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【歌詞コラム】まるで汚泥に咲く一輪の蓮。a flood of circleの『花』

花は儚い生き物だ。 どんなに肥料を与え、決まった時間に決まった量の水を与え、愛情を注いで手をかけて育てても、花の季節が過ぎればあっという間に散ってしまう。まるで薄情なようにも思えるその佇まいは、時に詩や小説の世界では脆く壊れやすい存在の象徴として扱われる事もある。

公開日:2017年5月30日 更新日:2017年5月30日


この記事の目次
  1. ・a flood of circle 最新情報
  2. ・a flood of circle 最新リリース情報
  3. ・ライブ情報
  4. ・a flood of circle Profile
でも、本当にそうなのだろうか?

「生きるために生きる」花の姿は、時々、人間よりもよっぽど逞しく見えることすらあるのだけれど。


a flood of circleは2006年結成の三人組ロックバンド。今年で結成十一年目になる彼らの楽曲は、ガレージロックの要素を多く取り入れたサウンドとボーカル佐々木亮介のハスキーで男臭いボーカルが特徴的だ。メンバーの病気や脱退、失踪など様々な試練を乗り越えながら今の姿にまで一歩一歩着実に成長してきた彼らのスタイルはあくまでスマートでドラマティック、洋楽ライクなロックンロールでありながら日本人らしい演歌のような情念や泥臭さすら感じる。

そんな彼らが一昨年リリースしたシングル、『花』。
BEGINやORANGE RANGEなど多くのミュージシャンが同名の曲を作っているように、タイトルだけを見るとよく言えば「王道」、悪く言えば「ありきたり」な印象を受ける。儚くも美しいものの象徴「花」をモチーフとした楽曲である事がダイレクトにわかるタイトルだが、歌詞のワンフレーズ目を耳にした瞬間、そんな印象こそが花びらのように何処かへ飛んでいってしまう程の衝撃を受ける。



高音でキャッチーなギターにミスマッチな男臭いシンガロングが乗ったイントロ。その後に続く歌詞は、驚く程に悲しい。

「どこにも故郷のない人は
土に還るまでが遠足です
気づけばいつでも転校生で
転んだ傷跡だけが先生

どこにも根づけない草は
どこに花を咲かせりゃいい
全身で雨に打たれて
必死で太陽が当たる方へ」


どうだ、この、思想の根底に刷り込まれたような根深い絶望感で横っ面を叩かれるような言葉達は。途方も無く悲しかろう。
この曲の主人公は、儚く美しい花とは正反対の、人生に迷うひとりの男だ。

男は、「ただの死んだ木をかき鳴らし」「散った青春も飯の種にして」「大人の階段転げ落ちながら」生きてきたと言う。「死んだ木」「かき鳴らす」と言うのは不思議な言い回しだが、かき鳴らすものと言えばギターだ。アコースティックギターやガットギターは一般的に木製が多いから、きっとこの「死んだ木」とはギターの事なのだろう。この事から、この主人公はミュージシャン、歌うたいである事がわかる。

そんな男が「散った青春」「飯の種」にすると言うのは、自分の歌の中に己の青春を投影して歌ってきた、と言う事になろう。
と言う事は、おそらくこの男は、楽曲の作詞作曲歌唱全てを担う佐々木そのものなんじゃないだろうか。この曲の歌詞には、佐々木自身が胸に秘める孤独が、痛々しい程鮮やかに表れているのだ。

しかし、彼の噛みつくような荒々しい歌声には悲壮感は無く、逆に切実なまでの力強さを感じる。

たとえどんなに苦しく泥のような現実で生きていても、すぐにそこから飛び出せるわけではないのが私達人間だ。全てを放り出し、何処か遠くへ飛んでいってしまえれば良いけれど、鳥のような羽根も無い私達には難しい。人間は日本の脚で、自分が生きるべき世界にただただ立ち続けるしかない。
だったら、せめて蓮の花のように、泥の中でも綺麗な花を咲かせたほうが良いんじゃないか。

「眠れる毛布はどこにある
傷が癒える日はいつだろう
居場所はここに作るしかない
ここが戦場で スウィートホーム」


大サビを前にしたこのフレーズを、吠えるように語りかけるように、嘆きのように歌い続けてきた佐々木が急に声のトーンを落とし、柔らかく囁くようにして歌う。その優しげでありながら何処か投げやりな響きには、達観した包容力すら感じる。
彼はただ自分の置かれた環境や人生の中で育てられ、どうしたって癒えない程に根深くなった孤独感を嘆くだけではなかった。歌と言う武器を手に入れ、バンドと言う仲間を手に入れ、そこから希望を見出したのだろう。

たとえどんな汚泥の中に芽吹いたとしても、「泥水にまみれもがいてでも」「命掛けで生きていくだけ」。そんな強い意志を身に着けた彼にとっては、「ただの死んだ木」すらもこの途方も無く続く人生と言う泥沼のような海原を漕ぎ進めるためのオールとなる。

「届け 届いてくれ 涙あふれたまま 狂い咲け
届け 届いてくれ 叫び続ける声 花になれ
届け 届いてくれ すべて失くしても くたばっても
まだ世界は素晴らしい」


儚く見える一輪の花。しかし、たとえ世話をする人がいなくなろうと、人々に忘れ去られ枯れ果てようと、太陽と水さえあればまた咲く事が出来るかもしれない。その姿は誇らしく力強く、決して儚くなどない。この曲を聴いていると、自分も蓮の花のように、暗く深い泥の中でもしっかりと根を張って美しく生きてみたいと思わされる。

確固たる意志を胸に秘め、大輪の花を咲かせるように「世界は素晴らしい」と絶唱する佐々木の声は、切なくも誇らしい。


TEXT:五十嵐文章(@igaigausagi)

2006年結成。 佐々木亮介(Vo, Gu)、HISAYO(Ba)、渡邊一丘(Dr)、アオキテツ(Gt)の4人組。ブルース、ロックンロールをベースにしつつも、常にコンテンポラリーな音楽要素を吸収しそれをAFOC流のロックンロールとして昇華させたサウンドと、佐々木の強烈な歌声、観る者を圧倒するライブパフォ···

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a flood of circle 最新情報

a flood of circle 最新リリース情報

ニューシングル「The Key」
発売日:2019年4月24日(水)
品番:TECI-678
価格:¥1,300+税

■収録曲
01. The Key *4月期放送TVアニメ「群青のマグメル」のエンディングテーマ
02. Backstreet Runners Ⅱ
03. 群青日和(東京事変のカバー楽曲)
04. The Key -群青のマグメルver.-


ニューアルバム「CENTER OF THE EARTH」(センター・オブ・ジ・アース)
2019年3月6日(水)発売
<初回限定盤>(1CD+特典CDS)TECI-1621 ¥3,800+税
※初回盤特典CD内容:Vo佐々木&Gtアオキテツによる新ユニット“サテツ”の3曲入りシングルCD!

<通常盤>(1CD) 通常TECI-1622 、通常¥3,000+税

■収録曲(初回限定盤/通常盤共通
01. Flood
02. Vampire Kila
03. 光の歌
04. Backstreet Runners
05. Youth
06. ベイビーそれじゃまた
07. 美しい悪夢
08. ハイテンションソング
09. Drive All Night
10. スノードームの夜
11. 夏の砂漠
12. Center Of The Earth

■「サテツ」デビューシングル収録曲(*初回限定盤のみ収録)
01. Champagne Free Flow
02. LALILA(あるいは気を失うまで)
03. Golden Dead Cigar

【リリースイベント情報】
a flood of circle「CENTER OF THE EARTH」リリースイベント
2月19日(火)タワーレコード札幌PIVOT店 トーク&サイン会 出演:佐々木亮介
3月6日(水)東京某所インストアイベント 出演:サテツ(佐々木亮介&アオキテツ)
3月17日(日)東京某所インストアイベント 出演:メンバー全員
4月6日(土)名古屋&大阪某所 アウトストアイベント 出演:サテツ(佐々木亮介&アオキテツ)
※イベント詳細に関しては後日ご案内いたしますので、お待ち下さい。

ライブ情報

a flood of circle presents「A FLOOD OF CIRCUS 大巡業 2019」
2019年3月9日(土)京都磔磔 w/ climbgrow
2019年3月10日(日)神戸太陽と虎 w/ climbgrow
2019年3月14日(木)盛岡CLUB CHANGE WAVE w/ビレッジマンズストア
2019年3月15日(金)仙台CLUB JUNK BOX w/ビレッジマンズストア

2019年3月21日(木・祝)福岡INSA w/夜の本気ダンス
2019年3月22日(金) 福岡INSA w/夜の本気ダンス
2019年3月29日(金) 大阪Shangri-La w/Saucy Dog
2019年3月30日(土) 大阪Shangri-La w/Saucy Dog

2019年4月4日(木) 名古屋CLUB UPSET w/THE PINBALLS
2019年4月5日(金) 名古屋CLUB UPSET w/THE PINBALLS
※全公演前売り ¥3,800(D代別)

a flood of circle presents「A FLOOD OF CIRCUS 2019」
2019年4月13日(土) 渋谷TSUTAYA O-EAST
[出演]a flood of circle, the pillows, 爆弾ジョニー and more…
※前売り ¥4,700(D代別)

■特設サイト
http://afloodofcircle.com/afloodofcircus19/


「a flood of circle Tour CENTER OF THE EARTH 〜アーユーハイテンション?〜 」
6月9日(日)千葉LOOK
6月13日(木)高松DIME
6月14日(金)大阪梅田TRAD
6月16日(日)福岡CB
6月21日(金)名古屋CLUB QUATTRO
6月23日(日)大分club SPOT
6月25日(火)岡山PEPPERLAND
6月28日(金)札幌cube garden
6月30日(日)仙台CLUB JUNK BOX
7月6日(土)長野J
7月7日(日)水戸LIGHT HOUSE
7月13日(土)東京マイナビBLITZ赤坂
※全公演前売り ¥3,900(D代別)

【FC先行】日程:2/27(水)20:00〜3/3(日)23:00
URL:http://sp.arena.emtg.jp/afloodofcircle/
(スマホのみ)

□オフィシャルサイトhttp://afloodofcircle.com/

a flood of circle Profile

2006年結成。 佐々木亮介(Vo, Gu)、HISAYO(Ba)、渡邊一丘(Dr)、アオキテツ(Gt)の4人組。ブルース、ロックンロールをベースにしつつも、常にコンテンポラリーな音楽要素を吸収しそれをAFOC流のロックンロールとして昇華させたサウンドと、佐々木の強烈な歌声、観る者を圧倒するライブパフォーマンスで話題を集める。2016年で結成10周年を迎え初のイギリス公演を行ったほか、主催イベント「A FLOOD OF CIRCUS 2016」を実施。
2017年8月には、ブルースの聖地メンフィス”Royal Studio”でレコーディングをした佐々木亮介の初ソロアルバム「LEO」をリリース。
そして、2018年2月にサポートギタリストのアオキテツが正式加入し、2度目のセルフタイトルアルバム「a flood of circle」をリリース。2018年11月7日にUNISON SQUARE GARDEN田淵智也全曲プロデュースのシングルの発売が決定!

【オフィシャルサイト】
http://www.afloodofcircle.com

「To Be With You」全米1…

【歌う動画トップテン:6/5付】前週前…