起こり、ライブに一体感が生まれていく。
ライブ中盤、共に音楽の道を歩んできた同士を想って作ったという「ソライロ」を披露。“歌う”意味を問い続け、追い求める夢を綴ったシンプルな楽曲がずしりと心に刺さっていく。作詞を担うPONが描く歌詞は時に重く、心に深く残るものが多い。悩んで泣いて、落ち込んで…考えに考え抜いた先に見えた光、そんな世界を描いた楽曲は誰もが一度は経験したことのある世界のはず。だからこそ、バンドの世界により共感してしまうのだろう。
オーディエンスの中には、ぐっと感極まった表情を見せる人の姿も多く見られた。しっかりと歌を聴かせるミドルナンバーの後には「その手とこの手」「チキンボーイ」へ。LOVE大石(Dr)のぐっと前に打ち出すリズム、イコマのスリリングなメロがオーディエンスの身体を大いに揺さぶっていく。
「初めの一歩」を万感の気持ちを込めて披露
ライブは早くも後半戦。7月にリリースされた2ndシングル「初めの一歩」(TVアニメ「チア男子!!」オープニング主題歌)に懸ける思いを語る。「ライブハウス、そしてそこに集まる人たち。誰かの手があったからこそ、出会えた音楽の世界。こんな楽しいことがあるんだということを、もっとたくさんの人に知ってほしい。みんなの手を引けるようになれたら」と、勢いあるステージングで楽曲を展開していく。強みの増したイコマのギターリフ、LOVE大石、たくの剛毅なリズム、そしてそこに重なるPONの真っすぐな言葉と芯の強い歌声。臨場感が増していく楽曲に、オーディエンスの熱量も昂っていく。
その後も、コール&レスポンスで会場と一体感を生んでいく「メイキング」など次々に披露。さらに12曲目、「夜の海」ではこれまでと違う、凛とした深みのある表情を持つ楽曲で魅せる。今回のライブで2度目の披露だというこの曲。迫る強さの中にも不思議な浮遊感を持ち合わせた、これまでとは違う世界観を持つ楽曲にバンドのさらなる展開に期待が高まった。
ライブは早くも本編ラストへ。ライブに集まってくれたオーディエンス、ワンマンライブに向けて尽力してくれたスタッフへと感謝の言葉を伝える。「これからも言葉を伝えていきたい。ラックライフが先頭に立って進んでいく。ずっと歌ってみんなの背中を押すし、みんなも押してほしい。ずっとそばにいて」と、改めてオーディエンスに想いを伝え「名前を呼ぶよ」へ。まっすぐに前を向き、真摯に歌いあげるPON。そして楽曲に込めた想いに色彩を付けるように音を鳴らしていくイコマ、たく、LOVE大石、4人の音がじわりじわりと染み込み、心地よい余韻を残したままステージは幕を閉じた。
アンコールを求める声に、ラックライフが再びステージへ
アンコールを求める声はライブ会場はもちろん、ネットを通じても数多く沸き起こり、メンバーが再び登場。楽曲披露の前に、メンバーから嬉しいニュースがいくつも届けられた。11月2日に3rdシングル「風が吹く街」をリリース、さらに同曲がTVアニメ「文豪ストレイドッグス」エンディング曲になることが決定。さらに、シングルを引っ提げ12月8日から全国10か所を巡るリリースツアーを敢行。ツアー内の3公演は東名阪にてワンマンライブを行うなど次々に情報を解禁し、会場からは歓喜の声が沸き起こる。そして、オーディエンスの嬉しそうな表情を見つめ、PONが最後に想いを語る。「バンドをやるのがしんどい、歌を辞めようと思うときもたくさんあった。でも、辞めたくても辞めれんかった。ラックライフが好きって言ってくれる人が全国にいたから、まだまだ頑張れる。みんなの背中を押したいと思って作った曲なのに、いつのまにか自分たちが支えられてるなって気付かされた曲。大事な大事な曲です」と、1stシングル「ハルカヒカリ」を披露。時折声を震わせながら、叫ぶように歌いあげるPON。心に刺さるイコマのメロ、鼓動のように弾むLOVE大石とたくのリズム。
4人の声と音が同調し、楽曲に生命を吹き込み一気に開放していく。その瞬間の気持ち良さに思わず身震いが起き、アンコールを含む全15曲のステージはあっという間に終演を迎えた。
この日発表された情報は、詳しくはオフィシャルサイトにて告知されている。今年5月のメジャーデビュー以降、さらなる上昇を続けていく彼ら。ステージの最後にPONが叫んだ「またライブハウスで会いましょう!!」。この言葉通り、全国各地のライブハウスでさらなる高みを目指す彼らの動きに注目したい。
TEXT:黒田奈保子
Photo by 森真里夫
-セットリスト-
1.君のこと2.フールズ
3.ブレイバー
4.ローグ
5.そんな世界になればいい
6.ソライロ
7.その手とこの手
8.チキンボーイ
9.初めの一歩
10.メイキング
11.変わらない空
12.夜の海
13.アイトユウ
14.名前を呼ぶよ
En.ハルカヒカリ
リリース情報
「初めの一歩」TVアニメ『チア男子!!』OP主題歌
2016/7/27リリース
フォーマット: Single, Maxi
レーベル: ランティス
収録時間: 13 分
収録曲
ディスク:1
1. 初めの一歩
2. 夜の海
3. ソライロ
■Amazonで購入
「風が吹く街」
TVアニメ『文豪ストレイドッグス』第2クールED主題歌
品番:LACM-14547/価格:¥1,300+税/Lantis
2016年11月02日
INDEX
1.風が吹く街
2.journey
3.デイルニハ
ライブ情報
ラックライフ 3rd Single「風が吹く街」リリース 対バンツアー2016年12月8日(木)東京都 TSUTAYA O-Crest
2016年12月10日(土)広島県 HIROSHIMA BACK BEAT
2016年12月12日(月)福岡県 Queblick
2016年12月13日(火)佐賀県 SAGA GEILS
2016年12月16日(金)宮城県 enn 2nd
2016年12月18日(日)北海道 Spiritual Lounge
2016年12月20日(火)愛知県 CLUB ROCK'N'ROLL
ラックライフ 3rd Single「風が吹く街」リリース ワンマンツアー
2017年1月21日(土)大阪府 Music Club JANUS
2017年1月28日(土)愛知県 ell.FITS ALL
2017年2月5日(日)東京都 WWW
オフィシャルサイト
▽公式サイトhttp://luck-life.com/
https://twitter.com/lucklife_info
https://www.facebook.com/lucklife.info/
▽youtube
https://www.youtube.com/user/lucklife0315