森の小さなレストランはどんな場所?
『森の小さなレストラン』という曲名からは、童話やおとぎ話に登場するお店のような雰囲気が感じられます。料理系の動画のBGMにもよく使われている優しい雰囲気の楽曲で、NHK「みんなのうた」で放送もされていました。
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ドングリを辿っても着きません
森の小さなレストラン
空っぽのポケットを弄って
忘れた人から辿り着く
≪森の小さなレストラン 歌詞より抜粋≫
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冒頭では「ドングリを辿っても着きません」と歌われており、森の風景が浮かびます。
しかし、ドングリを目印にしてもレストランには辿り着けないようです。
さらに「空っぽのポケット」や「忘れた人から辿り着く」という言葉も気になります。
レストランならお金を持って訪れるのが一般的です。
それなのにポケットは空っぽで、何かを忘れた人が辿り着くとされています。
そのため、ここは現実にある普通の飲食店とは違う場所なのかもしれません。
現実世界の常識を失った人が、いつの間にか導かれる場所とも読めそうです。
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予約は一つもありません
森の小さなレストラン
空席だらけのランチ時
小鳥がパタパタ笑ってる
≪森の小さなレストラン 歌詞より抜粋≫
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続く歌詞では、「予約は一つもありません」「空席だらけのランチ時」と、さらに不思議な描写が続きます。
通常ランチ時は、多くの飲食店は客で賑わう時間帯です。
それにもかかわらず、このレストランは予約もなく、空席ばかりとなっています。
そして「小鳥がパタパタ笑ってる」とあるので、寂しいレストランという印象ではなく、むしろ穏やかで楽しそうな雰囲気も感じられます。
現実にはない不思議なレストラン

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真っ赤なペンキのトタン屋根
メニューはおすすめ そればかり
厨房の方から聞こえてる
バイオリン フルート チェロ ビオラ
≪森の小さなレストラン 歌詞より抜粋≫
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「真っ赤なペンキのトタン屋根」からは、森の中にある素朴で少し古びた小さな店の姿が浮かびます。
「メニューはおすすめ そればかり」というフレーズから、客が好きな料理を選ぶ一般的な飲食店とは少し違うようです。
店側から出される料理を受け取るだけという描写にも見え、客が自分の意思で食事を選ぶ場所ではないようにも感じられます。
さらに、厨房から聞こえてくるのは調理の音ではなく、バイオリンやフルート、チェロ、ビオラの音。
このことも、このレストランが現実とは異なる不思議な場所であることを感じさせます。
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ようこそようこそ いらっしゃい
たらふく食べたらお眠りよ
≪森の小さなレストラン 歌詞より抜粋≫
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ここで「ようこそようこそ いらっしゃい」と客がレストランへ迎え入れられます。
そして「たらふく食べたらお眠りよ」と、食事の後に眠るよう促されます。
ここまでの描写を踏まえると、「眠り」は死を表している可能性もありそうです。
「今宵の食事」に隠された意味は?

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右から左へおおわらわ
手乗りの子熊も踊り出す
カルパッチョ パエリア オードブル
リゾット デザートはありません
≪森の小さなレストラン 歌詞より抜粋≫
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「おおわらわ」は忙しく慌てている様子という意味です。
それまで「空席だらけ」だったレストランが、ここで急に慌ただしくなります。
この後に「今宵は」という言葉が出てくることから、ここで昼から夜の場面に変化したとも読めそうです。
料理が並び、子熊まで踊り出す、賑やかな食事の時間が描かれています。
しかし、ここで描かれている食事は、普通のレストランのディナーとは少し違うのかもしれません。
死をめぐる場面だと考えると、亡くなった人を囲む、お通夜後の食事を連想させる描写とも読めそうです。
そして「デザートはありません」という言葉も印象的です。
デザートは食事の最後に出されるものなので、これがないことを「食事の先がない」と読み取れます。
この後に出てくる「最後のフルコース」へつながることを考えると、この言葉にも人生の終わりを思わせる意味が込められているのかもしれません。
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お墓の中まで届けましょう
今宵は最後のフルコース
≪森の小さなレストラン 歌詞より抜粋≫
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最後には「お墓の中まで届けましょう」「今宵は最後のフルコース」となります。
ここで初めて「お墓」という言葉が登場します。
「お眠りよ」「さようなら」といった言葉も合わせて考えると、森の小さなレストランは死に関係する場所なのではないかと考えられます。
「"最後"のフルコース」という言葉は、やはり人生を終える人が最後に食事を楽しむ場所という解釈もできそうです。
怖さもある「森の小さなレストラン」の温かさ
「森の小さなレストラン」は童話のような可愛らしい世界観の中に、死や人生の終わりを思わせる要素が隠されているように感じられます。もしここが死を迎えた人のための場所なら、「予約は一つもありません」という言葉の意味がより深く感じられます。
自分で訪れる日を決めるのではなく、寿命が来れば自然と辿り着く場所とも読み取ることができそうです。
怖さの中にも温かさを感じられる、不思議な世界観を想像しながら、ぜひ聴いてみてください。