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10代を魅了する「告うた」はファンへのアンサーから生まれた?ericaが楽曲に込めた思いとは【インタビュー】

2017年3月1日、ericaの2ndシングル『どんなときもそばにいるよ/たとえば今日、世界が終わったとしても』がリリースされた。


2017年3月1日、ericaの2ndシングル『どんなときもそばにいるよ/たとえば今日、世界が終わったとしても』がリリースされた。erica初となる両A面シングルは、「大切な人へ気持ちを伝える」ことをテーマに掲げた新たな告白ソングに仕上がっている。

今回はリリースを記念してUtaTen初インタビューを実施。最新楽曲についてはもちろん、アーティストを始めたきっかけや「告うた」と呼ばれる告白ソングが生まれるまでの経緯を聞いた。

erica インタビュー



ericaについて

――様々な恋愛ソングを生みだしてきたericaさんですが、音楽活動を始めようと思ったきっかけは?

erica:私は山梨県出身なんですけど、コンビニに行くにも歩いて1時間、バスは1時間に1本みたいな本当に山しかないような場所で育ったんです。3歳からピアノをやっていたこともあり、秘密基地を作ったりカブトムシ育てたりするのと同じ遊びの一つとして曲作りを始めました。CDショップが近くになかったので、TVやラジオで聴いた流行りの曲を録音して、何度も何度も繰り返し聴いては、コピペして。コードが分かるようになった頃からは、自分流の曲作りも始めました。

――音楽が小さな頃から身近にあったんですね。

erica:だから、どのアーティストに憧れてっていうのがあまりなくて。面白いな、好きだなと思った曲を片っ端からコピペしてはアレンジしていましたね。

――作詞はいつぐらいから始めたのですか?

erica:小学校3年生くらいから日記を書くようになったんですけど、女の子って日記がだんだんと詩やポエムになっていくじゃないですか。最初はその当時好きだったアーティストの歌詞を書いていたのが、だんだん自分でも歌詞を書くようになりました。今見ると「なんじゃそりゃ!」みたいな曲ばかりなんですけどね(笑)。

――ちなみに、どんな曲を書いていたんですか?

erica:最初に作った曲は「ばっきゅーん!」っていう曲なんですけど、凄くダサいんですよ(笑)。「ばっきゅーん! あなたのハートにばっきゅーん!」っていう歌詞に振りまでつけて、小学校の友達に共有してみんなでやっていました。その当時、SPEEDさんが流行っていたこともあって、友達の中で振付を覚えて歌うのが流行ったんです。

――かなりキャッチーな歌詞ですね(笑)。ポエムや詩だと友達に見せるのが恥ずかしくて隠しがちですが、ericaさんはオープンにしていたんですね。

erica:「ばっきゅーん」系は友達に見せていたんですけど、悩みや不安を書いていたノートは自分だけのものにしていました。とくに、中学生の頃は悩むことも多くて。友達とうまくいかなかった経験が誰でもあると思うんですけど、そういう時に誰にも相談できなかった悩みを吐き出す場所が全部ノートだったんです。そうして思いを書いているうちに、本気で詩を書くようになりました。

デビューのきっかけ



――デビューのきっかけが元Iwishのnaoさんが行ったオーディション。しかも、初めて受けたオーディションでとのことですが、応募した時の事を覚えていますか?

erica:私は、オーディションを受けたのが二十歳と凄く遅かったんです。というのも、両親は、歌手を目指すことを「努力して叶う夢じゃない」と、めちゃくちゃ反対していて。二十歳までは親の同意がないとオーディションが受けられなかったんです。なので、二十歳の誕生日に『月刊オーディション』『ザ・デビュー』というオーディション雑誌に載っているオーディション全部に応募したんですよ。日付が変わった瞬間にポストいっぱいになるほど応募書類を投函して、最初に受けたオーディションがnaoさんのオーディションだったんです。

――初めてのオーディションの場ともなると緊張しそうなものですが……

erica:応募から一週間後にオーディションへ向かったんですけど、まさかのトップバッターで。周りの方は慣れている雰囲気の方ばかりだったので凄く緊張して。Kiroroさんの歌を準備していたんですけど、緊張で歌詞を忘れてしまって、全部ラララで歌い切ったんですよ。「終わった……」と、その時は思ったのですが、次の日に連絡をいただいて事務所の研究生になることができたんです。後から聞いた話だと、「声が良かった」と思っていただいたみたいで。

――最後までやりきったことで、きっかけを掴んだのですね。

erica:そうなんです。そこから作詞・作曲を勉強して人前に出る勉強として路上ライブを始めました。その時は、いいお客さんばかりじゃないし、荷物を自分で運んでいたので電車の乗り降りも大変だったし、歌っている目の前でトラックを止められることもあったし。毎日雨が降ればいいのにと思って、レーダーで天気をチェックして、雨雲の動きを見ては早めにnaoさんに知らせて、どうにか路上に出ないようにしていました。naoさんが別の場所にいるときは「こっちは雨降ってます!」とか濁すこともありましたね。今だから言える話(笑)。

――そこから「ライブを楽しいな」「やりたいな」と思えるようになったのはいつ頃ですか?

erica:最初はただ路上に出て歌うだけだったんですけど、続けるなかで「新曲を歌うつもりで歌う」「お客さんが0人でも今日が最後だと思ってやろう」とか、目標を決めるようになったんです。その目標に向けて一生懸命やり続けるなかで、お客さんが足を止めてくれるようになって。だんだんとCDを買ってくれるようになったことで、楽しいと感じるようになりましたね。

――そこまでの道のりは簡単なものじゃないですよね。

erica:長かったですね。今思うとあの頃は楽しいより、苦しい気持ちの方が多かったかな。今でも楽しいことはもちろんあるけれど、それだけを思うことはないかもしれない。常に「ライブちゃんとできるかな」「堂々と歌うことができるかな」ってライブ前は少し不安になりますね。ステージに出てしまえば大丈夫なんですけどね。

「告うた」と呼ばれるericaの楽曲



――ericaさんの楽曲は、「告うた」と呼ばれるように告白や恋愛の歌が多いですよね。

erica:実は恋愛の歌を作ったのは路上ライブをやり終わってからなんですよ。路上ライブをやっていた頃は、「大空飛ぼう」みたいな爽やか系の歌詞で、どちらかというと山梨のアルプスの少女が歌いそうな曲が多かったんですよ。

――山梨のアルプス系! 今とは系統が違ったんですね。

erica:路上ライブを終えて、周りの人達が動き出してくれた時に新しい自分に生まれ変わりたいと思って。それが3月くらいだったので、春に向けて新しいericaになろうと、髪をショートカットにして『恋、告げる』という曲を作ったんです。その曲を出した時に、メールやブログでお悩み相談をたくさんいただいたんです。それまでブログのコメントも少なかったし、メールがくることもあまりなかったので、相談をいただいたことが嬉しくて、最初は全部にお返事返しをしていたんです。そこから、自分で作詞・作曲できるんだから、お返事は音楽で返そうと思って、YouTubeに楽曲をアップし始めました。

――では、「告うた」というのは、告白の歌を作ろうとして作ったわけでなく、ファンの方へのお返事だったんですね。

erica:そうなんです。最初は自分自身が変わりたくて作った曲が、恋愛で悩んでいる女の子に届いて。その後、「告白」で悩んでいる子が多かったから、お返事も「告白ソング」ばかりになって。いつの間にか「告うた」と呼んでもらえるようになったんですよ。

――そんな経緯があったとは驚きました。

erica:最初はそんなつもりがなくて。自分は恋愛経験もそんなにないし。こういう楽曲を作っていると「恋愛のカリスマ」だと思ってもらうこともあるんですけど。

――まさに、恋愛経験が豊富なのかと思っていました!

erica:全然そんなことなくて。むしろ、みんなと同じような恋愛を経験してきたからこそ、相談していただいた内容に「分かるよ!」って共感することができて。だからこそ、上から目線で「こうすれば?」じゃなくて、親友と朝までファミレスで「そうだよね! 分かるよ!」って語り合いながら、朝日見て「まぁ、頑張ろうよ!」って励ましあっているような感覚で曲を作っていて。出来上がった曲はどれも、みんなと一緒に作ったようなものなんです。

――こうした話を聞いていると、ericaさんは心に寄り添ってくれるようなアーティストだなと思いました。

erica:もし、あの時に行動していなかったら、お悩み相談もしていなかったし、「告うた」も産まれていなかったと思う。それどころか、ただ言われたことをやる歌手になっていたかもしれない。当時は、隣の芝生が青く見えていたんですけど、やっとこれで良かったんだなと12年目になって思えるようになりましたね。

――12年間歌い続けることはきっと楽しいことばかりじゃないですよね。

erica:最初の5年間は辛すぎて毎日辞めたかったんですよ。歌も下手、曲も作れない、歌詞も描けない、お客さんも集まらないという現状に「なんのために歌手をやろうと思ったんだろう」って。ただ歌が好きなだけで始めた根拠の無い自信が、努力していない自分に返っていたことが凄く辛くて。でも、自分が頑張ることで周囲がついてきてくれるようになって、1人じゃないんだなって前向きに思えるようになりましたね。

2ndシングル『たとえば今日、世界が終わったとしても/どんなときもそばにいるよ』



――3月1日には2ndシングル『たとえば今日、世界が終わったとしても/どんなときもそばにいるよ』がリリース。両A面となった経緯は?

erica:『どんなときもそばにいるよ』は、サウンド面で挑戦している楽曲で、『たとえば今日、世界が終わったとしても』は、昨年くらいから抱いていた“恋愛”だけじゃなくて“大切な人”に気持ちを伝える告うたを作りたいという思いを形にできた曲。両方とも新しいことにチャレンジした曲だったので、どちらを1番にもってくるかで凄く悩みまして。だったら両方ともメインで作ろうか! ということで両A面にしました。

――『たとえば今日、世界が終わったとしても』は、とてもスケールの大きな曲ですね。

erica:今までは手に届く範囲の告うたを作っていたんですけど、もっと大きな愛をテーマに作りたいと思って。加えて、今まで自分がやってこなかったテイストのサウンドをやりたかったんです。もしかすると、今まで私の楽曲を聴いてきてくれたファンの方はびっくりするかもしれないけれど、こういうサウンドじゃないと書けない歌詞の世界観だったりもして。実はずっとやりたくて、自分の中にあった曲なんです。

――ずっと胸の中にある曲だったとは。この曲は、当たり前だと思っていたことはいつ終わりを告げるか分からない。その時に後悔しないために、今やろうと思わせてくれますね。

erica:まさにその通りで。当たり前の毎日の中で、「明日やろうかな」と思っていたことがあっても、この瞬間に世界が真っ暗になったら「今日やっておけばよかったな」と思うと思うんです。そうやって後悔する前に、「今やろう」と思ってもらえるきっかけになればいいなと思って作ってみました。

――先ほど、“挑戦した”と言っていたように、ericaさんやリスナーの世界が広がる可能性を持つ曲でもありますね。

erica:「こういう世界観の曲も聴いてみたいな」って思ってもらえるきっかけになれば嬉しいですね。不安な気持ちもあるけれど、挑戦しないといけないし、挑戦させてもらったからにはとことんこだわりたいと思って。

――なんでも、アレンジにも参加したそうですね。

erica:いつもは、イメージや雰囲気だけを伝えてアレンジャーさんにおまかせしていたんですが今回はがっつり参加しまして。ドラムの入りや細かいサウンドにこだわったことで、締切15分前の納品になってしまいました……! でも、そういった意味でも、どれだけ時間があっても足りなくなるくらい、毎回新しいことをやりたくなるような曲。自分の中ではまだ途中経過で、歌っていくうちに進化していくんじゃないかと思いますね。

――『どんなときもそばにいるよ』は、『恋んトス』の挿入歌。これまでも様々な楽曲を提供してきていますが、今作のイメージは?

erica:『たとえば今日、世界が終わったとしても』と同じく、“今大切だと思う人に気持ちを伝えよう”という気持ちを込めていて。こちらの楽曲の方が、より今までのericaのテイストらしい。分かりやすい言葉で書くことにこだわりました。

――ericaさんは、楽曲を作る際に「分かりやすい言葉」を選ぶことを心掛けているそうですね。いつ頃からそう意識し始めたのですか?

erica:両親が共働きだったこともあり、お爺ちゃんとお婆ちゃんに育てられたので、よく演歌を聴いていたんです。例えば、美空ひばりさんや天童良美さんは、声を聴くだけでもあの人だって気づくし、自然と涙が出てくる。きっとあの方たちは、「あ・い・う」という言葉だけでも「愛している」という思いを伝えることができると思うんです。それって究極の世界観だなって気づいたときに、私もいつかそんな風に声だけで思いが伝えられるアーティストになりたいなって思って。その時から誰でも分かる言葉にしたんですよ。今はまだ声だけで思いを伝えられるアーティストになれていないなって思うから、いつか自分の曲が声だけで伝えられるようになればいいなと思います。

――シンプルな言葉だからこそ、繊細な言葉選びが必要になりそうですね。

erica:そうなんです。分かりやすい言葉だから、皆さん簡単に書けると思いがちなんですが、分かりやすい言葉と分かりやすいメロディーの組み合わせは、少し言葉が違うだけでダサくなる可能性も持っていて。意外と難しいんですよ。今回も、『どんなときもそばにいるよ』の方が『たとえば今日、世界が終わったとしても』の倍以上時間がかかっています。

――『どんなときもそばにいるよ』は、ファン参加型のPVを作成されるそうですね。

erica:当初は本格的なPVを作る予定はなくて、歌詞だけのリリックPVをYouTubeにあげたんですね。そしたら、それを見た方やLINEMUSICで曲を聴いた方が、『どんなときもそばにいるよ』で動画を作ってくれた人がたくさんいて。みんながこれだけ作ってくれるんだったら、みんなの思いを集めてきちんと作ってみたいと思って作成が決まったんです。

――現在、企画の段階とのことですが、どんなPVになりそうですか?

erica:ファンの方から140文字前後のメッセージを募集して、私が歌っている後ろでみんなのメッセージが浮かび上がるものをイメージしているんですけど……みんな文字数を守ってくれなくて(笑)。みんな凄く頑張って書いてくれていて、中には1000文字を超える人もいました。その中から抜粋してもいいのですが、せっかくなら原文を乗せたくて。なので、この記事を見た方は140文字で応募してくれると嬉しい! すでに投稿してくれている子はもう1回応募してくれてもかまわないので! 待ってます!

最後に

――それでは、最後に読者の方に一言お願いします。

erica:3月1日のシングルは、新しいericaの世界が見えると思うので、2017年最初を飾るに相応しい楽曲ができたと思うので、たくさんの方に聴いてもらいたいです。そして、是非ともライブに来て下さい!


――ありがとうございました!

TEXT:河内香奈子

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リリース情報

CDシングル※ericaオフィシャルサイトにて随時更新!
楽曲名:「たとえば今日、世界が終わったとしても」


発売日:2017年3月1日
発売元:株式会社ピースボイスエンターテイメント
販売元:ダイキサウンド株式会社

ericaプロフィール

誕生日:11月19日(さそり座)
出身地:山梨県 ※やまなし大使
18歳のときに歌手を目指して上京し歌手活動を開始。告白や失恋について歌った切ない歌詞が話題になり、女子中高生を中心にクチコミによって認知が広がる。

YouTubeの動画再生数が合計約4,000万回を超え(2016年11月現在)MixChannelの「歌詞動画」や「LINE歌詞ドッキリ」といった現象をとおして広まった「新世代のソーシャル型アーティスト」として、業界内外の注目を集めている。

また「奇跡の泣きボイス」といわれる彼女の歌声には多くの人が涙する。

オフィシャル関連サイト

公式YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCikZcwC0DWltMG8Dr4HIE4A

Twitter 公式アカウント
https://twitter.com/erica1119_music

LINE オフィシャルブログ
http://lineblog.me/erica/

オフィシャルウェブサイト
http://auroraerica.jp/

2006年に山梨県北杜市から上京し、オーディションで出会ったI WiSHのnaoのプロデュースによりアーティスト活動を開始。 2018年7月18日にユニバーサルミュージックよりメジャーデビュー。 「告白」「失恋」「片思い」など「半径2m以内の恋愛」を歌った楽曲は、「告うた」として女子学生を中心に···

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