同公演は、6月20日にリリースした1st SINGLE『I Bet My Life (or Death)』の記念に行われたもので、東京、名古屋、大阪の3都市を巡るツアーだ。その東京公演には、SWANKY DANKとSHADOWSが参加。2組のバンドが熱狂的なステージを繰り広げた後、FABLED NUMBERはトリを務めた。
俺らが大阪のFABLED NUMBERや!
ステージにはFABLED NUMBERと書かれたバックドロップがあり、今か今かとライブが始まるのを楽しみにしている人々で溢れていた。SEが流れる空間の中、オーディエンスの歓声に導かれ登場したメンバー。閃光が彼らを覆う中でN'Eita[Gt/Vo]は「東京始めるぞ!下北沢!SWANKY DANKとSHADOWSがFABLED NUMBERへ、重たいバトンを繋いでいきました。この重たいバトンを最後まで、汗かいて持っていくぞ。まずは今出せる声聞かせてもらっていいですか?一生懸命歌うからついてきて」と威勢の良い声を張り上げる。
その声を筆頭に幕を開けたのは人気曲『The Lights』。N'Eitaはクラップをしながら、流暢な英歌詞を口ずさみ、楽器隊もテクニカルなサウンドを奏で、オーディエンスをエレクトロダンスロックへの世界へと引き込む。序盤ながらもフロア前方では、クラウドサーフィングをする人々の姿も見られた。
体を揺らさずにはいられないアップナンバーの『Don`t let me go』が終わるとN'Eitaは「俺らが大阪のFABLED NUMBERや!楽しみにしてたかお前ら!」とオーディエンスを煽りながらも、本日出演したバンドへ「おおきにな!ありがとう!」と感謝を届けていた。
「皆さんまだまだ行けますか?俺たちは、今日来てくれた皆に心の底からお礼を伝えに来ました。腹の底から声出してみろ!声出そうか?」とN'Eitaが語ると、声出しを兼ねたコール&レスポンスが巻き起こる。そして続いたのは、『AAO』。フロアから「エオーエオー!」と大きなシンガロングが響き渡った後は、鋭利なギターサウンドが目立つ『MOVE』へ向かい、腕を上下に伸ばす振りが印象的な『The night let us dance dance dance』が立て続けに披露された。
N'Eitaにスポットライトが照らされると、序盤にセンチメンタルな雰囲気を感じられる『トワイライトシティ』を演奏。そして『I Bet My Life (or Death)』のカップリング曲で男女の曖昧さを表現した弾むナンバー『Windshield』を披露し、ライブハウスをダンスフロアに変貌させた。
N'Eitaは今日集まってくれたファンに感謝を届け、「6月20日に発売した新曲、皆さんどうでした?」と語り、ファンから「良かったよ!」という嬉しい感想が飛び交う。それに対しN'Eitaは「この時が、バンドをやってて心の底から良かったと思える。最大の感謝をありがとう」と想いを届けた。
続けて、先日大阪で起こった地震について触れながら「揺れた瞬間にあかんねんなって思うくらいだった。機材車に座ったときに、6人でバンドをやっていて良かったって、安心感がふと込みあげてきた。6人でやれている幸せを噛みしめたんです。いつライブに行けなくなるような状況になるかわからんけど、何よりも自分の意思で最高の笑顔で」と心境を語った。
最高に応援したいバンドの歌を聴いてほしい
そして「いつ死ぬかわからんって事を噛みしめているよ俺らは、強くなっていくから。一生懸命自分を出せ。今出せる一番大きい声聞かせてもらっていいですか?」と激しく煽りをみせると、8曲目に『Like a Thunder』を投下。先ほどのMCで感じた想いを音楽にぶつけるように、力強く懸命にエレクトロダンスロックを奏でていた。後半ではN'Eitaが「一番カッコいい所を見せてくれよ。歌え!」と強烈に煽りを見せ、スピード感と感情を高ぶらせる『YES』に続いた。
スポットライトがN'Eitaにあたる中で、彼はエレキギターをそっとかき鳴らす。すると
MONGOL800の『小さな恋のうた』、ELLEGARDENの『ジターバグ』、BUMP OF CHICKENの『車輪の唄』などを含む楽曲をメドレー形式で、優しく歌い囁く。
「俺、一個だけ自由な事があると思う。誰に言われる事もなく好きな音楽をイヤホンつけて聴く事で、気持ちよくなる。それが自分の最高の自由やって、いいんじゃないかって思うんです。誰かに進められて聴くようなそんなぶれた人間になるなよ。せめてイヤホンをつけるとき、自分の聴きたい曲を。人生なんて短いぞ、その中で最高に応援したいバンドの歌を聴いてほしい」N'Eita--
「一度きりの今を生きるなら、逃げて死ぬくらいなら…大丈夫、たかが人生いつだってやるしかないやろ!!」そうN'Eitaが叫ぶとここでニューシングル『I Bet My Life (or Death)』を投下。ニューシングルを披露ということもあり、笑顔を見せながら熱狂的に拳を振り上げ、同曲を口ずさむオーディエンスの姿が見られた。ラストは「おおきにな、俺らが言いたい事はただそれだけ」と言葉が放たれると『The King』へ。N'Eitaはフロアにダイブし、「俺らが大阪のFABLED NUMBERや!覚えて帰れよ!!」と勇ましく叫び本編は終了した。
だが鳴りやまぬアンコールの歓声に応えるように、再びステージに姿を現した彼ら。N'Taichi(Ba)が「クラブにしていいですか?踊ってくれよ」と煽ると、『夜の鼓動(night Remix Ver,)』へ。全身全霊でエレクトロなミュージックを叩きつけ、N'Eitaが「下北沢Reg、ありがとうございました。また新しい気持ちをもって今日の夜から歩いていきたいと思います。皆さん元気でね。最高の笑顔でお別れを」と言葉を届けた。
そして「何よりも君たちを応援したい、自分を好きになって欲しいくださいね」という温かいメッセージが伝えられた後、『世界は君に鳴り響く』でフィナーレを迎えた。“エレクトロダンスロック”を提唱する彼らは、今後どんな踊れる音楽を魅せてくれるのか?そんな期待感が高まったリリース記念ライブだった。
TEXT:橋本美波
PHOTO:"TAI_SHOW"
セットリスト
~SE~We are mad believers1.The Lights
2.Don`t let me go
3.AAO
4.MOVE
5.The night let us dance dance dance
6.トワイライトシティ
7.Windshield
8.Like a Thunder
9.YES
10.I bet my life(or Death)
11.The King
En,1 夜の鼓動(night Remix Ver,)
En,2 世界は君に鳴り響く