冬の松本を彩る光の祭典：国宝松本城プロジェクションマッピング2025-2026の幕開け
日本の現存天守の中でも、最も古い五重六階の国宝として名高い松本城が、この冬も壮麗な光のアートへと変貌を遂げます。昨年は実に17万人以上が訪れたという「国宝 松本城天守 プロジェクションマッピング 2025-2026」が、2025年12月13日（土）から2026年2月15日（日）まで、長野県松本市の松本城公園で開催されます。この大規模な光の祭典は、観覧無料、事前申し込みも不要という、まさに冬の松本を最大限に楽しむための特別な贈り物と言えるでしょう。
「烏城（からすじょう）」とも呼ばれる漆黒の松本城は、昼間の精悍な姿とは一変し、夜には重厚な壁面が巨大なスクリーンへと姿を変えます。光が投影された城は、まるで生命を宿したかのように躍動し、水面に映し出される逆さ松本城は、その幻想的な光景をさらに深く、私たちを異世界へと誘うゲートのように感じさせます。
歴史と自然が織りなす光の芸術：三期にわたる物語の展開
このプロジェクションマッピングの魅力は、単なる美しい映像の投影に留まりません。松本の豊かな歴史と文化、そして雄大な自然が深く織り込まれたストーリー性が、訪れる人々の心に響きます。松本市立博物館が所蔵する錦絵や屏風絵、松本てまりや提灯といった伝統工芸のモチーフが光の粒となって天守に舞い踊る様は、まるで時を超えた旅に誘われるかのようです。また、春に咲き誇る桜や、雄大な北アルプスの花々も登場し、冬の寒さの中で、一足早い春の訪れや力強い自然の息吹を感じられる、心温まる体験を提供してくれます。
さらに、このイベントでは会期中に3つの異なるテーマで映像が切り替わるため、一度訪れた方も、期間を変えて再訪する価値が十分にあります。約9分間のコンテンツが約3分間のインターミッションを挟んで連続投影され、それぞれの期間で異なる松本の表情をじっくりと堪能できるのです。
- ＜第一期：時を超える城 〜光の物語〜＞ （2025年12月13日～2026年1月7日）
- ＜第二期：光の記憶 〜名場面ダイジェスト〜＞ （2026年1月8日～1月28日）
- ＜第三期：光咲く天守 〜春の幕開け〜＞ （2026年1月29日～2月15日）
デジタルクリエイティブの最前線：一旗が描く没入体験
この感動的なプロジェクションマッピングを手掛けるのは、株式会社一旗です。2019年設立ながら、名古屋・東京・大阪・ミラノを拠点に、国内外で80以上ものプロジェクションマッピングやイマーシブアートミュージアムを手掛ける、デジタルクリエイティブの最前線を走る企業です。彼らの強みは、「アートとテクノロジーの融合」を追求し、単なる映像投影にとどまらない多様な表現力にあります。能や歌舞伎といった伝統芸能とホログラフィックスクリーンを組み合わせたイマーシブショーなど、その手腕は多岐にわたります。文化観光のDX（デジタルトランスフォーメーション）に挑戦し続ける彼らだからこそ、国宝松本城という歴史的建造物に、新たな命を吹き込むことができるのでしょう。
天守へのマッピングだけでなく、園路でのインタラクティブコンテンツ、城門でのプロジェクションマッピング、さらには松本城公園全体のライトアップも施され、訪れる人々を光のテーマパークへと誘います。エプソン販売株式会社、セイコーエプソン株式会社との共同プロデュース・制作という点も、最新鋭の映像技術が惜しみなく投入されていることを示しており、期待感はさらに高まります。
幻想世界への誘い：アクセスと鑑賞の心得
国宝 松本城天守 プロジェクションマッピング 2025-2026は、冬の松本を彩る特別な体験です。この幻想的な世界を心ゆくまで楽しむために、いくつかの実用的なアドバイスをお伝えします。
【開催概要】
* 名称: 国宝 松本城天守 プロジェクションマッピング 2025-2026
* 日時: 2025年12月13日（土）～2026年2月15日（日） 18:00～22:00
* 会場: 松本城公園（長野県松本市丸の内4-1）
* 料金: 観覧無料・事前申込不要
【アクセス】
* 電車: JR「松本駅」より徒歩約20分。
* バス: JR「松本駅」より美ヶ原温泉線、浅間線、岡田線、アルプス公園線「松本城・市役所前」下車。
* 車: 長野自動車道「松本IC」より車で約20分。
* 駐車場: 松本市営松本城大手門駐車場（立体）をご利用ください。（7:30〜22:30 普通車150円/30分、松本城まで徒歩約8分）
【鑑賞のポイントと注意点】
冬の松本は非常に冷え込みますので、手袋、マフラー、帽子、カイロなど、しっかりとした防寒対策で体を温めてからお出かけください。また、思い出を写真に残す際には、フラッシュ撮影、ドローン撮影、混雑時の最前列での三脚使用、脚立など地面に足が接触しない物を使用しての撮影は控え、周囲への配慮をお願いいたします。連写のシャッター音は周囲の迷惑になる場合がありますので、混雑時はサイレント撮影機能を使うか、映像の動きが速い場合は動画撮影がおすすめです。三脚を使用する場合も、カメラ位置は撮影者の頭の高さまでが上限です。観覧に適したエリアは限られていますので、周りの方と気持ちよく楽しめるよう、譲り合いの心にご協力をお願いします。
この冬、国宝松本城が魅せる光と音の饗宴は、きっと忘れられない感動をあなたに与えてくれるでしょう。ぜひ、大切な人と一緒に、この特別な体験を味わってみてください。
