衝撃のデビュー発表から約1か月、元々同じグループで共に活動していた金丸紗希と陽向凜、そしてプロデューサーとして参加する新菜まこの3人がタッグを組みスタートしたTwilight:(トワイライトコロン)がデビューライブ『Twilight:デビューライブ -Heartbeat-』を行った。
二人のハレの日を待ち望んでいたファンに囲まれ、ハッピーオーラと笑顔にあふれたそのライブの模様をリポートする。
大きな歓声に支えられ、会場中がハッピーに満たされる
そのニュースはある日突然訪れた。2023年4月14日、ライトブルーとピンクが混じり合うロゴを持つTwitterアカウントに現れたのは「Twilight:始動♡」という文字。続いて明かされたメンバーは金丸紗希と陽向凜だった。
この2人はかつて同じグループで活動しており、当時からファンに“さきりん”という愛称で呼ばれていたほど仲が良く、また強い絆で結ばれていた二人でもある。
さらに先んじて、プロデュースをアニソンシンガーであり5人組ダンス&ヴォーカルグループ「アンチテーゼ」のメンバー兼プロデューサーでもある新菜まこが行うことが発表された。この新菜もまた、Twilight:の2人と同じグループに所属し活動していたメンバーだ。
そんな3人がまた集うというこの突然の発表にファンからは驚きと共に“またアイドル紗希先輩が見られる”、“おかえりりんちゃん!”、“また応援させてね”など、たくさんのお祝いメッセージが寄せられた。
そんなファン達、そして何よりも彼女たち自身が待ち望んでいたであろうデビューライブ。それは金丸紗希(以下、金丸)の“初めましてTwilight:です〜! 楽しんでいきましょ〜!”の声で幕を上げた。
声出し解禁となった会場からは即座に“可愛いー!”、“待ってたよー!”と大きな声援が飛ぶ。
まばゆく輝くライトの下に現れた二人は金丸がライトブルー、陽向凜(以下、陽向)がピンクというそれぞれのメンバーカラーの衣装に身を包み、自らの大切なデビュー曲である『ハートビート!』を歌い始める。
王道アイドルを思わせるキュートな曲でありながら、ビートの効いたEDMの側面も持つこの曲は、今後彼女達の代名詞ともなる曲だ。思わず身体が動き出す軽快なビートに乗せ、曲中で「ハイ! ハイ!」と煽る二人に会場のボルテージはあっという間に上がっていく。
そんな熱気の中、「ハッピービート最高潮♪」と歌い踊る彼女達はまさにハッピーの象徴であり、アイドルのど真ん中に立っている。
続く2曲目は『キミタイムロック』。「パヤパヤ♪」のフレーズが印象的で、バンドサウンドが響くロックなアッパーチューンだ。時折大人な香りも漂わせるその曲が会場をさらに大きな熱で包む中、二人は目まぐるしくフォーメーションを変化させながらステージの端から端までを使い、パワフルなパフォーマンスを繰り広げていく。
ここでライブは小休止、MCタイムに突入する。
まず二人が伝えたのは訪れたファンに対する感謝。それにファンも大きな歓声と拍手で応える。
その大きな歓声に、“ありがとう! (ステージに)入ってきた時からみんなの“ウォー”みたいな歓声がすごかった“と陽向が、そして大きく頷きながら金丸も”想像以上に会場が元気でびっくりしました“と続ける。オープニングの2曲を無事やり終え、素の顔を少しだけ覗かせた彼女たちのその姿からは、大きな喜びと少しばかりの安堵が感じられた。
二人の再出発のスタート地点とも言えるこのデビューライブ。どれだけ準備をしてきたとしても、ステージに立ってみるまでどうなるかはわからない。ライブはステージの上と下、演者と観客が時間と空間を共にすることで、やっと作り上げられるものだからだ。
短い自己紹介を挟み、ライブは3曲目、本人達いわく“アニメの主題歌みたい”という『フューチャーエンダーナイト』へと移っていく。
強く刻むビートから始まるラウドなこの曲は、中終盤でダンスブレイクやラップが入り、突如としてリズムが変化するなど1曲でコロコロとその表情を変えていく。
そんなハードなナンバーをパワフルに歌いきった後は、一転して大人可愛さが全編に満ちる『チェリーライト』へ。
サビの「チェリーライト♪」でのユニゾンや二人で大きなハートを形作るなどキャッチーな振りも特徴のこの曲。直前のMCで“振りコピしやすい曲”と本人達が言っていたように、曲を初めて目にしたファンもあっという間に振りを覚えて一緒に曲を盛り上げていく。
曲終わりでいったん袖へと下がり、今回のグッズであるTシャツに着替え現れた二人。
この2回目のMCでは、“(ライブ)やっぱ楽しい!”と喜びを爆発させる笑顔の二人に、ファンからも“俺もーーー!”の声が飛び、それにまた“やったー! 嬉しい! ありがとう!”と二人が応えるといった、ファンとの久しぶりとなるやりとりを楽しむ一幕も見られた。
そして早くもライブは終盤。
“次の曲はトワライの曲!? ってくらい静かでゆったりした曲です。ゆったり聴いてください”という曲紹介で始まったのは、本編ラストの曲となる『powapowpdance』。
本人達の言葉通り、サビのリフレインが印象的なこの曲はゆったりとしたリズムが心地よいミドルナンバーだ。しっとりとした彼女達の歌に乗せてペンライトが揺れ、会場中をエモさが満たしていった。
プロデューサー新菜まこがサプライズで登場!
“みんなの声が聞こえましたー!”とファンからのアンコールに応え登場した二人。陽向が“みんなの声が嬉しくてしゃべっちゃった(笑)”と照れ笑いを見せる。実は本来、ここではMCの予定はなくそのまま曲に入る予定だったのだ。続いて“最後の曲なので盛り上がっていきましょー!”の声と共に流れたのはこのライブのオープニングを飾った記念すべきデビュー曲『ハートビート!』だ。ポップな曲調に合わせ、ファンがオープニングの時よりもさらに大きなコールで応える。
曲が終わり、ライブは最後のMCへ。
“デビューライブにお越しいただき、本当にありがとうございました! ではここで、感想を言いたいと思います”と感想を言おうとした直後、舞台袖から“あーあー”とマイクチェックをしながらプロデューサーの新菜まこ(以下、新菜)が登場。“さっと出てさっと帰るから!”と言いつつ、この日デビューのハレの日を迎えた2人にお祝いを手渡した。
“デビューおめでとうございます”という言葉とともに贈られたそのプレゼントは“衣装に似合うと思って”選んだというピアス。“見てー!可愛い♪”という2人に会場からも“可愛いー!”という声が飛ぶ。
続き、新菜は“トワイライトコロンの2人と同じグループで活動をしていました”という言葉から、Twilight:を作るに至った経緯を語り始める。いわく、“いろいろあったし、正直なこと言うと問題児って言われてたくらい方向性が違うくて。でも続けていられてたのはメンバーの存在が大きかった。だからこの2人にはアイドルを辞めてほしくなかった”、と。。さらに、“この2人って本当にキラキラしてるアイドルだから。りんが一回、やめるって言った時、ほんとに悲しくてめっちゃしつこく、お願いやめないで!って言った”と笑う。
それを受け、陽向はアイドル活動を休止している間、待ってくれていたファンの存在も大きかったがその新菜の言葉も大きかったと振り返る。そして今は、“みんなとこうして対面で会えるアイドルってすごく素敵な職業だなって思う”と続けた。
そんな姿を見守りつつ新菜は、“2人がキラキラできる場所を作りたいと思ってTwilight:を2人と一緒に作らせていただいております。私が1人でやっているんじゃなくて2人と相談しながら一緒に作っていっているものなので、これからもTwilight:を楽しみにしていただけたら嬉しいです!”と話し、ステージを去った。
ここで、ステージに残った金丸と陽向が会場に訪れたファンへメッセージを伝える。
陽向:2人組のアイドルってなかなかいないと思うんですけど、そんな中で紗希と2人でアイドルやりたいって、アイドルとして残るんだったら紗希としかできないって思ってたので、こうして2人でステージ立ててることがすごい奇跡だと思うし、こうしてみんなに会えてるのも私は奇跡だと思ってるので。本当に今日すごい会えて嬉しかったです。会場に足を運んでくれて本当にありがとうございました!」
金丸:今日はみんなに支えられてることに気づける1日になりました。本当にありがとうございます。こうやって会いに来てくれる人がいるからこそ、2人でデビューライブができたし、会いに来てくれる人がいるからこそ、まこちゃんと一緒にアイドルをがんばっていこうねって話もできて。今本当に幸せ絶頂なので、これが下がらないように、これからの活動をみんなに見ていってもらえたらなって思ってます。それくらい本気で頑張りたいと思います。2人をよろしくお願いします。
さらに金丸は“はじめてのデビューライブは大泣きだった”と笑いつつ、今は泣かない自分たちに“少しは成長できてるのかなと思うので、これからも2人の成長を一緒に見ていってもらえたらなと思います”と続けた。
そして最後に二人が“今日は本当にありがとうございました”と深々とお辞儀をしてライブは幕を閉じた。
途中、金丸をはじめとする会場中が満場一致で陽向をリーダーに推薦。陽向がリーダーに決定するというひと幕もあったり、終演後には会場に詰めかけたファンと「トワライーッ!」の掛け声とともに記念撮影をしたりと、本当にい最初から最後まで笑顔とハッピーにあふれたデビューライブとなった。
このライブ以降、Twilight:は多くのイベント出演が決まるなど、デビュー直後から精力的に活動を続けている。ともに一度はこの世界から離れたものの覚悟を決めて立ち上がり、今、ステージの上で“最高なアイドル”として完全復活を遂げた金丸紗希と陽向凜の二人。ここから彼女達がどんな進化を遂げていくのか、今後の活躍に期待せずにはいられない。
TEXT 川畑貴美代(マイリブズ)