──アレンジはどこまでモリさんが考えた状態のデモを作られたんですか?
モリナオフミ:僕はほとんど考えないです!歌とコードと歌詞だけ考えてあとはこの人(田村優太)に全部投げます!何も言わなくても大体僕のイメージしたやつを作ってきます!これが熟練のパートナーシップ!
田村優太:はい、作ります!人が作ってまだ何も肉付けされてないのを化けさせるのは結構楽しいですね。
モリナオフミ:100の信頼があるんで全部投げちゃいますね!ウェ〜〜!!って。そしたらウワァ〜〜って返ってきてウォ〜〜!ってなる。
全員:(笑)
モリナオフミ:1人でやってないから面白いですね。
タケウチカズヒロ:『帰っておいで』とかはサウンドプロデューサーのnishi-kenさんが9割くらいアレンジしてくださって、僕はベースラインを自分なりのアプローチで変えるんですけど、そういうのもあったりしますね。
──都築さんにもアレンジのことに関して伺いたいです。
都築聡二:そうですね、言われたことやってるだけなんで特にないっすね!
全員:(笑)
タケウチカズヒロ:聡二は確かにそうですね!
モリナオフミ:それをやらせたら天下一品ですね!
都築聡二:そうですね〜、そのリズムにいかに僕の色を付けるかですよね、はい。
モリナオフミ:話振ったこと後悔してるでしょ。
──(笑)!特に自分のパートに注目してほしい曲とかありますか?
都築聡二:『あなたのキスを数えましょう』以外ですね!
モリナオフミ:そりゃね!(ドラム)入ってないもんね!
──ありがとうございました(笑)
大人の男が歌う『恋愛レボリューション21』
──女性アイドルの曲をフラチナリズムさんがやるとこうなるんだっていう化学反応がすごく良かったです。
タケウチカズヒロ:これはもうnishi-kenさんにフルアレンジしてもらって。
モリナオフミ:僕らでやらないほうがいいと思って投げたらあぁいうアプローチが来たので、それに対して僕らは色をつけたっていう感じですね!何が難しいって、ガヤガヤ感が出ないっていうね!原曲がMAXまで行ってるんで、それ以上足したら潰れてしまうから良いところを見つけるのが結構大変だったよね。サビはみんなで歌いました。
──お、皆さんで歌ってるんですね!
モリナオフミ:気がつかなかったでしょ(笑)?
──レコーディングはいかがでしたか?
タケウチカズヒロ:レコーディングの前々日くらいにフルアレンジが上がってきて、レコーディングするのに精一杯でしたね(笑)。
田村優太:僕は(レコーデイング)苦手ですね。
モリナオフミ:でしょうね、でもこいつ歌上手いんですよ。こいつ(都築聡二)は歌下手なんですよ。
都築聡二:下手なんですけど、歌うことはすごい好きです(笑)。
モリナオフミ:一番大事なもの持ってんじゃん!!
全員:(笑)
モリナオフミ:これは冒頭のラップの部分も僕がやってるんですけど、そこやってる時が一番楽しかったですね。褒めてもらえるんで。
──いい声だって?
タケウチカズヒロ:noshi-kenさんの、モリくんのいい声推しすごいもんね!
モリナオフミ:だからどんどん裸になっていく!乗せられたグラビアアイドルみたいになっちゃって、そのやり合いは楽しかったよね!
──いい声といえば、『KAN&PAI -THE GENESIS-』の最初のナレーションもモリさんが?
モリナオフミ:そうですね!最近細かすぎて伝わらないモノマネにハマってて、FMのラジオDJの独特な「ぁ、さて〜」っていう切り返しがマイブームだったから入れた♡
──本当に検索しましたもん。
モリナオフミ:まだの方は“フラチナリズム 盗作”で検索してください。ぁ、さて〜
全員:(笑)
モリナオフミ:「ぁ、さて〜」っていうのでドラムのトゥタトゥーンっていうの表現してるんですよ。喉フィルハーモニー。
ロバが15分で書き上げた『アイアイアイラブユー』
──(笑)。続いて『アイアイアイラブユー』についてお話しできればと思うんですが、メロディーが心地よすぎて聞き流せるけど、実は歌詞すごく良いこと言ってますよね。
モリナオフミ:女子はやっぱりこういうのが好きなんだろうね〜。僕はあんま好きじゃないんですけどね〜。
タケウチカズヒロ:嘘つけ!
モリナオフミ:でも、これ2010年くらいに書いた曲で、インディーズ時代からやり続けてるんですけど、このころまだ趣味で曲書いてて誰かに向けて書いた曲ではなかったんですよ。「アイアイアイラブユーだけでも」っていう言葉とメロが一緒に出てきて作ったっていう感じでしたね。
田村優太:「聖母」って書いて“マドンナ”って読むんや。知らんかった。
モリナオフミ:あんまり最近恋愛ものを書いてなくて、っていうのも全然恋愛をしてないからなんですけど、これ見るとこの時は恋愛してたんだなって思いますね。
「恋は花火のように 弾け飛んで消えても ひととき暗闇を奪った 人は忘れられない」って素晴らしい歌詞だと思うんですよ、読んだ時にスゲェなこれ!って思って(笑)。テンポも心地いいし、ライブで横に擦れる感じで乗れる曲っていうのがもともと好きなんですよね。2010年の音源とは全然違うんですよ。
タケウチカズヒロ:これもnishi-kenさんのいい感じのテコ入れが加わって。
モリナオフミ:ポップ感が出てキラキラして、丸みを帯びた感じだね。俺らも年取ったんで、声も全然違うんですよ!
田村優太:違うねぇ。
モリナオフミ:年取ったなぁって思いました。
──歌詞は変わらないまま?
モリナオフミ:一個も変わらないですね!確か15分くらいで書いた歌詞ですね。
──こう言うクサい感じのがお得意なんですか?
モリナオフミ:得意ですね!クソロマンチストなんですよ、こんなロバみたいな顔して。今は一切書かないですけどこういうの書いてた時代もありましたね。
──ファンの方も恋愛の曲も聴きたいと思いますが、もう恋愛ものは書かれないんですか?
モリナオフミ:しないと書けないんですよね、思い出して書いてると悲しくなってくるんで(笑)。だから別れの曲は書けるんですよ、ネガティヴなことを伝えて感動してもらってポジティブに変えるっていう発想で。
田村優太:今回最後フェードアウトにしたんですよ。またそれが切なさを出してる。
モリナオフミに隠し子が!?父から娘に贈る『帰っておいで』
──MVも公開された『帰っておいで』ですが…モリさんはお嬢さんがいらっしゃったんですか?
モリナオフミ:え、いないです!
タケウチカズヒロ:いちいち質問が面白いですね。
モリナオフミ:面白いってか下手だよ!(笑)
タケウチカズヒロ:オブラートに包んで!
──この曲についてのエピソードを聞かせてください(笑)
モリナオフミ:急にプロデューサーから娘が嫁に行く時のお父さんの気持ちで書いてくれへん?って言われて。その時僕んち洗濯機壊れてるんでコインランドリーに居たんですけど30分くらいでブワッと書いて。テキトーに。わかんないんで。それに彼(田村)がメロディーつけてくれて。
田村優太:ホリエモン祭りの待ち時間でメロディー作って(笑)。
モリナオフミ:そうそうそう、片手間で。
田村優太:歌詞からメロディー書いたの初めてだったんですよ!だから普段できないようなメロができたような気がしてます。