クラシック音楽というのは、古くから人間に愛されてきた音楽で、現代のポップス音楽の元にもなった音楽ですね。しかし最近、クラシックを聴く人の数は年々減ってきてしまっているように感じます。それは、ポップス音楽がとても馴染みやすい音楽であるということもありますが、聴かない方々の中には、「敷居が高そう」「専門の知識がないと理解ができなさそう」などと、“限られた人にしか分からない音楽”と思っている方もいるようです。「興味がないわけじゃないけど、聴いてもつまらないと思ってしまう…」今回は、そんなアナタのために、とっておきのCDをご紹介します！
クラシック音楽が分からない人も知っている、“アノ人”が参加している！
今回ご紹介するアルバムは、2016年４月６日にリリースされた、葉加瀬太郎さん、高嶋ちさ子さん、古澤巌さんの『BEST OF THE THREE VIOLINISTS』です。このアルバムの１番の注目は、なんといっても参加されているメンバーです！
葉加瀬太郎さんは、クラシックが分からない！という方でもご存知の方は多いと思います。ドキュメンタリー番組の主題歌を作曲・演奏されている上に、バラエティ番組などでも活躍されていますね。
また、高嶋ちさ子さんも、演奏活動だけでなく、テレビ番組にも多く出演されていますね。古澤巌さんは、東京交響楽団のソロ・コンサートマスター（演奏を取りまとめる職）をはじめとする演奏活動の他にも、俳優業もやられるマルチなヴァイオリニストです。
この３人は、数々の演奏実績をもとに、日本を代表する“３大ヴァイオリニスト”と呼ばれています。それはもちろん、クラシック曲の演奏が素晴らしいということもあるのですが、“クラシカル・クロスオーバー”というジャンルを演奏されていることも大きな特徴です。“クラシカル・クロスオーバー”とは、クラシックとポップスが融合された音楽のことをいいます。
新たにレコーディングされた収録曲「SWINGIN’VIVALDI」を聞いて頂けると、クラシカル・クロスオーバーの意味が一気にお分かり頂けると思います。
なんとこの曲は、ヴィバルディの四季より「春」を大胆にスウィングジャズ風にアレンジした作品なのです！普通、クラシックの曲に、ドラムセットが入るなんてこと、ありえませんよね？ですがこの曲は、ドラムがカッコよく入っており、とにかく思いっきりジャズなのです！なんならもうクラシックではありません！！そんな中でも、ソロ演奏の部分では、１人１人がとても音楽的に演奏されていて、聞いていてとてもワクワクドキドキする作品です。
アルバム全体も葉加瀬太郎さん、高嶋ちさ子さん、古澤巌さんそれぞれの個性を十二分に感じられる魅力に満ちた選曲になっています。この充実した内容は、まさに極上のクラシカル・クロスオーバーの最高傑作と呼ぶにふさわしいアルバムでしょう！
また、４月２３日～５月１５日にかけて、このアルバム及び、3大バイオリンの世界観、素晴らしさをライブで体験できるコンサートツアー【HATS MUSIC FESTIVAL Vol.1「葉加瀬太郎・高嶋ちさ子・古澤 巌～3大バイオリニストコンサート～」】が開催されました。チケットはとても人気だったそうで、３人の人気を物語っています。
すでに終演してしまっているので、もうコンサートに行くことはできません。しかしこのアルバムでぜひ世界観を味わって頂きたいです。クラシックに興味がある方、そうでない方も、ぜひお手にとってみて下さい！
TEXT:Rei
