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ドラマストア、野音の主催フェスでBase Ball Bear、BIGMAMAらが熱演! 夏に2ndフルアルバムリリース、秋にワンマンツアーも決定!


ドラマストア、主催フェスでBase Ball Bear、BIGMAMAらが熱演!

関西発の正統派ポップバンド・ドラマストアが3月6日、自身主催のフェス「DRAMA FESTA 2022」を日比谷公園大音楽堂で開催した。



東京・大阪で過去4回行われた「DRAMA FESTA」は今回が4年半ぶり、かつ最大規模での開催。

イベント開催に向けて実施したクラウドファンディングは開始30分で目標達成率100%突破するなど、ファンからの支援もあり実現した1日だった。



主催のドラマストアに加え、彼らとともに切磋琢磨してきた同世代バンドに、ドラマストアの音楽性に影響を与えた上の世代のバンドと、計6組が出演したこの日。

タイムテーブルの前半には同世代バンドが登場し、「DRAMA FESTA 2022」のスタートを彩った。

トップバッターはthe shes gone。自然に囲まれたロケーションにぴったりな『Make my day』で爽やかな幕開けだ。

澄みきったサウンドと温かいメロディが持ち味のバンドで、繊細な歌詞描写を損なわないよう、丁寧に物語を紡ぐようなアレンジ・ライブ構成が心地よい。

兼丸(Vo/Gt)はMCでドラマストアとの関係性が今日に結びついた嬉しさを語りつつ、だからこそ「作ってきた曲を一生懸命やるだけ」とし、「何か伝わるものがあれば」と締めた。ラストには「自分の中にあるやさしさというものをできる限り出し尽くして作った曲」だという『ラベンダー』を届けた。



続いてHakubiが登場。MCでも曲中でも今ここで湧いた感情を叫びに変える片桐(Vo/Gt)の言葉を中心にステージが展開される。

「信じてくれたドラマストア、そしてここに集まってくれたみなさん、あなたのことを思いながら目と目を合わせてライブやってます!」との言葉に偽りなしだ。

特に、「あなたが明日からもあなたらしく、あなたとして歩いていけますように」という言葉が添えられた『在る日々』はバンドの心が伝わってくる名演。

片桐弾き語りによる内省・吐露のパートとバンド全体で鳴らすパートを行き来する演奏は、聴く人それぞれが抱える苦しさに寄り添いながら、最後に希望を握らせてくれるものだった。



3組目はreGretGirl。一つの失恋を徹底的に歌い続けているバンド、と言うと何となく線が細そうなイメージが湧くが、オールディーズ感のあるギターロックサウンドはダイナミックで、音楽大好き3組としてのメンバーの姿が透けて見える。

バンドの骨の太さが感じられる演奏が続く一方、MCはユーモアたっぷり。バラード『デイドリーム』で観客の心を奪ったあと、あえて「(1つ前のMCで)滑ったと思われへんくらいいい歌歌うでしょ?」と笑うのは平部雅洋 (Vo/Gt)だ。ラストには「この曲で春一番吹かそうと思う!」と『ブロッサム』を演奏。

この季節ならではの選曲で次のアクトへ繋げた。



ここからは、ドラマストアメンバーがかつてコピーしていたという2バンドが登場。

ロックバンドとは憧れの連鎖によって成る文化だとし、「“ドラマストアを聴いてバンド始めました!”ってバンドがこれから現れたら素晴らしいなと思って。今日は軽く先輩の背中を見せて帰りたいと思います」と語ったのはBase Ball Bearの小出祐介(Vo/Gt)。

そんなベボベの1曲目は『すべては君のせい』で、リズム&グルーヴで早速野音を揺らす様に“先輩”の風格が表れていた。

小出のラップから始まり、ベース&ドラムとバトルしながら展開する『The Cut』の鮮烈さは初めて観る人にも強烈な印象を与えたことだろう。

ラストはギターロックの王道を行く音像で駆け抜け、爽やかな余韻を残していった。



BIGMAMAのライブは「今日という日が特別な日になりますように」(金井政人・Vo/Gt)という想いが託された『SPECIALS』でスタート。

広い会場を堂々と満たす演奏から垣間見えるのは、ロックバンドとしての肉体性でありひ とさじの遊び心だ。

最新曲『Let it beat』はシングルリリース前にしてライブアレンジがふんだんに施されていて、ライブバンドとしてのBIGMAMAの現在地を知ることができた。

また、この日限りの貴重なコラボとして『A KITE』ではドラマストアの長谷川海(Vo/Gt)が登場。BIGMAMAの音楽が体に染みついていることが伝わってくるような長谷川の歌唱が印象に残った。



約5時間半にわたった「DRAMA FESTA 2022」を締め括るのはもちろんドラマストア。

ここまでバトンを繋げてきた5組から受け取ったもの、そして観客への感謝を胸に鳴らされるサウンドはみずみずしく、彼らの内にある喜びが伝わってきた。

急遽演奏曲を追加しながら溢れんばかりの想いを鳴らす4人。

『Stand by You』に『世界はまだ僕を知らない』と走り出しは疾走感に満ちた楽曲に任せ、その後は鳥山昂(Gt/Key)が鍵盤を弾くポップな楽曲を交えながら世界を広げていく。

そのアンサンブルに誘われるようにして、野音は幸福感に包まれた。

今日を迎えるまでに様々なことがあったと振り返りつつ、「今の自分たちが大好き」と語る長谷川が、「自分たちが楽しいと思っていることを伝えたいという気持ちで、今ステージに立ってます。伝わってますか?」と投げかけると、観客は拍手したり腕を上げたりしながら思い思いのリアクションを返す。

心と心を通わせながら、本編ラストの『knock you , knock me』、アンコールの『三月のマーチ』で大団円を迎えたのだった。



終演後には、2022年夏に2ndフルアルバムをリリースすること、それに伴い秋から全国ワンマンツアーをまわること、さらに4月に無料ライブを行う事を発表したドラマストア。

一大イベントを成功させ、充実の季節を迎えている彼らのことだから、新作にも期待できそうだ。

今後の活動にも注目だ。

text:蜂須賀ちなみ
photo by 佐藤広理

セットリスト



◯「DRAMA FESTA 2022」 SETLIST
<the shes gone>
1. Make my day
2. 甘い記憶
3. ふためぼれ
4. 想いあい
5. ラベンダー

<Hakubi>
1. 辿る
2. 夢の続き
3. Friday
4. 在る日々(栞)
5. mirror
6. 悲しいほどに毎日は

<reGretGirl>
1. スプリング
2. ピアス
3. ロードイン
4. デイドリーム
5. ホワイトアウト
6. ブロッサム

<Base Ball Bear>
1. すべては君のせい
2. DIARY KEY
3. shorthair
4. the cut
5. Stairway Genera
6. BREEEEZE GIRL

<BIGMAMA>
1. SPECIALS
2. Sweet Dreams
3. 春は風のように
4. A KITE
5. The Naked King
6. YESMAN
7. Let it beat

<ドラマストア>
1. Stand by You
2. 世界はまだ僕を知らない
3. 可愛い子にはトゲがある?
4.スイミー
5. ガールズルール
6. 花風
7. グッバイ・ヒーロー
8. knock you , knock me
encore
9. 三月のマーチ

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