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【歌詞コラム】「誰がアイドルロックバンドだって?」『ASTRO』に滲み出るKEYTALKの洗練された泥臭さ

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硬派な音楽ファンからは「アイドルっぽいバンド」と揶揄されているような印象さえ受ける事が多い。

公開日:2017年3月29日 更新日:2017年5月24日


この記事の目次
  1. ・KEYTALK 最新情報
  2. ・リリース情報
  3. ・ライブ情報
  4. ・KEYTALK Profile


「4つ打ち」「踊れるロック」が主流のロックバンド戦国時代。数多くいる若手ロックバンドはいわゆる音楽通の人達に「似たりよったり」だと批判される事も少なくない。そんな中で槍玉に挙げられる事が多いのが、下北沢発の男性ツインボーカルロックバンドKEYTALKだ。

数多くの音楽フェスに出演し、ノリが良くキャッチーな楽曲が多い彼らは、如何にも現在の「ロックバンド戦国時代」を象徴するバンドと言えるだろう。それどころかメンバー個々のキャラクターがやたら強く、コラボカフェやらリアル謎解きゲームとのコラボやらといった派手なプロモーションも目立つためか、硬派な音楽ファンからは「アイドルっぽいバンド」と揶揄されているような印象さえ受ける事が多い。

この文章を読んでくれているあなたが、もしもKEYTALKを「はいはいそんな感じのバンドね〜」と思っているのであれば、今年一月にリリースされたばかりのシングル『ASTRO』を一度聴いてみてほしい。この曲には、今の彼らの魅力が余す事なく詰め込まれている。

まず、あまり知られていないKEYTALKの楽曲の魅力のひとつに、「歌詞の良さ」がある。次の歌詞を見て頂こう。



「夢終えた深夜の帰路に空見上げて
過去は走馬灯のように駆け巡って
遥か何億光年先の星のかけら
あの日の僕がよみがえる」


これは『ASTRO』の冒頭の一節だ。イントロもなく唐突に始まり、ベースボーカル首藤義勝によってなぞられるフレーズはご覧の通り見るからに“叙情的”。代表曲である『MONSTER DANCE』のハイハイハーイやらソイヤソイヤやらと言った合いの手のイメージだけで歌詞も読まずに聴かず嫌いしている人たちはきっとこの美しさに気づかない事だろう。

物語の主人公の独白のような独りよがりのモノローグがどうしても多くなりがちな若手ロックバンドのソングライティングの中では異彩を放つ程に、彼らの楽曲の歌詞では心象風景の描写が重視されている。これはメインで作詞を担っている首藤の感性の賜物だ。歌謡曲を愛聴し、「文学少年」とあだ名される程小説や漫画を好む彼の言語センスが最大限に生かされている。用いられている言葉が美しいだけでなく耳に心地良い語感の良さまで持ち合わせているのは、彼が絶対音感の持ち主であると言う点も大きいだろう。

次に、サウンド面のアプローチだ。「第三のボーカル」とも称される小野武正の押し出しの強いギターや、八木優樹の全身全霊を傾けるような強いビートのドラ厶は時に「歌に対して強すぎる」と評される事もあるようだが、そんなのはとんでもない。少なくともこの曲での彼らはあくまでも、ボーカルふたりの紡ぎ出す物語を鮮やかに彩る背景だ。

美しいアルペジオやローの音が際立つギターは力強いメロディだけでなく切なげな印象も残し、ドラムのリズムもキャッチーなようでいて細かな転調を繰り返す意外と複雑なビートを、ごくさり気なく刻んでいる。ベースの重厚感がそれらに安定性を与え、如何にもライブで盛り上がりそうな疾走感がありながらもまるで天体写真のように深く、キラキラとしたイメージを想起させる。ヘッドフォンをして再生ボタンを押した瞬間、まるで望遠鏡を覗いたように目の前に宇宙が広がるだろう。『ASTRO』と言う大仰なタイトルを裏切らないスケール感だ。

そしてやはりKEYTALK最大の魅力は、ツインボーカルふたりの歌声。ツインボーカルと言えば男女が主流の中、確かな歌唱力と表現力を持つふたりの存在は確実な武器だ。
その上それだけでなく、別々の個性を持つボーカリストであるふたりが歌詞の上でも適材適所の役割を担い、それぞれの味を最大限に活かしている点にも注目だ。この曲の中では特にサビにその存在感が色濃く現れている。

「そうさ光呼ぶ方へ進めよDreamer
誰も追いつけないほど遠くへ
高く舞い散る衝動
幾千の誓いを今つらぬけShooter
明日はこんなに輝くから
光を越えて」


始めの「そうさ〜」からのパートを歌う首藤は、甘く透き通ったハイトーンが特徴的な歌声。何処か中性的でありながら凛とした強さも感じられるその響きは「誰も追いつけないほど遠くへ」「高く舞い散る」と言ったフレーズと相まって空の彼方へ昇ってゆくような勢いと高揚感を醸し出し、夢見がちながら芯の強い「Dreamer」のイメージを作り上げている。

更に、「幾千の誓いを〜」からを歌うギターボーカル寺中友将は、「巨匠」と言う愛称に反しない貫禄すら感じられる朗々とした声を響かせる。嫌が上にも耳が惹かれてしまう強さと深みのある歌声による「幾千の誓い」「明日はこんなに輝くから」と言った確固たる意志を感じさせる前向きなメッセージは、どんな困難をもぶち破る「Shooter」そのものだ。
MVを観てもわかるように、彼らはそれぞれの強さと意志を湛えた歌声をまるで闘うようにぶつけ合いながらハーモニーを奏でている。こんな歌詞をあんな歌声で歌われたら女子ならドキドキしないわけにはいかないと言うもんだ。勿論男子だってまるで少年漫画のような、ギラギラのロマンを感じるに違いない。

更に、これだけの要素がたった三分足らずの短い曲の中にぎっしりと詰め込まれているのが何よりも凄い。どんなにトリッキーな試みを見せてもリスナーを飽きさせず、シンプルにさらりと聴かせられるストイックな曲作りも彼らの大きな持ち味のひとつだ。

しかし、実はこの曲の一番の聴きどころは、歌詞の中に滲み出す「彼ら自身」である。
先に引用した冒頭の叙情的な歌詞、これにはバンドの大きな夢のひとつだった一昨年の武道館公演を終えた際の首藤の感情が現れている。2007年の結成以来、下北沢を中心に地道なライブ活動を続け、一度もメンバーチェンジすることもなく歩んできた彼らの団結力は、同じ世代の若手バンドの中でも群を抜いて強い。

「これは僕から僕への未完成の手紙
どこまでもささやかで一途な祈り
今は言葉の意味はわからなくても
それでいいのさ 届いてくれよ」


これは二番メロ部分の歌詞だが、ここに現れているような「過去の自分へのエール」と言った、ともすれば綺麗事になりかねないテーマを独りよがりな歌詞ではなく美しく洗練された説得力のある言葉で描けるのは、きっと誰よりも首藤がバンドを信頼し、自分ひとりの言葉ではなく「KEYTALKの意志」として歌っているからだろう。彼らが足並みを揃え、時にぶつかり合い、時にすれ違いながらも泥臭く歩んできた道のりが、歌や音に説得力を与えているのだ。
そんな今の彼らにとっては「自称・音楽通」の人達による批判なんか、きっと痛くも痒くもないのだろう。明日を照らす光さえ超えて飛び立つ強さを、寺中の力強いロングトーンが高らかに轟かせる。

「幾千の誓いを今つらぬけShooter
明日はこんなに輝くから
光を越えて 遠くへ」


花火のように短く儚い時間の中に彼らの生き様が全て詰め込まれている『ASTRO』は、KEYTALKを「アイドルバンド」だと思っているあなたにも、自信を持ってお薦め出来る一曲である。



TEXT:五十嵐 文章

KEYTALK(キートーク)は、小野武正(ギター&コーラス)、寺中友将(ボーカル&ギター)、首藤義勝(ボーカル&ベース)、八木優樹)(ドラム&コーラス)の4人から成る男性ロックバンド。普段は下北沢を拠点に活動している。2007年9月、高校の同級生だった小野と八木がrealを結成。その後、首藤と···

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KEYTALK 最新情報

リリース情報

ユニバーサルミュージック/Virgin Music移籍第1弾アルバム
●2019年11月6日(水) 発売
6thアルバム『DON’T STOP THE MUSIC』



▷詳細はこちら

★初回限定盤A
価格:3,800円(税抜)
品番:TYCT-69160 
内容:CD+DVD

※初回限定盤AにはCDに加え、2019年7月18日に開催された「新感覚KEYTALK泡みたいに弾けるツアー ~涼しくなろうぜ!!バボバボ~」ファイナル公演より7曲(予定)のライブ映像と、オフショット満載のダイジェスト映像を収録した特典DVDが付属!

★初回限定盤B/完全数量限定
価格:3,000円(税抜)
品番:TYCT-69161
内容:CD+ラバーバンド

※初回限定盤BにはCDに加え、完全数量限定で限定デザインのラバーバンド(4種類のうち1つランダム封入)が付属!

★通常盤
価格:2,600円(税抜)
品番:TYCT-60149
内容:CDのみ

【CD収録内容】
1. DE’DEVIL DANCER
(ヤマト運輸「クロネコメンバーズ」タイアップソング)

2.真夏の衝動

3.BUBBLE-GUM MAGIC
(テレビ朝日系全国放送「Break Out」5月度 オープニング・トラック)

4.アカネ・ワルツ
(読売テレビ・日本テレビ系「探偵が早すぎるスペシャル」主題歌)

5.ララ・ラプソディー
(KAGOME「GO!ME.」プロジェクトテーマソング)

6.ブルーハワイ
(リクルート「ホットペッパービューティー」WEB CMタイアップ曲)

7.Catch The Wave
(「meets the surf project」テーマソング)

8.旋律の迷宮
(テレビ東京系「警視庁ゼロ係〜生活安全課なんでも相談室~SEASON4」主題歌)

9.DROP2
(MBSドラマ特区「カフカの東京絶望日記」エンディングテーマ曲)

10.COMPLEX MANIA

11.桜色の街へ
(熊本市内新大型複合商業施設「SAKURA MACHI Kumamoto」CMソング)

12.少年
(パワプロ25周年記念 モバイルゲーム『実況パワフルプロ野球』タイアップソング(KONAMI))

ライブ情報

●全国ワンマンツアー情報

【2019年】
11月08日 (金)
北海道:Zepp Sapporo

11月14日 (木)
愛知:Zepp Nagoya

11月23日 (土)
宮城:仙台PIT

12月08日 (日)
福岡:Zepp Fukuoka

12月11日 (水)
東京:Zepp Tokyo

12月13日 (金)
大阪:Zepp Osaka Bayside

●「ANIMISM#20191216」
2019年12月16日(月)
会場:大阪Live House Anima
時間:open 18:15 / start 19:00
Live House Animaサイト

●「エアトリ presents 毎日がクリスマス 2019〜ACIDMAN × KEYTALK〜」
2019年12月18日(水)
会場:横浜赤レンガ倉庫1号館 3Fホール
時間:open 18:00 / start 19:00
イベント公式サイト

●「MERRY ROCK PARADE 2019」
2019年12月21日(土)
会場:ポートメッセなごや1号館~3号館
時間:open 9:30 / start 11:00
イベント公式サイト

●「BARIYOKA ROCK 2019」
2019年12月27日(金)
会場:Zepp Fukuoka
時間:open 17:30 / start 18:30
イベント公式サイト

●「FM802 30PARTY FM802 ROCK FESTIVAL RADIO CRAZY 2019」
2019年12月26日(木)
会場:インテックス大阪
時間:open 9:00 / start 11:00
イベント公式サイト

●「COUNTDOWN JAPAN 19/20」
2019年12月30日(月)
会場:幕張メッセ国際展示場1~11ホール・イベントホール
時間:open 10:30 / start 12:00
イベント公式サイト

KEYTALK Profile

東京・下北沢発4人組ロックバンド。
2009年7月に小野武正、首藤義勝、寺中友将、八木優樹で結成。

2015年には初の武道館単独公演、2017年には横浜アリーナ、さらに2018年には幕張メッセ(360°センターステージ)でのワンマンライブを敢行。

今では日本全国の大型フェスで大トリを務めるまでに成長した。

2019年夏開催された大型フェスにも次々と出演を果たし、その勢いが止まることない彼らに更なる注目が集まっている。

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