NEWSが歌う"愛しい人"へのラブソング
NEWSはメンバーの変遷を経て、現在は小山慶一郎、増田貴久、加藤シゲアキの3人体制で活動しています。
個々の専門性を生かしてソロでも活動する一方、3人の結束力を感じさせるパフォーマンスが魅力でもあるグループ。
2024年にはNEWSの楽曲がサブスク解禁となり、2012年に発売された『チャンカパーナ』も改めて注目を集めました。
そんな本楽曲で気になるのが、タイトルにもなっている「チャンカパーナ」という言葉の意味です。
実は、特定の言語に存在する言葉ではなく、「愛しい人」を意味する造語とされています。
「チャン」は、人の名前の後ろにつける「○○ちゃん」の「ちゃん」に由来するとのこと。
大切な相手に親しみを込めて呼びかけるような、愛情のこもった言葉なのでしょう。
また、楽曲の特徴として挙げられるのが、お祭りの笛や太鼓を思わせるサビのリズムです。
盆踊りにも通じるような独特のリズム感が、一度聴いたら忘れられない魅力を生み出しているのかもしれません。
では、そんな印象的なタイトルを持つ『チャンカパーナ』には、どのような恋愛模様が描かれているのでしょうか。
偶然の出会いから始まる、二人の恋

----------------
深夜バスで君を見た 息を呑むよな黒髪
行き先は違うけれど オレは迷わず飛び乗る
≪チャンカパーナ 歌詞より抜粋≫
----------------
物語は、主人公が深夜バスで「君」を見つける場面から始まります。
本来、二人は別々の場所へ向かうはずでしたが、主人公は彼女を見た瞬間、予定を変えてしまったようです。
「迷わず飛び乗る」という言葉から伝わってくるのは、理屈よりも衝動が勝った主人公の姿。
一瞬で心を奪われるほど、強烈な出会いだったのでしょう。
しかし、主人公が彼女に惹かれた背景には、単なる一目惚れだけではない理由もありそうです。
----------------
一人じゃ悲しすぎる夜さ 誰かと話したかった
君もうれしそうで どちらからともなく 手を握る
≪チャンカパーナ 歌詞より抜粋≫
----------------
ここでは、主人公が抱えていた孤独が描かれています。
そんな寂しさの中で出会った二人が、「どちらからともなく」手を握るという展開も印象的です。
主人公だけが一方的に彼女を求めているのではなく、互いに惹かれ合っていることがうかがえるでしょう。
孤独だった夜に偶然出会い、寂しさを埋めるように距離を縮めていく二人。
互いの存在を求める気持ちが重なったことで、二人の恋は急速に動き始めたのかもしれません。
激しくなる恋心

----------------
Baby チャンチャンチャンカパーナ チャンカパーナ
痛いほど君が欲しいよ
もう ジン ジン 熱えている 身体は止まらない
≪チャンカパーナ 歌詞より抜粋≫
----------------
印象的なサビ部分ですが、ここから主人公の感情は一気に熱を帯びていきます。
「君が欲しい」「身体は止まらない」といった直接的な表現もあり、刺激的な歌詞としても印象に残ります。
サビ前の「悲しすぎる夜」と比べると、「燃えている」という言葉も対照的です。
孤独を感じていた夜が、彼女との出会いによって熱を帯びたものへ変化したとも読めます。
----------------
恥らうその瞳 狂ってしまいそう
≪チャンカパーナ 歌詞より抜粋≫
----------------
「狂ってしまいそう」は主人公の高揚感を表すフレーズに思えます。
好きになればなるほど、自分が抑えられなくなっているのかもしれません。
----------------
バスを捨てて二人は 眠れる場所を探した
うやうやしく服を脱ぎ ベッドに滑り込む花
≪チャンカパーナ 歌詞より抜粋≫
----------------
2番からは二人の距離がさらに縮まり、歌詞の描写もより大胆になっていきます。
「バスを捨てて」という表現は、移動手段を変えたという以上の意味にも読めそうです。
それぞれが向かうはずだった日常から離れ、二人だけの世界へ入っていくような印象があります。
そして、ここで彼女は「花」に例えられます。
美しさだけではなく、特別な存在感まで含めて主人公の目に映る彼女を表しているのかもしれません。
続いて、彼女は「天使」にも例えられます。
----------------
この世にも天使がいたのさ その肌に触れたんだ
「恋って好き」なんて悪戯に言うから 舞い上がる
≪チャンカパーナ 歌詞より抜粋≫
----------------
主人公にとって彼女は、現実離れしたほど美しく、特別な存在として映っていることがここでもうかがえます。
さらに彼女が「恋って好き」と言うことで、主人公はますます舞い上がります。
主人公だけが夢中になっているのではなく、二人の間に恋が生まれていると感じたことで、気持ちがさらに高まった様子が表れているようです。
その高揚は次の「人生で一番美味しいもの」という表現にも繋がります。
----------------
Baby チャンチャンチャンカパーナ チャンカパーナ
人生で一番美味しいもの
そう ナン ナン 何度だって 君を抱いていたい
≪チャンカパーナ 歌詞より抜粋≫
----------------
ここでは「美味しい」という味覚の表現を使って、彼女との関係やこの時間が、主人公にとってこれまでにないほど魅力的なものとして描かれているようです。
「何度だって 君を抱いていたい」と続くことからも、その魅力を何度でも味わいたいほど、彼女への思いが強くなっていることもうかがえます。
----------------
Baby チャンチャンチャンカパーナ チャンカパーナ
まだまだ君がたりないよ
露なその果実 狂ってしまいそう
夜よ覚めないでくれ チャンカパーナ
≪チャンカパーナ 歌詞より抜粋≫
----------------
「露わなその果実」は女性の艶やかな姿を果実に重ねた表現と読めそうです。
一度相手を知ったことでもっと近づきたい、もっと一緒にいたいという気持ちが膨らんでいきます。
その様子には、どこか中毒性のようなものも感じられます。
夜の衝動を本物の恋に変えたい

衝動の中で、主人公が口にするのが「美しい恋にする」という約束です。
----------------
美しい恋にする 美しい恋にするよ
美しい恋にするから 約束するよ、チャンカパーナ
≪チャンカパーナ 歌詞より抜粋≫
----------------
ここまでの二人の関係は、偶然の出会いから一気に距離が縮まった、かなり衝動的なものです。
「約束する」という言葉には、この関係が一時的なものになる可能性を主人公自身もどこかで感じているのかもしれません。
ここで初めて、強い欲望だけではなく、相手との関係を「恋」として大切にしたいという意思が見えてきます。
その二人だけの世界は、さらに閉じたものになっていきます。
----------------
月がふたりを探すから
今夜 世界から身を隠そう
覗いたその肌は褐色の葡萄だね
≪チャンカパーナ 歌詞より抜粋≫
----------------
「今夜世界から身を隠そう」という言葉には、今だけは現実を忘れ二人だけの世界にいたいという気持ちが表れているようです。
「褐色の葡萄」も妖艶な彼女の姿を詩的に表現しているように思えます。
----------------
Baby チャンチャンチャンカパーナ チャンカパーナ
オレの腕にしがみついた
≪チャンカパーナ 歌詞より抜粋≫
----------------
最後のサビははじめのサビと似た言葉が繰り返されます。
その中で「オレの腕にしがみついた」という言葉は、1番の歌詞にあった「どちらからともなく 手を握る」と描かれていたのと呼応します。
この楽曲は最初から最後まで、主人公側だけではなく、互いに求め合う二人の姿が一貫して描かれているように読み取れます。
NEWS「チャンカパーナ」が描く、孤独な夜から始まる"美しい恋"
『チャンカパーナ』は「一夜の衝動」と「美しい恋にしたいという願い」を同時に描いているようです。刺激的な表現が多い一方で、「夜」「月」「天使」「花」「果実」「葡萄」など、幻想的な言葉も多く登場します。
現実の恋愛を描きながら、どこか童話のような世界へと仕立てられていることもこの楽曲の印象的なところでしょう。
"やばい"と感じるほど大胆な歌詞と、幻想的な世界観、そして耳に残るリズム。
その組み合わせが、10年以上の時を経て改めて注目を集めた『チャンカパーナ』の魅力なのかもしれません。
ぜひ、二人の関係や幻想的な言葉の表現にも注目しながら聴いてみてください。
